地方でもWebデザイナーは仕事をもらえてやっていけるのか。
地方でWebデザイナーはどのような待遇をうけるのか。
今回は、地方でWebデザイナーが活躍できる環境について説明していきます。
地方のwebデザイナー事情
webデザイナーは、主にwebサイト作成に関わる仕事をしています。そのwebデザイナーの仕事の強みの1つとして、環境が整っていればどこでも仕事ができるという点があります。
どこでも仕事ができるということで、人や仕事が集まる都会で仕事せず、地方で仕事をすることもできます。しかし、地方でwebデザイナーとして仕事をしている企業や人の中には、web デザイナーの仕事のメリットが得られずに悩んでいる人もいます。
webデザイナーが地方でスキルを活かせない理由
ネットが普及している現代では、webマーケティングの重要性が非常に高まっています。そのため、高度なスキルや経験、実績を持つwebデザイナーの需要も高まっています。
しかし、本来であれば需要があるはずのwebデザイナーのスキルが地方に行くことによって、そのスキルを活かせない状態に陥ってしまうことがあります。スキルを活かせない原因には地方ならではの理由があります。
webデザイナーの立場は都会に比べて評価が低い
地方ではネットリテラシーが低い地域もあり、webマーケティングの重要性が把握されていないこともよくあります。そもそも、ネットやサイトのこともよくわからないという人が経営者ということもあります。
そのため、地方ではwebデザイナーが何をする人なのかということも理解されないこともあり、本来であれば重宝されるべき存在にもかかわらず、その評価がされないというパターンもあります。
webサイトを作れる会社が少ない
地方に行くと横つながりで仕事を回す、常連顧客がいるなど、昔ながらの方法と方針でうまく環境が成り立っていることがあります。そのため、地方の企業ではwebサイトで広く宣伝をするよりも、近場の人と会話をする方が効果的な宣伝となることも多く、サイトを作る必要性を感じていないことも多いです。
また一方で、地方には経営が厳しい中小企業もあり、サイトの作成と管理の費用が作れないという場合もあります。
薄利多売形式である
地方ではサイトの作成や管理のコストが出せない、そもそもwebマーケティングの重要性を理解していないということもあります。もし、地方の会社がサイトを作りたいと思ったとしても、高い制作費を出して立派なサイトを作るという考えは持ちにくいといわれています。
そのため、地方でwebデザイナーの仕事をしても、制作費を抑えるテンプレートデザインでの作成になりがちで、自然と薄利多売の形式に流れやすくなってしまうと考えられます。
地方でwebデザイナーとして活躍するための最低限のスキル9つ
地方では、webデザイナーとしての本来の評価を得ることが難しくなってしまうことがあります。しかし、地方でwebデザイナーとして活躍している人も多くいます。
地方でwebデザイナーとして活躍するためには、いろいろな知識や技術が必要となりますが、まずは最低限のスキルを身につけておかないといけません。
HTML5とCSSでのコーディング
webサイトを作るにはいろいろな作業が必要となります。その作業の1つにコーディングがあります。コーディングではプログラムのソースコードを記述します。
さらに、ソースコードにも種類があり、文章や画像の表示に関するHTMLとそれに組み合わせて使う言語であるCSSはwebデザイナーにとって重要なスキルと考えられます。
PSDでカンプを作る
デザインカンプとは、サイトの完成品イメージのようなもので、AdobeやSketchなどのツールを使って作成することが多いです。出来上がったデザインカンプはPSDなどのファイルにして、タブレットで表示させたり、メールで送ったりなどして見てもらいます。
デザインカンプは営業をする際や、サイトがイメージ通りに作成されているかどうかを確認したりする際などに重要な役割となるでしょう。
スマホサイトの構築
今はパソコンを使わないが、スマホやiPhoneからはネットやサイトを利用しているという人は多くいます。そのため、サイトを作成する際にはスマホ対応にしておくことが、必須ともいえる状態となっています。
パソコンでも、スマホでも、基本的なサイトの作り方は変わりませんが、小さな画面に対応したデザインや、スマホ用ブラウザの仕様など、スマホサイトを構築する際の知識は持っておく必要があるといわれています。
JavaScriptでライブラリをカスタマイズする
仕事が入るたびに全て一から作業を始めてしまうと、非常に効率が悪く、いくら時間があっても足らないでしょう。そこでライブラリが必要となります。
ライブラリとはデータなどをまとめたパッケージのことで、過去に作成したものと同じ機能をもたせたい場合には、そのパッケージを再利用したり、必要に応じてカスタマイズしたりすることで作業の大幅な効率化ができます。
PC・タブレット・スマホのレスポンシブデザイン
サイトにはパソコンからだけでなく、スマホやiPhone、タブレットなど、いろいろな画面サイズの端末から閲覧されるので、それぞれの端末に合わせたデザインが必要となります。しかし、端末に合わせて複数のサイトを作ると、手間や費用がかかり、さらに管理も大変になるでしょう。
そのため、今のサイトの多くはレスポンシブデザインとなっていて、1つのサイトをアクセスされた端末に対応したデザインで表示させるように作られています。
WordPress
WordPressを使えば、簡単なブログから大規模なサイトまで作成が可能です。また、WordPress公式サイトによると世界にある全サイトの35%はWordPressで作られているので、それだけサイトを作る際の大定番ソフトということでもあります。
そのため、webデザイナーとして仕事をするのであれば、WordPressの知識は身につけておくと良いです。
サーバー
いくらサイトを作っても、ネットに上げなければ誰も見ることはできません。サイトをネットに上げるということは、サーバーに公開するということでもあります。
地方でwebデザイナーとして仕事をするのであれば、先に述べた環境であることから、主にレンタルサーバーを使うことになるでしょう。しかし、サーバーを立てる知識までは必要なくても、サーバーの仕組みや基本設定などは把握しておく必要はあると考えられます。
FTPソフト
上記で述べた通り、作成したサイトはサーバーにアップする必要があります。その際に必要となるのがFTPソフトです。FTPソフトを使うことで、作成したサイトのファイルをサーバーへ転送することができます。
WordPressのようなCMSが普及したことで、この転送作業は少なくなりましたが、webデザイナーであれば基本知識として押さえておくと良いでしょう。
アクセス解析
サイトからはアクセス数やサイト滞在時間、性別や年齢などいろいろな情報が収集できます。
サイトや商品、サービスなどをより良いものにしていくためには、アクセス解析によって得られたそれらの情報から、その後の改善などに活用しなければいけません。そのため、アクセス解析ツールについての知識もあるとより良いです。
地方でフリーランスwebデザイナーとして必要なスキル5つ
先に述べた通り、都会と地方ではwebデザイナーに対する評価が異なります。評価が異なるのは都会と地方で求められるwebデザイナーの需要が異なるということが理由の1つといわれています。
そのため、都会では重宝されるスキルが地方ではあまり求められていなかったり、逆に都会では重宝されなかったスキルが地方で役に立ったりすることも考えられます。
DTPデザイン
webデザイナーはサイトで使う画像を作成したり、デザインカンプを作成したりすることもあるため、Illustratorや Photoshopの知識や技術を持っていることもあります。
そのため、チラシやパンフレットなどのデザインもDTPによりできるという人もいます。地方では全世界に向けて発信するサイトよりも、近場で配るチラシやポスターのデザインができる方が重宝されることも珍しくありません。
SEO・アクセス解析
サイトを作る際に気になることは、やはり多くの人が見てくれているかどうかです。また、サイトを作ることによって、どのようなメリットが得られるかイメージが湧かないという人もいます。
そのような場合のために検索すれば上位に上がってきて、すぐにサイトが見つけられるようSEO施策をしたり、アクセス解析によって今後の改善点などを明確に提示できるようにしておきましょう。
WEBディレクション
アクセス解析によって、サイトからはいろいろな情報を得ることができ、その後の改善や新しいビジネスなどに活かすことができます。しかし、一般的にはサイトをどのようにすれば、集客が増えて、売り上げが伸びるのかなど判断することが難しい部分もあります。
そのため、webデザイナーとしてサイトを作るだけでなく、サイトを見てもらえるようにディレクションも行う必要があります。
写真撮影
サイトを作成する際には、商品や店内、会社の外観や、スタッフなどの写真を載せることは少なくありません。都会であれば会社やお店の方がプロのカメラマンを用意して、写真素材を準備してくれることもあります。
しかし、地方ではサイト作成に関して一任されたり、カメラマンや写真素材の準備がない場合もあります。そのため、webデザイナーが自ら写真素材を撮影するということあります。
動画編集
サイトには動画を埋め込むこともできます。そのため、仕事の様子や、商品紹介などの動画をサイトに載せることもあります。しかし、動画の場合も写真と同様で、仕事の様子や商品紹介などの動画は撮影してくれても、何も編集せずにそのまま動画を渡されてしまうということもあります。
サイトに載せるために、webデザイナーがその動画を編集するということもあるでしょう。
地方でwebデザイナーがスキルを発揮できる環境2つ
都会と地方ではwebデザイナーに求められることが異なります。そのため、地方でwebデザイナーを始めたら、思っていたような仕事の流れができないと戸惑ってしまう人もいます。
しかし、webデザイナーが地方で仕事ができないというわけではなく、うまくwebデザイナーとしての仕事を獲得している人もいます。そのような人は、webデザイナーが地方でもスキルを発揮できる環境を見つけていることがあります。
企業の広報職
webデザイナーの職に就く方法はいくつかあります。定番の方法としてはIT・Web関係の会社に入社することがあげられます。しかし、地方では都会よりもこれらの企業が少ないです。
そのため、企業から仕事受けるのではなく、企業の広報職に就いて企業のサイトを運営するということも方法の1つです。ただし、webデザイナー専属として就職できることは少ないので、他の業務を行うことにもなるでしょう。
企業の広報職へのアピール方法
上記で述べた通り、企業の広報職に就いてwebデザインの業務に携わることも地方でwebデザイナーのスキルを活かす方法の1つです。広報職を募集しているということは、その企業はホームページを持っている可能性が高いといえます。
そのため、webデザイナーに対しての重要性も把握しているはずなので、自分の持っているスキルや、入社後にやりたいことを素直に伝えてアピールしましょう。
一般職
企業によってはホームページは持っているが、広報職はないというところもあります。そのような場合には、会社の業務全般をサポートする一般職がホームページを管理していることがあります。
ただし、一般職に就けば、広報やホームページなどに関わらない仕事も多くこなす必要があります。また、ホームページの管理を外部に一任していて一般職は触れていないという場合もあるので注意しましょう。
一般職へのアピール方法
上記で述べた通り、ホームページは外部の会社に管理を任せて、一般職がその外部の会社とたまにやりとりをするだけということも少なくはありません。しかし、webデザイナーが社内にいることでホームページを管理するコストを抑えることができ、ホームページの柔軟性も大きくなります。
そのため、自分がwebデザイナーとしてできること、社内にwebデザイナーがいれば得られるメリットなどをアピールしましょう。
地方でwebデザイナーをするためのスキルの身に付け方2つ
すでにwebデザイナーとしてのスキルを持っている人は、自分の持っているスキルを地方で活かす方法を考える必要があります。しかし、中には地方へ行き、これからwebデザイナーとしてのスキルを身につけようという人もいます。
webデザイナーとしてのスキルを学ぶにはいくつかの方法があります。
オンラインや通信講座
webデザイナーのスキルを身につけるためには、スクールに通うという方法があります。しかし、これからスキルを身につけようとしている人の中には、すでに仕事をしていてスクールに通う時間が確保できないという人もいるでしょう。そのような場合には、独学という方法もありますが、効率を考えるとオンラインや通信講座を活用する方が良いでしょう。
派遣でのwebデザイン業務
派遣でのwebデザイン業務を募集している場合の中には、未経験でも良いという条件のものもあります。そのため、実践でスキルを身につけるという方法もあります。
ただし、派遣業務として行うため、習得に時間のかかるwebデザインのスキルをわざわざ手取り足取りは教えてもらえなかったり、重要な作業は社員が行うなど、スキルアップに繋がらない状況に陥ることもあるので注意しましょう。
地方で活躍できるwebデザイナーのスキルを身に付けよう
今回は、地方でWebデザイナーがスキルを発揮できる環境やスキルについて説明していきました。
webマーケティングの重要性が高まっていることで、webデザイナーの需要も高まっています。しかし、地方ではwebデザイナーに求められることが都会と異なるため、困惑してしまう人もいます。
ですが、地方にwebデザイナーの需要がないというわけではありません。需要に応えられるスキルを身につけ、アピールして、webデザイナーとしての仕事を獲得していきましょう。