この記事では、難易度や勉強方法も交え、LPIC1(Level1)資格の特徴を解説します。
- LPIC1はLPIC試験のファーストステップに位置する資格
- LPIC1の取得は101と102それぞれの試験に合格する必要がある
- 800満点中500点を取れば合格
LPIC1とは
LPICはLinuxの技術を証明する資格で、LPIC1はLPIC試験のグレードのひとつです。
下記のとおり、LPIC試験は3段階にわかれています。
- LPIC1(Level1)
- LPIC2(Level2)
- LPIC3(Level3)
数字が大きくなるほど高度な内容となり、難易度が上がる仕組みです。
LPICはステップアップ型の試験であるため、上位のグレードを取得するにはまずLPIC1を取得する必要があります。
LPICの取得を目指す方は、LPIC1から受験しましょう。
LPIC101とLPIC102の違い
LPIC1を取得するには、LPIC101とLPIC102の2つに合格する必要があります。それぞれの試験で問われる内容は、下記のとおりです。
LPIC101 | システムアーキテクチャLinuxのインストールとパッケージ管理GNUとUnixのコマンドデバイス、Linuxファイルシステム、ファイルシステム階層標準 |
LPIC102 | シェルとシェルスクリプトインターフェースとデスクトップ管理タスク必須システムサービスネットワーキングの基礎セキュリティ |
一方が不合格になるとLPIC1を取得できません。どちらの試験もバランスよく学習を進めましょう。
なお、LPIC101とLPIC102は同時に受験しなくとも問題ありません。まずLPIC101の学習をして合格し、次にLPIC102の学習をして合格する流れをおすすめします。
LinuCとの違い
LPICと近いLinuxの資格試験としてLinuCがあります。ここではLPICとLinuCの違いを下記の表にまとめました。
最も大きな違いは、資格の適用範囲が世界か日本国内のみかという点です。
LinuCは日本の市場で求められているスキルを問われます。そのため、国内企業への転職・就職を予定している場合は、LinuC向けの勉強から始めるのも1つの手です。
次の記事では、7つの観点でLPICとLinuCの違いを詳しく解説しているので、良ければ参考にしてください。
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LPIC1の試験概要
LPICの試験概要を下記の表にまとめました。
受験料 | 101試験、102試験それぞれ15,000円(税抜)。 ※両方受ける必要があるため合計30,000円が必要 |
受験資格 | 誰でも受験可能 |
試験会場 | 全国のピアソンVUEテストセンター |
試験日 | 随時実施 |
資格の有効期間 | 5年(再受験またはよりLPIC2やLPIC3を取得しない場合) |
試験は随時実施されるため、都合のいいタイミングを選んで受験しましょう。
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LPIC1の難易度・合格率
LPIC1は、新卒や未経験者でも、参考書と問題集を理解・習得し終えると合格できるくらいの難易度です。ただし、経験者でも勉強を怠れば不合格となる場合もあります。
合格率に関しては非公開ですが、65〜75%程度と言われています。なお、LPIC公式サイトのFAQによると、合格点は800満点中500点です。
なお、下の記事ではレベル別にLPICの難易度を、必要な勉強時間も交え詳しく解説しているのであわせて参考にしてください。
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LPICを取得するメリット
LPICを取得すると、下記のメリットがあります。
【メリット1】基礎的なLinuxの知識が身につく
1つ目のメリットは、Linuxの知識が身につけられる点です。
Linuxはコマンドで操作することが一般的なため、資格勉強を通して基本的なコマンドを覚えておくと業務もスムーズです。
また、社内のLinux系のサーバで不具合が発生した際は、自身で対応や調査を進めやすくなる利点もあります。
【メリット2】転職や副業案件の獲得などにも役立つ
もう1つのメリットは、転職や副業の案件獲得に役立つ点です。
LPIC1を取得していれば、Linuxに関する知識を持っていると証明できます。特に求人時に「LAMP環境の経験」などの記載があることもありますが、このなかのLはLinuxの経験を指しています。
LPIC1を取得していれば少なくともLinuxに関する知識の証明になるため、有利に転職・案件獲得などにつながるのではないでしょうか。また資格取得は必須でないことから、学習意欲の高い方と思ってもらえることもあります。
アピールポイントにもなるため、転職を予定している人・副業でLinux関連の案件を獲得したい人は、LPIC1の取得を検討してみましょう。
LPIC1取得に必要な勉強時間
LPIC1の取得に必要な勉強時間は、1〜3ヶ月ほどかかることが多いようです。経験者であれば1ヵ月ほど、未経験であれば3ヵ月ほど勉強が必要とされています。
LPIC1は出題範囲が決まっているため、後述する学習方法を参考にまずは出題範囲の一部の学習にどの程度時間がかかるか確認してみるとよいでしょう。
たとえば参考書の場合は、1ページ読むのにかかる時間を1週間ほど計測すれば読み終えるまでの時間が見えてきます。参考書を読むだけでは知識の定着につながらないことも多いため、並行して問題集も解いていく形となるでしょう。
参考書や問題集、学習サイトなどを活用してかかる時間の目安を整理していくと現実的にかかる時間が見えてきます。
LPIC1取得に向けたおすすめの勉強方法3選
LPIC1のおすすめの勉強方法は、下記の3つです。
それぞれの勉強方法を解説します。
【勉強方法1】参考書や問題集を活用する
1つ目の勉強方法は、下記の参考書や問題集を活用することです。
Linux教科書 LPICレベル1 Version5.0対応
Linux教科書 LPICレベル1 スピードマスター問題集 Version5.0対応
参考書では、LPIC1の試験に出る内容を体系的に学べます。出題範囲は大きく以下に分かれているため、それぞれ終わったタイミングで理解度を試すために問題集を解いていくことをおすすめします。
- システムアーキテクチャ
- Linuxのインストールとパッケージ管理
- GNUとUnixのコマンド
- デバイス、Linuxファイルシステム、ファイルシステム階層標準
問題集を解いて分からなかった問題についてもう一度教科書を見て学びましょう。
なお、下の記事ではレベル別にLPICの資格取得におすすめの参考書を詳しく紹介しているので、あわせて参考にしてください。
【勉強方法2】学習サイトを活用する
学習サイトで勉強する方法もあります。学習サイトの場合は内容に沿って学習を進めていくため、学習しやすい魅力があります。
IT系資格の取得をサポートする学習サイトPing-tでは、LPIC1の対策が可能です。101試験の教材は無料で、102試験は有料で教材を利用できます。
スマートフォンにも対応しているため、スキマ時間で気軽に学習を進めることも可能です。
なお、次の記事ではLPICの取得に向けたおすすめの勉強サイトを詳しく紹介しているので、あわせて参考にしてください。
【勉強方法3】プログラミングスクールを利用する
これまでお伝えした2つの勉強方法は、資格取得が得意な方や自己管理が得意な方であれば、すんなり上手く行くこともあるでしょう。
しかしLPIC1は考え方だけでなくLinuxのコマンドを実行したり、そもそも出題範囲が広かったりと「自力で進めるのが難しい」と感じる方も多いです。このような場合は、プログラミングスクールを活用するのも1つの手です。
プログラミングスクールには、下記のメリットがあります。
- 不明点をすぐに聞ける
- モチベーションを維持しやすい
- 講師から体系的に学べる
- 資格取得後にも役立つ知識や経験が得やすい
「学習をスムーズに進めたい」「途中で挫折しないか不安」と感じる場合は、プログラミングスクールを検討してみましょう。
もしも1人でLPICの取得を目指すのが不安な方は、プログラミングスクール「侍エンジニア」のLPIC資格対策コースがおすすめです。現役のITエンジニアがマンツーマンで指導するため、途中で挫折する心配がありません。不明点があればいつでも質問が可能です。
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公式サイトで詳細を見るLPIC取得におすすめなスクールをさらに詳しく知りたい人は、下記の記事をご一読ください。
LPIC資格試験の申し込み手順
LPIC資格試験の申し込み手順は、下記のとおりです。
- 1.LPIの公式サイトから、LPI-IDを登録する
- 2.受験チケット(バウチャー)を購入する
- 3.ピアソンVUE社のアカウントを登録する
- 4.試験会場と試験日を予約する
LPIとピアソンVUE社、それぞれのサイトで申し込みが必要となります。どちらもIDやアカウントを登録したうえで申し込むため、忘れないようにしましょう。
挫折なくLPIC1の取得を目指すなら
「途中でLPIC1の勉強を断念しないか不安」と感じる場合は、プログラミングスクールで学習を進めることをおすすめします。充実したサポート体制が整い、挫折しにくい環境でLPICの合格を目指せます。
もしも1人でLPICの取得を目指すのが不安な方は、プログラミングスクール「侍エンジニア」のLPIC資格対策コースがおすすめです。現役のITエンジニアがマンツーマンで指導するため、途中で挫折する心配がありません。不明点があればいつでも質問が可能です。
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公式サイトで詳細を見るLPIC1に関するよくある質問
LPIC1に関するよくある質問として、下記の2つが挙げられます。
それぞれの質問に回答します。
【質問1】LPICは意味ないって言われるけどほんと?
LPICの取得にはLinuxの知識を習得できることやキャリアに役立つなどの意味があります。
LPICの取得に向けて勉強を進めるなかで、Linuxの基礎的な知識やコマンドなどを習得可能です。特に、転職や就職活動を控えている人は、履歴書にLPICの合格を記載することで、アピールポイントになります。
「LPICは意味ない」と言われる背景は、資格取得が目的に沿っていない場合や、アピールしたい実力に見合わない場合だと考えられるでしょう。
「Linuxの知識を身につけたい」「Linuxのスキルを証明したい」と考える方には意味のある資格です。
なお、下の記事ではなぜLPICは「取得しても意味がない」と言われるのか、その理由を取得に適した人の特徴も交え詳しく解説しているので良ければ参考にしてください。
【質問2】LPICは未経験からでも合格できる?
参考書や問題集の内容が頭に入っていれば、未経験でもLPICの合格は可能です。
ただ実践経験がない分、経験者よりも力を入れて勉強する必要があります。苦手な箇所は繰り返し復習し、着実に知識を習得しましょう。
まとめ:効率的に学習を進めてLPIC1を取得しよう
LPICはLinuxの知識が問われる資格試験で、LPIC1は3つあるうちの最初のグレードです。上位のグレードを取得するには、まずLPIC1を取得する必要があります。
LPIC1はLinuxの基本が理解でき、転職や副業案件の獲得にも役立つ資格です。Linux関連の仕事をする人には取得をおすすめします。
ただ、やみくもに勉強しても合格できるわけではありません。苦手なジャンルを中心に勉強し、効率良く対策を進めましょう。
もしLPICの勉強の進め方で悩んでいる場合、プログラミングスクールを利用するのがおすすめです。
プログラミングスクール「侍エンジニア」では、現役のITエンジニアから直接指導を受けられ、不明な点はいつでも質問が可能です。
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公式サイトで詳細を見る本記事の解説内容に関する補足事項
本記事はプログラミングやWebデザインなど、100種類以上の教材を制作・提供する「侍テラコヤ」、4万5,000名以上の累計指導実績を持つプログラミングスクール「侍エンジニア」を運営する株式会社SAMURAIが制作しています。
また、当メディア「侍エンジニアブログ」を運営する株式会社SAMURAIは「DX認定取得事業者」に、提供コースは「教育訓練給付制度の指定講座」に選定されており、プログラミングを中心としたITに関する正確な情報提供に努めております。
記事制作の詳しい流れは「SAMURAI ENGINEER Blogのコンテンツ制作フロー」をご確認ください。
この記事の監修者
フルスタックエンジニア
音楽大学卒業後、15年間中高一貫進学校の音楽教師として勤務。40才のときからIT、WEB系の企業に勤務。livedoor(スーパーバイザー)、楽天株式会社(ディレクター)、アスキーソリューションズ(PM)などを経験。50歳の時より、専門学校でWEB・デザイン系の学科長として勤務の傍ら、副業としてフリーランス活動を開始。 2016年、株式会社SAMURAIのインストラクターを始め、その後フリーランスコースを創設。現在までに100名以上の指導を行い、未経験から活躍できるエンジニアを輩出している。また、フリーランスのノウハウを伝えるセミナーにも多数、登壇している。