AIエンジニアに向いている人の特徴7つ!適性診断サイトも紹介

AIエンジニアに向いている人ってどんな人?
自分にAIエンジニアの適性があるのかわからない…

現在、AI市場全体が急速な成長を遂げていることから、AIエンジニアは将来性の高い職業の1つです。ただ興味はあるものの、自分にAIエンジニアの適性があるのかわからない人は多いですよね。

AIエンジニアへの適性を確認しないまま目指しては「ちゃんと調べておけばよかった…」と後悔しかねません。

そこで、本記事ではAIエンジニアに向いている人の特徴を、適性が判断できない時の対処法も交えて解説します。AIエンジニアの魅力や必要なスキルも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

目次

AIエンジニアに向いている人の特徴7つ

まずはAIエンジニアに向いている人の特徴を7つにまとめて紹介します。

数学が好きな人

AIエンジニアは、数学が好きな人に向いています。AIエンジニアで求められるアルゴリズムの理解や、機械学習モデルの設計・構築などで、数学的な思考が重要であるためです。

例えば、膨大なデータを読み解いて答えを導き出す過程は、数学の証明などに似ています。その点で、数学に苦手意識がある人は、AIエンジニアの作業にも苦手意識を感じてしまうかもしれません。

上記の理由から、数学が好きな人や論理的な思考が好きな人には、AIエンジニアが向いているでしょう。

考えることが好きな人

物事を深く考えることが好きな人は、AIエンジニアに適性があります。なぜなら、AIエンジニアは、AIの機能を実現させる方法を深く考えることが求められるためです。

例えば、おすすめの商品をユーザーに提案するAIを開発するとします。開発方法には明確な答えが存在しないため、「どのデータを使うか」や「どう実装するか」など、複数の角度から開発方法を考えなければなりません。

このような理由から、考えることが好きな人はAIエンジニアに向いているといえます。

直面した問題に怯まない人

直面した問題に怯まない人
直面した問題に怯まない人

問題に直面しても怯まない人は、AIエンジニアに適しています。AIエンジニアは、エラーの起こりやすい複雑なプログラムで問題に出会ったとき、立ち止まらずに開発を進めることが求められるからです。

AI技術は、一般的なシステムに比べてノウハウの少なさから未知の問題やエラーに出会う可能性が高いです。この際、1つひとつの問題にひるんでは開発を進められません。

そのため、開発を進めるためにも、直面した問題にひるまない人はAIエンジニアに向いているといえます。

知らないことを学ぶのが好きな人

新しい知識を積極的に吸収したい人や、自発的な学習を楽しめる人は、AIエンジニアに向いています。AI技術は日進月歩で進化しているため、トレンドや新しいプログラミング言語の学習などが、効率的なAI開発で重要です。

また、天気予報などの未来予測的なAI技術では、まだ起こっていない事象に考えを巡らせなければなりません。そのため、知らないことへの好奇心も重要です。

上記の理由から、新しい知識を身につけることに前向きな人は、AI開発を効率的に進められる点でAIエンジニアに向いているでしょう。

細かい作業が好きな人

細かい作業が好きな人は、AIエンジニアが適しています。なぜなら、AI開発ではプログラムが高度で複雑になりやすく、わずかなミスで意図しないデータとなる可能性があるからです。

例えば、1つのプログラムで指定した値が複数のコードに影響してしまい、結果のデータに異常をきたすこともあります。よって、AIの開発では緻密な計算のもと、出力されるデータや数値にイレギュラーなものが含まれていないかを確認することが重要です。

これらの観点から、細部まで注意を払いながら行う作業を楽しめる人や、データを丁寧に処理することが好きな人は、AIエンジニアに向いています。

根気強さがある人

根気強さがある人
根気強さがある人

根気強さがある人は、AIエンジニアに向いているといえます。AIエンジニアの業務である機械学習モデルの訓練や調整は、大量のデータ処理のために数ヶ月単位で時間がかかるからです。

また上記内容に加え、コードと向き合う時間も長い傾向があります。そのため、継続的な努力や、満足のいくデータが抽出できるまで何度も試行錯誤をし続ける忍耐力が、AIエンジニアには必要です。

上記の理由から、長期間にわたる作業をこなせる人や、タスクに根気強く関われる人は、AIエンジニアに適しているといえるでしょう。

人と話すのが好きな人

人と話すのが好きな人は、AIエンジニアに向いています。なぜならAI開発は、複雑なプログラムを構築するため、基本的にチームで開発を進める必要があるからです。

また、他の部署と協力して他のメンバーとアイデアを共有しながら作業を進めることや、周囲とコミュニケーションを図りながらプログラムをブラッシュアップすることも求められます。

上記から、人と話すことが好きな人は、AIエンジニアに向いています。

AIエンジニアへの適性が判断できない場合の対処法

ここまで、AIエンジニアに向いている人の特徴を、AIエンジニアの仕事内容も交えて紹介しました。

ただ、なかには自分にAIエンジニアへの適性があるのか判断できない人もいますよね。そんな人は、弊社の「ITキャリア診断」をお試しください。

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AIエンジニアに求められる7つのスキル

ここからは、AIエンジニアに求められるスキルを、7つ紹介します。

プログラミングスキル

プログラミングスキルは、AIエンジニアに不可欠です。なぜなら、システム開発をする以上、プログラミングスキルなしではAIエンジニアの業務はできないからです。

そのため、データ解析でいえば「Python」、統計的な作業であれば「R言語」といった言語を使いこなせるようにしましょう。

AI開発で使用される言語の一例には、下記の3つが挙げられます。

Pythonは、機械学習や計算分野が得意なため、AI開発で特に人気のある言語の1つです。R言語は、Pythonのような汎用性はありませんが、データ分析に関する機能が豊富な統計解析に特化した言語です。

上記のとおり、AI開発やデータ分析はプログラムで実行されることから、AIエンジニアに必須のスキルといえます。

機械学習への知見

機械学習への理解は、AIエンジニアに重要です。その理由は、機械学習はAI開発の中心的な役割を果たしていて、その理解度がAIの精度を左右するからです。

機械学習とは、データを基に特定のルールやパターンをコンピューターに学習させることを指します。これによって学習した内容から予測データを出力することが、AIで行われている内容です。

こうした機械学習の理論への理解や知識がない状態では、効率的なAI開発を叶えられません。また、機械学習がうまく行われないことには、AIとして十分に機能しなくなる可能性もあります。

だからこそ、機械学習への知見は、AIエンジニアにとって重要なスキルといえます。

統計学・数学への知見

統計学・数学への知見
統計学・数学への知見

統計学と数学への知見も、AIエンジニアに重要なスキルの1つといえます。なぜなら、AI開発やデータ分析で必要なデータの抽出などを行う際に、統計学や数学の知識が必要だからです。

具体的に必要な知識は、下記の3つです。

  • 線形代数
  • 微分・積分
  • 確率論

線形代数は、「行列」や「ベクトル」で複数の変数を一度に計算できるため、大量のデータ分析に役立ちます。また、微分・積分は、データの変化を理解する際に役立ちます。

これらを活用してデータの規則性などを見つけ、コンピューターに学習させるのが機械学習です。そして、AIは機械学習のデータを基に機能しているため、AIの精度は機械学習の質に左右されます。

上記のように、AIの精度を左右する統計学・数学への知見は、AIエンジニアに必要なスキルといえるでしょう。

データベースへの知見

データベースに関する知識も、AIエンジニアに必要です。なぜなら、AIエンジニアは大量のデータを基に分析やAI開発を行うため、データベースを使用しなければ効率的なAI開発ができないからです。

具体的にいうと、大量のデータをローカル環境で管理するのは容量的な問題から厳しさがあります。そこで必要とされるのがデータベース管理システム(DBMS)であり、その操作を行えるSQL言語です。

データベース管理システムで、データの抽出や分析、そして効率的なデータの管理・操作が可能となります。裏を返すと、データベースの操作方法やデータの管理に関する理解なしに、効率的なAI開発はできません。

このように、AI開発では大量のデータ管理が求められるため、データベースへの知見はAIエンジニアに必要な知識といえます。

クラウドへの知見

AIエンジニアにとって、クラウドへの知見も重要なスキルの1つです。なぜなら、AI開発で扱うデータ量は、ローカル環境では賄いきれないほど膨大なことが多いからです。

クラウドサービスは、AIの開発から運用までの全体フローをクラウド上で完結できます。これによって、データをローカルで管理する手間やコストを抑えられ、AI開発を効率的に行えます。

有名なクラウドサービスには、下記が挙げられます。

実際に、現代のAI開発ではこれらクラウドを活用したデータや開発環境の管理が一般化してきています。

上記理由から、クラウドへの知見はAIエンジニアに重要なスキルの1つといえるでしょう。

論理的思考力

論理的思考力
論理的思考力

AIエンジニアには、論理的思考力も必要です。なぜなら、データ分析などを行う過程で、論理的な思考が求められるからです。

AIを活用するITエンジニア職の1つに、データサイエンティストがあります。データサイエンティストは、企業のもつビッグデータから何らかの有益な活用方法を発見する仕事です。

その際には、「このデータはどのような要素を持つのか」/「どうデータを処理すれば意味を見いだせそうか」/「企業の課題にどう結びつけられるだろうか」などを論理的に考えることが重要です。反対に、非論理的な思考では、データに何の意味も見いだせないでしょう。

AIはあくまでも手段であるからこそ、上記のように人間側の論理的な思考力が必要なのです。

コミュニケーション能力

コミュニケーション能力も、AIエンジニアに欠かせないスキルといえます。なぜなら、AIエンジニアはチームメンバーだけでなく、ステークホルダーとも円滑な関係性を築かなければならないからです。

先ほどと同様に、データサイエンティストを例に見てみましょう。

データサイエンティストは、依頼主である企業側の担当者とコミュニケーションを取りながら、企業が抱える課題を精査し、必要なデータの抽出などを行います。その点で、自分の考えを明確に伝えることや、他人の意見を理解し、尊重する姿勢が求められます。

また、このコミュニケーションの中から生まれた気づきや発見が課題の解決につながることもあるため、会話の中で意見を掬い上げることも大切です。

企業と自社をつなぐ仕事だからこそ、AIエンジニアにはコミュニケーションスキルが必要といえます。

AIエンジニアの魅力

AIエンジニアの魅力

適性は判断できたものの、AIエンジニアを目指すか迷っている人もいますよね。

そこで、ここからはAIエンジニアの魅力を2つにまとめて紹介します。

平均年収が高い

AIエンジニアの魅力の1つに、平均年収の高さが挙げられます。

お金は人生の全てではありませんが、収入の大小は少なからず生活に影響を与えるものですよね。その点で、平均年収が高ければ生活にある程度お金をかけられるため、日常に満足感を得やすいといえるでしょう。

様々な職種の給与動向がまとめられた「求人ボックス」によると、AIエンジニアの平均年収は下記のグラフの通り「592万円」です。

次の表のとおり、一般事務の平均年収「308万円」よりも、さらにそれを上回るITエンジニア全体の平均年収「494万円」よりも高い水準であることがわかります(2023年6月現在)。

職種平均年収
AIエンジニア592万円*
一般事務308万円*
ITエンジニア494万円*

*参照:求人ボックス(AIエンジニア/一般事務/ITエンジニア)

専門的なスキルを求められるだけに、AIエンジニアの価値は高い傾向があります。そのため、平均年収アップを目指す人にとって、AIエンジニアはおすすめの職業です。

今後も高い将来性が期待できる

もう1つのAIエンジニアの魅力は、高い将来性が期待できる点にあります。というのも、社会全体のデジタル化が進む中で、AI技術は今後需要が増えると予想されているからです。

総務省の「情報通信白書(令和4年)」によると、AI主要8市場全体で日本における2020年度の売上金額は前年度比19.9%増の513億3,000万円、そして2025年度には1,200億円に達すると予測されています。

また、経済産業省の「我が国におけるIT人材の動向」によると、大手IT企業のNECなどをはじめ、AIエンジニアが高待遇で迎えられています。

ここからわかるように、AI技術は各業界での効率化や新たなビジネスモデルの創出に期待を寄せられています。つまり、AIエンジニアは今後も需要が見込まれる職種であり、将来性の高いキャリアといえるのです。

AIエンジニアにまつわるFAQ

最後に、AIエンジニアへよくある質問にまとめて回答します。

未経験からでもAIエンジニアになれるの?

未経験者からでもAIエンジニアになることは可能です。

今では、AIエンジニアに必要なスキルを習得できる学習サイトや書籍が多くあります。お金をかけずに利用できるものも多いため、知識がない状態でもプログラミングスキルや機械学習の知見を身につけることが可能です。

ただし、PythonやR言語といったAIエンジニアに必要なプログラミング言語の学習途中で挫折する人は多くいます。

事実、弊社の調査では

  • 不明点を聞ける環境になかった
  • エラーが解決できなかった
  • モチベーションが続かなかった

などの理由から、87.5%がプログラミングの学習途中に「挫折や行き詰まりを感じた」と回答しています。

87.5%の人がプログラミング学習時に挫折を経験
不明点やエラーが解決できずプログラミングを挫折した人が多数

調査概要:プログラミング学習の挫折に関するアンケート
調査対象:10代〜80代の男女298名
調査期間:2019年8月13日~8月20日
調査方法:インターネット調査
掲載元:PR TIMES

未経験からでもAIエンジニアになれる反面、独学で目指す場合には「行き詰まることが多い」点は念頭に置いておきましょう。

なお、次の記事では未経験からAIエンジニアになる具体的な手順を、ステップ形式で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

AIエンジニアになるには?必要なスキルと仕事獲得までの5ステップ

AIエンジニアはどんな企業に就職・転職できるの?

AIエンジニアの主な就職・転職先は、下記のとおりです。

  • 大学・研究機関
  • ITスタートアップ/ベンチャー企業
  • ITメガベンチャー企業
  • メーカー など

AIエンジニアは、大量のデータを基にAI開発やデータ分析を行うことから、大量のデータを扱う大学・研究機関などが就職・転職先に挙げられます。

また、最近ではIT企業以外もAI領域に注力しているため、トヨタ自動車など各種メーカーも就職・転職先の1つです。

AIエンジニアは「やめとけ」って噂は本当?

下記の理由から「AIエンジニアになるのはやめとけ」といった意見は存在します。

  • 学習コストが高いから
  • 求められる能力が高そうだから
  • 技術の進化についていくのが大変そうだから

実際にAIエンジニアは、Pythonなどのプログラミングスキルに加え、統計/数学的な知見、論理的思考力も必要です。また、AI開発を効率的に進めるため、常に最新技術を追わなければならない大変さもあるでしょう。

上記の要素に苦手意識を持つ人は、噂どおりAIエンジニアを目指すのはやめたほうが良いかもしれません。

しかし、これらに苦手意識がなければ、需要も将来性も高いAIエンジニアはおすすめの職業です。

まとめ

今回は、AIエンジニアに向いている人の特徴を、適性が判断できない時の対処法も交えて解説しました。下記7つに当てはまる人は、AIエンジニアに向いているといえます。

  • 数学が好きな人
  • 考えることが好きな人
  • 直面した問題に怯まない人
  • 知らないことを学ぶのが好きな人
  • 細かい作業が好きな人
  • 根気強さがある人
  • 人と話すのが好きな人

AIエンジニアは、大量のデータと複雑なプログラムによって、未来予測やデータ分析を行う仕事です。このAI開発に関わる技術を身につけている人はまだ少ないため、需要は高く、将来性も高いといえます。

しかし、求められる知識やスキルは決して簡単ではないからこそ、独学では挫折してしまいがちです。そのため、1人での学習に不安がある人は、学習のノウハウが豊富に用意されたスクールなどを頼りましょう。

本記事の解説内容に関する補足事項

本記事はプログラミングやWebデザインなど、100種類以上の教材を制作・提供する「侍テラコヤ」、4万5,000名以上の累計指導実績を持つプログラミングスクール「侍エンジニア」を運営する株式会社SAMURAIが制作しています。

また、当メディア「侍エンジニアブログ」を運営する株式会社SAMURAIは「DX認定取得事業者」に、提供コースは「教育訓練給付制度の指定講座」に選定されており、プログラミングを中心としたITに関する正確な情報提供に努めております。

参考:SAMURAIが「DX認定取得事業者」に選定されました

記事制作の詳しい流れは「SAMURAI ENGINEER Blogのコンテンツ制作フロー」をご確認ください。

この記事の監修者

フルスタックエンジニア

金田 茂樹


音楽大学卒業後、15年間中高一貫進学校の音楽教師として勤務。40才のときからIT、WEB系の企業に勤務。livedoor(スーパーバイザー)、楽天株式会社(ディレクター)、アスキーソリューションズ(PM)などを経験。50歳の時より、専門学校でWEB・デザイン系の学科長として勤務の傍ら、副業としてフリーランス活動を開始。 2016年、株式会社SAMURAIのインストラクターを始め、その後フリーランスコースを創設。現在までに100名以上の指導を行い、未経験から活躍できるエンジニアを輩出している。また、フリーランスのノウハウを伝えるセミナーにも多数、登壇している。

この記事を書いた人

中川 大輝のアバター 中川 大輝 メディア編集長

東京都多摩市出身。前職では都内ホテルにて設備機器のメンテナンスを経験。当時から副業として行っていたWebライティングと独学でのプログラミング学習経験を活かし、「プログラミング学習の挫折をなくすためのコンテンツ作成」を心がけています。
プライベートでは双子育児に奮闘中。将来、子どもたちが侍ブログを見て、プログラミングを学びたいと思えるメディアを作ることが目標です。
今更ながら「キングダム」にドハマリ中。

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