VRのコンテンツを作りたい。
自分でも開発できるツールやサービスはどれ?
VRゴールの価格もこなれてきて、開発ツールやプラットフォームの充実により、VR開発はより手軽にできるようになっています。
今回はVRコンテンツ制作にオススメのツールやサービスを紹介していきます。効果的に利用してあなたのVRコンテンツを開発しちゃいましょう!
VRコンテンツとは
VRとは「Virtual Reality(バーチャル・リアリティー)」の略で、仮想現実を意味する言葉です。VRでは目の前にある現実とは違う仮想現実を体験できます。
VRに対応したヘッドセットをかけることで、空を飛んだりゲームの世界に入り込めたり、さまざまな体験することが可能になります。
VRは現在世界中が注目している分野であり、さまざまなVRコンテンツが開発されています。
VRコンテンツの種類1:教育
VRコンテンツは教育分野でも活用されています。
VR技術の発達により、これまでよりもさらにリアルになったフライトシミュレータや、手術の練習システムなどが開発されています。そのため、VRコンテンツを活用したさまざまな訓練方法が広まってきています。
VRコンテンツの種類2:観光
VRコンテンツは観光分野で利用されています。
VRは普段なかなか行けないような海外の有名観光地や、一般人では足を踏み入れることができないような厳しい自然環境の場所でも、VRコンテンツにすることで実際に行って旅をしている気分を味わうことができます。
特に入院中で外に出られない方や、外を出歩けないような状況にある方でも、遠くの観光地を自由に旅行したような気分になれるという点で開発が期待されています。
VRコンテンツの種類3:内覧・見学
VRコンテンツは内覧や見学などにも利用されています。VR技術を活用することで、不動産情報サイトSUUMOから提供されている「SUUMOスコープ」などの自宅にいながら気になる物件の内覧に行くことが可能になりました。
また、結婚情報誌の付録で海外の結婚式場が実際にどんな雰囲気なのかを比べることができるアプリが提供されるなど、VRコンテンツはさまざまな場面で活用されています。
VRコンテンツの種類4:ゲーム
VRコンテンツはさまざまなゲームで利用されています。VRと聞いてまず思い浮かぶのは、ゲームなどのエンターテイメント系での利用でしょう。
ゲームは近年主流となってきている本格的なVRヘッドセット開発の原動力となり、国内外でも注目を集めています。まるで自分がゲームの世界にいるかのようなリアルな体験が可能で、これまで以上の没入感を楽しむことができます。
VRコンテンツの種類5:写真・映像
VRコンテンツは写真や映像などの分野で利用されています。
近年では個人でも気軽に360度に対応した写真や映像が撮影できるようになりました。360度写真や映像はこれまでの平面の写真やビデオとは異なり、実際に撮影したその場にいるような臨場感があります。
また、ヘッドセットで楽しむことを前提とした360度対応の映画も登場しており、より作品世界をリアルに体験できるようになっています。
VRコンテンツの種類6:ライブ参加
VRコンテンツはライブ参加で利用されています。映像に近い内容になりますが、最近ではアーティストやアイドルのライブの映像を360度VR化し、VR専用コンテンツとして配信するサービスも登場しています。
VRでは360度自由に見渡すことができるため、自宅にいながらにしてまるで実際にライブに参加しているかのようなリアリティや臨場感のあるライブ体験ができるようになりました。
VRコンテンツの種類7:ショッピング
VRコンテンツはショッピングにも利用されています。従来のショッピングサービスでは平面の画像のみとなっていたためサイズ感がわかりにくかったですが、最近では国内外の多くの会社が仮想空間を活用したVRショッピングサービスの開発や提供を開始しています。
VRショッピングサービスを利用することで、普段は足を運べないようなこだわりのあるブランドや海外のブランドでも自由に足を運んで買い物を楽しむことができます。
VRコンテンツを作るには?
VRコンテンツを作るには専用のソフトやスキルが必要です。
自分でVRコンテンツを作ってみたいと思う方も多いでしょう。最近では、個人でもVRコンテンツ制作ができるソフトなども販売されています。
ただし、ソフトでの開発ではC#、JavaScriptなどを用いることになるため、プログラミングのスキルも必要になります。ここではVRコンテンツを作るための方法について紹介していきます。
VR開発エンジニアに求められるスキル6つ
VR開発エンジニアになるには高いスキルが必要です。一般的なエンジニアの場合、さまざまなプログラミング言語を使って開発ができるスキルが求められますが、VRコンテンツの開発になるとさらに専門的な知識やスキルが必要になります。
ここではVR開発エンジニアに求められるスキル6つを紹介します。
求められるスキル1:Unity
Unityは汎用性の高いゲームエンジンです。ユニティ・テクノロジーズ社が提供するゲームエンジンで、元々は3Dゲーム用として開発されました。VRだけでなく、2Dゲームや3Dゲームの開発にも対応しています。
また、Unityはさまざまな機種に対応しており、汎用性の高さ特徴です。開発言語はC#、JavaScript、Booとなっていますが、初心者でも開発できるようにノンプログラミングでも利用できます。
求められるスキル2:Unreal Engine
Unreal Engineは本格的な3Dゲームのゲームエンジンです。Epic Games社が提供しているゲームエンジンで、自社のゲームに採用されています。
NASAの宇宙飛行士訓練やディズニーの映画製作に利用されるなどさまざまなジャンルで用いられており、ギネスにも登録されています。iOS、Android、Nintendo Switch、PlayStation 4、Xbox Oneをサポートしています。
求められるスキル3:C
C言語は多くのシステムで使用されている歴史の古いプログラミング言語です。幅広い開発を行うことができる高い汎用性を持ち、ポインタやメモリ管理などといった概念の習得が必須です。
他の言語よりも学習難易度は高いですが、VRコンテンツの開発を行いたいならマスターしておきましょう。
求められるスキル4:Java Script
JavaScriptはWebページで動的な表現を可能にするスクリプト型言語です。JavaScriptはWebページに組み込むことで、ブラウザ上でのインタラクティブな表現や操作を可能にします。
特定のOSに依存せず、さらにライブラリを使用することで表現方法の幅が広がる点もポイントです。JavaScriptメインで開発するケースは少ないですが、VRコンテンツを構築する場合には必要になる言語です。
求められるスキル5:C++
C++はC言語の拡張版として開発されたプログラミング言語です。C言語にオブジェクト指向を追加したもので、開発効率がよくなるようにさまざまな拡張機能が追加されています。
C言語とも組み合わせて利用することができ、学習難易度もC言語ほど高くはありません。スマホアプリやWebアプリなどの開発でも利用することが多く、VRコンテンツ制作でも用いることになるため、習得しておくべき言語です。
求められるスキル6:BluePrint
BluePrintはUnreal Engine4に搭載されているビジュアルプログラミング言語です。先ほど紹介したEpic Games社のゲームエンジンである「Unreal Engine」に4から搭載された言語で、現在ではこのBluePrintを利用した開発が主流となっています。
VRコンテンツ制作にオススメのツール5つ
VRコンテンツの制作はツールを活用することで、高い費用を使って業者に発注しなくても自身でコンテンツを開発することが可能になります。
ここではVRコンテンツ制作にオススメのツール5つを紹介します。
オススメのツール1:Adobe Premiere Pro
Adobe Premiere ProはAdobeの提供する業界最先端のビデオ編集ソフトウェアです。元々は2D動画の編集ツールでしたが、2016年からVRビューワ機能やVR動画編集の基本機能が追加されました。
テキストやグラフィックを直接追加できたり、オーディオ編集機能が強化されたりしたことで、知識がない方でも音声に関して高度なテクニックを活用できます。仕上がりにこだわりたい方に最適なツールです。
オススメのツール2:InstaVR
InstaVRはVRアプリ制作クラウドツールです。360度のVR写真を追加するだけで、写真を自動的に最適化してくれるVR製作ツールです。
プログラムコードを必要とせず、ドラッグ&ドロップなど直感的な操作が可能なため、これまでVRコンテンツを制作したことのない人でも簡単に利用可能です。
ソフトウェアをインストールせず、VRコンテンツを制作する際にかかってしまう手間と時間を削減することが可能になります。
オススメのツール3:Zenkei Curator
Zenkei CuratorはVR物件の制作アプリです。360度全天球カメラ「THETA」に対応しているため、撮影した写真でVR物件のページを制作できます
。Webサイトやブログへの埋め込み、URLをFacebookなどへ投稿することも可能です。また、スマートフォン用アプリの「Zenkei Bridge」を使うことで、THETAのシャッター押しや撮影画像の取り込みなどの遠隔操作が可能になります。
オススメのツール4:Tourweaver 7
Tourweaver 7はパノラマ画像を用いてバーチャルツアーを作成するバーチャルツアーソフトです。
パノラマ画像は同社提供の「PANOWEAVER 9」でワンクリック作成することができ、普通のデジタルカメラや携帯で撮った写真に対応しているため360度全天球カメラを用意する必要がありません。
価格は高額ではありますが、ビジネスで利用で機能面を重視するならおすすめのソフトです。
オススメのツール5:Flic360Make
Flic360Makeはバーチャルツアー制作ツールです。制作した360度写真を素材にして上限までならいくらでもツアーを作成できるツールです。
他の制作ツールと違い上限がデータ量で設けられているため、範囲内であれば複数ツアーを作成することができます。また、マルチデバイスに対応しているためスマートフォンでも作成が可能で、VRゴーグル対応なのでイベントでもプロモーションに活用できます。
手軽にVRコンテンツが製作できるサービス2つ
ここまで本格的なVRコンテンツの製作について紹介してきましたが、初心者でも簡単にVRコンテンツが作る方法を知りたいと考えている方も多いでしょう。最近では専門的な知識がなくても手軽にVR動画を作れるカメラやサービスも登場しています。
ここでは手軽にVRコンテンツが製作できるサービス2つを紹介します。
製作できるサービス1:Pano Creator
Pano Creatorは平面写真からパノラマ映像が作れる日本製のクラウドサービスです。撮影したJPG画像をアップロードし、ボタンを押すだけでパノラマが自動生成され、Webサイトで活用することのできるクラウドサービスです。
1~4枚の平面写真を用意するだけで、気軽にパノラマ映像を作成することが可能です。また、法人向けだけでなく、個人向けにも提供されています。
製作できるサービス2:RICOH THETA
RICOH THETAは360度全天球動画が撮れる360度カメラです。ボタン1つで手軽に全方位の静止画・動画を撮影できます。
廉価モデルである「RICOH THETA」なら価格は25,000円程度、上位モデルである「RICOH THETA S」なら価格は40,000円程度で販売されています。デジタルカメラ程度の値段でクオリティの高い写真や映像が撮影でき、ビジネスなどでも活用されています。
VRコンテンツを作ってみよう
VRコンテンツ制作にオススメのツールやサービスを紹介しました。
VRコンテンツは、最近では個人でも簡単に制作できるようになってきました。初心者でも利用できるような操作が簡単なツールを使えば、高い費用や時間をかけることなく自分の思い描いたコンテンツを制作することができます。
最近では手の届く価格の360度全天球カメラなども登場しているため、興味のある方はぜひVRコンテンツを制作してみてはいかがでしょうか。