Javaでパスを指定してファイルを作成するにはどうすればいいの?
Javaでファイル操作をする上で、ファイルパスを指定したり、パスを取得するといった操作が必要になることがあります。
今回はJavaでファイルのパスを取得、指定する方法について解説していきます。
なお、Javaの記事については、こちらにまとめています。
Javaでファイルのパスを取得する
ファイルのパスを取得
ファイルのパスを取得する場合は、SystemクラスのgetAbsolutePathメソッドを使用します。
public String getAbsolutePath()
以下にファイルパスを取得する基本的な方法を記述します。
import java.io.File; public class Main { public static void main (String[] args) { File file = new File("java.txt"); //ファイルパスを取得する String str = file.getAbsolutePath(); System.out.println("pass : " + str); } }
実行結果:
pass : /Users/taka/Documents/workspace/file_pass/java.txt
このサンプルコードでは、相対パスで作成したファイルをgetAbsolutePathメソッドを使用して、絶対パスでディレクトリとファイル名を取得しています。
class、jarファイルの位置を取得
SystemクラスのgetPropertyメソッドを使用すると、引数に指定したカレントディレクトリを取得することができます。
例えば、「.class」「.jar」などのファイルを実行するときのクラスパスを取得したいときは、以下のように記述します。
public class Main { public static void main (String[] args) { //getPropertyを使用する String strclass = System.getProperty("java.class.path"); System.out.println(strclass); } }
実行結果:
/Users/taka/Documents/workspace/file_pass/bin
パスを指定してファイルを作成する
パスを指定してファイルを作成するためには、Fileクラスのオブジェクト作成時にコンストラクタの引数にファイルパスとファイル名を記述するのが基本的な方法です。
File file = new File("ファイルパス/ファイル名");
ファイルの作成方法については、以下の記事で詳しく解説しています!
絶対パスを指定
ここでは、ファイルを絶対パスで指定する方法を説明します。
絶対パスとは、URLやディレクトリをWindowsの場合はドライブから、MacやLinuxの場合はホームディレクトリから明確に指定して、目的のファイルがどこにあるか確実に伝える方法です。
絶対パスは、以下のように記述します。
Windows:[c:¥¥tmp¥¥java.txt] Mac:[/Users/ユーザー名/tmp/java.txt] Unix/Linux:[/home/ユーザー名/tmp/java.txt]
以下に絶対パスを指定して、ファイルを作成する処理を記述します。
import java.io.File; import java.io.IOException; public class Main { public static void main (String[] args) { File file = new File("/Users/Shared/java/java.txt"); //ファイルを作成する try { if (file.createNewFile()) { System.out.println("ファイル作成成功"); } else { System.out.println("ファイル作成失敗"); } } catch (IOException e) { System.out.println(e); } } }
実行結果:
ファイル作成成功
相対パスを指定
相対パス指定は実行するプログラムと同じ位置にファイルを作成したり、ファイル操作をするときに使用します。
基本的にはFileクラスのコンストラクタの引数にファイル名のみ指定する形式になります。
File file = new File("ファイル名");
注意点として、相対パスはファイル名のみの記述で済みますが、どのディレクトリでJavaのプログラムが実行されているか把握しておかなければいけません。
java.nio.fileのFilesクラスとPathsクラスとは
java7よりファイル・ディレクトリの操作についてjava.nio.file.Filesクラスも使えるようになりました。
Filesクラスのメソッドは引数にPath型のオブジェクトを指定します。
Path型のオブジェクトは下記のようにjava.nio.file.Pathsクラスのメソッドを使用して生成します。
なおPathsクラスを使用してPath型のオブジェクトを生成するには、java.nio.file.Path、java.nio.file.Pathsをインポートします。
Path オブジェクト名 = Paths.get("パス名");
なお、Filesクラスのメソッドはstaticで定義されているので、インスタンスを生成せずに使用することができます。
ファイルのパスを取得
ファイルのパスを取得する場合は、java.nio.file.PathsクラスのtoAbsolutePathメソッドを使用します。
以下にファイルパスを取得する基本的な方法を記述します。
import java.nio.file.Path; import java.nio.file.Paths; public class Main { public static void main (String[] args) { Path path = Paths.get("java.txt"); //ファイルパスを取得する String str = path.toAbsolutePath().toString(); System.out.println("pass : " + str); } }
実行結果:
pass : /Users/taka/Documents/workspace/file_pass/java.txt
絶対パスを指定してファイルを作成
絶対パスを指定してファイルを作成するにはFiles.createFileメソッドを使用します。
なお、ファイルを作成するディレクトリにアクセス権限がない場合は、例外AccessDeniedExceptionが発生します。
ファイルがすでに作成されている場合は、例外FileAlreadyExistsExceptionが発生します。
サンプルコードで確認していきましょう。
import java.nio.file.Files; import java.nio.file.Path; import java.nio.file.Paths; import java.io.IOException; import java.nio.file.AccessDeniedException; import java.nio.file.FileAlreadyExistsException; public class Main { public static void main (String[] args) { Path path = Paths.get("/Users/Shared/java/java.txt"); try { // ファイルを作成する Files.createFile(path); } catch (AccessDeniedException e) { // ファイルを作成するディレクトリにアクセス権限がない場合 System.out.println(e); } catch (FileAlreadyExistsException e) { // ファイルがすでに作成されている場合 System.out.println(e); } catch (IOException e) { System.out.println(e); } } }
File型とPath型の変換
File型のオブジェクトとPath型のオブジェクトは相互に変換することができます。
File型からPath型への変換:
File file = new File("パス名"); Path path = file.toPath();
Path型からFile型への変換:
Path path = Paths.get("パス名"); File file = path.toFile();
Fileクラスについてもっと詳しく知りたい方へ
Fileクラスのさまざまな使い方については、以下の記事にまとめていますので、ぜひ参考にしてくださいね!
まとめ
ここでは、Fileクラスでファイルパスの指定方法について詳細に説明しました。
また、java7から使えるFilesクラスの使い方についても説明しました。ファイル操作をする上で、パスの指定は必須となります。
もし、パスの指定方法を忘れてしまったら、この記事を思い出してくださいね!