プログラミングをこれから始めようとしている人たちで、Rubyというプログラミング言語の名を聞いたことがある人は多いかもしれません。
今回は、Rubyとは何か、他の言語との違いや、難しいポイントを解説していきます。
Rubyとは?
まず、Rubyとはどのようなプログラミング言語なのかおさらいしておきましょう。始めにRubyの特徴や具体的にどのようなサービスが作られているかご紹介します。
Rubyは日本で作られた
Rubyという言語は日本人の[Matz]氏が1993年に作ったプログラミング言語です。日本で作られたこともあり、日本人に人気の言語としても知られています。
またRuby on Rails というフレームワークがあり、これを使用することでより素早く簡単にアプリ開発などを行うことができるため、海外からの人気も高いです。
Rubyとはオブジェクト指向の言語です。オブジェクト指向とは、プログラムを手順ではなく、モノの作成と操作として見る考え方、概念です。オブジェクトとは「モノ」を意味します。オブジェクト指向だと、大変な作業が楽になったり、大人数で開発する際に便利な概念です。
Railsとの関係性
ここまでRuby on Railsという言葉を使ってきましたがRuby on Rails (以下Rails)とRubyはどのような関係性なのでしょうか。
簡単に説明すると、Rubyはプログラミング言語。Railsはフレームワークです。
フレームワークとは、素早く開発ができるように、多くの開発で必要な機能があらかじめ用意された枠組みのことを言います。
詳しくはこちらの記事を参考にしてみてください。
Rubyを使って作られたサービスとは
RubyやRuby on rails を使って作られたサービスはたくさんあります。なかでも代表的なものは、
- クックパッド
- Airbnb
- Gunosy
- クラウドワークス
などがあげられます。特にクックパッドやTwitterは誰でも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?
このように普段の生活のなかでもRubyが使われていることが分かりますね。
Rubyが初学者にとって難しいと感じる4つの理由
Rubyは初心者向けの言語と紹介されることが多いですが、実際に勉強している上で難しいと感じる方もいらっしゃると思います。ですがその理由はほとんど明確です。自分がどのような理由で難しいと感じているかを理解していきましょう。
開発環境の構築が必要
これはRubyに限らず他の言語も同じですが、プログラミングを学ぶ上で開発環境を構築しなければプログラミングをすることができない場合が多いです。
環境構築はその人が持っているPCの種類やOS(オペレーションシステム)やバージョンによって変わってくるので少し難しい場合が多く、これからプログラミングを始めようと考えている人のなかでも、この段階で挫折してしまう方は多くいらっしゃいます。
Webに関する知識が足りていない
Rubyを学習する際、Webがどのように動いているのか、そもそもWebとは何かを理解しなければならないタイミングが来ます。
それらをしっかり理解していないと、どのタイミングでエラーが起こり、どのファイルに修正点が必要かなどがわからなくなります。特にMVCモデルなどの理解はRubyを学習する上で重要となってきます。
MVCモデルについてはこちらの記事を参考にしてみてください。
自分のレベルに合っていない教材を使用している
3つ目の理由は自分のレベルに合っていない教材を使用していることです。簡単すぎる教材ですと、新しい知識が入ってきません。また、難しすぎる教材を使用していても、理解が追いつかず、無駄な時間を過ごしてしまう可能性もあります。
今現在はプログラミングに関する教材がWeb上でも書籍でもたくさんあるので、自分のレベルに合った教材を選ぶようにしましょう。
オブジェクト指向に対する理解ができていない
Rubyの基本的な概念であるオブジェクト指向についての理解が必要になるタイミングが出てきます。
オブジェクト指向は、いろいろな見解、説明があり難しいですが、この概念を理解するとRubyというプログラミング言語の本質的な理解にもつながりますのでしっかり勉強しておきましょう。
こちらの記事では、オブジェクト指向について詳しく解説しているので興味のある方は読んでみてください。
初学者がRubyを難しいと感じる壁を超える方法
これまでは、Rubyが難しいと感じる理由についてお話をしていきました。なかには当てはまる項目もあったのではないでしょうか?
しかし、理由がわかっても解決策が分からなければ意味がないですよね。そこでここからは難しいと感じる壁を乗り越える方法をご紹介していきます。
Cloud9を使用する
環境構築につまづいてしまった方は、AWSのクラウド9という機能を使うのがおすすめです。
こちらは、自分のPCに開発環境を構築せずともブラウザ上だけでRubyを動かすことができるので、とても便利です。
詳しい使い方はこちらで紹介しているので参考にしてみてください。
自分にあった教材を見つける
教材もただおすすめされているものや評価の高いものを使用するのではなく、自分のレベルにあった教材を使用することが大切です。初学者であれば初学者向けのもの、実践的なスキルを学びたいなら上級者向けのものを選ぶなどして、適切な学習をしていきましょう。
初心者向け
Progate
Progateは言わずと知れた有名webアプリケーションです。
ブラウザ上だけで全てが完結するので環境構築をする必要もなくその言語がどのような言語でどのような開発を進めていくのかの流れが理解できます。
中級者向け
プロを目指す人のためのRuby入門
こちらの書籍はRubyを作ったMatzも監修している、初心者から上級者まで幅広く学習できる書籍です。
実際に著者も使っているのですが、Rubyの本質を学べるのでとても勉強になるので生涯持っていたいと思える書籍です。
上級者向け
Effective Ruby
こちらの教材は、既存のコードやこれから書いていくコードをよりさらに堅牢にし、他の人が見やすいコードを書くことなどについて詳しく述べられているそうです。
上級者の方は実際に技術に触れて開発をしていく中で学ぶことの方が多いかもしれません。
Rubyと他の言語、どちらが難しい?
プログラミング言語は数多くあります。Rubyがどのくらい難しいのか、他の言語と比べて見ました。とはいえ、プログラミング言語の難易度はその人によって異なります。
ここでは、僕の私見を交えて解説していくので参考までに御覧ください。
PHPと比較した場合
PHPとは、webアプリケーションを開発するためにつくわれた言語です。Rubyは、Webアプリケーションのみならず他にもモバイル向けのアプリケーション制作やスクレイピングといった技術にも応用できるのでRubyの方が難しく奥が深いと言えます。
JavaScriptと比較した場合
Rubyは人に優しい言語、JavaScriptは処理系を実行するのに優しい言語と言われています。
Rubyは人が実装をする際に、人に見えないところでいろいろな処理を実行してくれいる場合が多いです。なので人間の理解できない複雑のコードがある場合が多いです。
ですが、Javascriptは、そのような人の見えないところでいろいろな処理をしてくれるものではないので、人間の思った通りの動きをすると言えます。このような特徴から、どちらが難しいかは、何をするかに依ることがわかります。
Pythonと比較した場合
PythonとはRubyと同じく、初心者にも勉強しやすく、将来性も高い言語です。コードの読みやすさにもどちらの言語も定評があります。
PythonはAIや機械学習といった処理に強い部分があり、RubyはRailsを使用した素早いアプリケーション開発に利用されます。
なので使用用途がやどこまで学習するかにもよりますが、初心者の方が学習する上では難しさはほぼ同等といえるでしょう。
まとめ
今回は、Rubyという言語について、難しいポイントやそれらを乗り越える方法、他の言語との違いについて解説していきました。
Rubyという言語は学んでいて感覚的で楽しい部分があるので初学者の言語にはとてもおすすめです。