エンジニアは日々新しい技術をインプットすることが必要であり、それに合わせた教育も難しく悩むマネージャーは多いでしょう。
今回は、エンジニアの教育とその要点を解説します。エンジニアの育成でお困りの担当者はぜひお読みください。
エンジニアは人手不足
エンジニアは慢性的な人手不足が問題となっています。
エンジニアになるには専門的な知識を学ぶことが必要ですが、何年も大学や専門学校に通うことが必要です。そのため、高額な費用がかかり、高度な技術と開発力がない学生は大手会社に就職できません。
そして、就職しても周りについていけず、転職してしまう人も多く、エンジニアは人手不足になります。
プログラミングも義務教育の時代に
エンジニアを目指せる学生を育成するために、小学校でプログラミング教育が必修になると文部科学省が発表しました。また、文部科学省は、2020年度からこの義務教育が全国の小学校で導入されるよう準備しています。
このプログラミング教育では、ITの教育を推進することをモットーに、日本のITにおける経済効果を高めるための技術を習得することが狙いです。
エンジニアの3つの教育方法
エンジニアを育成する教育方法について、どのようなものがあるでしょうか。それでは、エンジニアの教育方法を3つ取り上げて、それぞれ詳しくご紹介します。
教育方法1:社外で研修
社外で研修させるエンジニア教育では、ワンランク上のエンジニアを育成することを目指します。
この社外での研修では、個人が持つ得意分野の才能と技術力を高めるため、有料で研修教育を受けることも可能です。また、社外講師が即戦力となるエンジニアを育てることもあり、ネットワークと高度なシステム開発ができる人材を社外研修で学ばせます。
教育方法2:社内でオリジナルの研修
会社によっては社内でのOJT等のオリジナル研修がある場合もあります。また、オリジナルの研修では、データ分析から独自のシステムに対応するように、IT人材の育成までおこなう社内での研修を開く企業は多いです。
さらに、最新技術にも素早く対応できるよう教育する社内でオリジナルの研修では、オーダーメイドでより自社に役立つオリジナルの研修を行っています。
教育方法3:教育担当をつける
エンジニアの教育方法では、教育担当をつけることです。実績と経験の豊富な教育担当は、エンジニアが将来、企業にとって必要となるための知識や幅広いスキルを教えます。
また、経験豊富な先輩エンジニアが指導するOJTなら、ITスキルも短い期間でしっかりと身につきます。質のいいWebエンジニアを育成するために、先輩エンジニアを教育担当につける企業は多いです。
現代のエンジニア教育の6つの問題点
現代のエンジニア教育について、どのような問題が起きているのか、気になる人も多いのではないでしょうか。それでは、現代のエンジニア教育の問題点を6つ取り上げて、それぞれ詳しくご紹介します。
問題点1:安価な外部サービス
安価な外部サービスでプログラミングを勉強した気になってしまうのもエンジニア教育の問題点です。無料や安価で受けれるプログラミング教育サービスに通っても基礎は身についても実際の開発力が身につかない、ということはよくあります。
問題点2:多様な技術を見につけられない
の企業にとって必要な技術でない場合、現実にそわざわざコストや時間をかけて、新人エンジニアに学ばせる環境を整えるのが難しい現実があります。
そのため、学びたいと思っても学べる機会がないので、知識はあっても多様な技術を身につけられないのが問題です。
問題点3:失敗のリスクが大きい
失敗のリスクが大きいのがエンジニアの教育の問題点です。
新人を育成するために、企業はエンジニアの教育を行います。しかし、新人教育をしても、失敗が起きないよう技術や知識を学んで身に付けられない新人が出てくることがあります。
すると、企業は多額のコストと時間をかけてしまえば、リスクを背負ってしまうでしょう。そのため、リスクを回避しまうために、多くの知識や高度な技術を学ぶ環境を整えられない状況が増えるのが問題点です。
問題点4:新しいシステムにならない
新しいシステムにならないところが問題点です。機械の技術面が高まり、発展することはいいことですが、このことでシステムを新しく開発する必要性がなくなります。
また、保守の延長も長くなればなるほど、やはりシステムサイクルが長くなり、新規の案件がこないことで利益が生み出せないのが問題点です。
そのため、新しいシステムづくりができないため、エンジニアとしての経験を積めないという問題点が出てしまいます。
問題点5:教育への時間を設けることが難しい
仕事が忙しい企業にとって、エンジニアの専門的な教育に時間をかけることが難しい場合があります。
教育する側の社員が忙しいのに、エンジニアの教育を任せてしまうことで、その時間は仕事ができません。そのため、新人への教育にかける時間が短くなったり、疎かになることで技術も知識もしっかり得られないまま業務へと借り出されます。
こういった新人エンジニアは、マニュアルどおりの対応しかできない、質の低い仕事しかできないなどの問題が起き易くなってしまうのが問題点です。
問題点6:一部のマニュアルしか習得できない
一部のマニュアルしか習得できないのがエンジニアの教育での問題点です。
企業側は、新人エンジニアに対して、ミスがないよう仕事についてのマニュアルを設定しています。そのため、マニュアルがすでに設定してあると、もっと高めたい技術や覚えたい知識を制限されてしまうため、学ぶチャンスが掴めません。
このことで、厳格なマニュアルを一部だけ覚えたエンジニアが現場で働くことになり、柔軟にトラブルに対応できないなどの問題が起こることがあります。
エンジニアを教育するポイントとは?
エンジニアを教育するには、どのようなことに気をつけて教育すればよりレベルが高く、質のいいエンジニアを教育できるか知りたい人も多いのではないでしょうか。
エンジニアを教育するポイントとはどのようなものか3つ取り上げて、それぞれ詳しくご紹介します。
個人の人間性を理解して教育
個人の人間性を理解して教育することが大切です。その人の持つ人間性をチェックし、どのようなプログラミング教育を行えば、個人のエンジニアとしての技術力を高めるのか考えましょう。
また、人間性に合う課題を与えたり、やっていて楽しく発想させたり、開発できる分野を考えてあげます。それを徹底的にやらせることで個人個人の人間性をより引き出し、質のいいエンジニアに成長させることができます。
あせらずしっかり丁寧に
焦らずしっかり丁寧にやることがエンジニアを教育するポイントです。焦って教育してしまうと、本人も焦りが出てしまい、早く覚えようとして、ひとつひとつの課題をしっかりと覚えられません。
そのため、多くのことをしっかりと経験させ、身に付けさせ、記憶させられるよう長い期間に、個人に合うペースに合せて教えることが必要です。
報告をしっかりとする
報告をしっかりとすることがエンジニアの教育でのポイントです。その日、どのようなことを行ったのか、何をしたのかを報告してもらうことで、エンジニアとしての自覚を持ってもらうことができます。
また、自覚を持つことで、その日、学習した内容をしっかりと覚えようとし、やる気も出させることができ、飛躍的に知識も豊富で質のいいエンジニアに向上します。
エンジニアの教育に悩む企業は多い
エンジニアの教育とその要点を解説しました。
エンジニアの教育に悩む企業は多いのが現実です。エンジニア教育で安いからと安価な外部サービスを選んでは多様な技術を身につけられない、新しいシステムにならないなどの問題点があります。
社外か社内で研修はどちらがよりエンジニアのすぐれた教育方法となるか、さらにはオリジナル研修や教育担当をつけるなど、さまざまな教育方法の中で自社に見合う研修について考えることが必要です。
そんな時は、個人の人間性を理解して、焦らず、しっかりと丁寧に報告をする教育をしてみましょう。