HTMLのalt属性(オルト属性)とは?基礎から使い方まで徹底解説

ウェブ開発やSEO(検索エンジン最適化)に携わる方々にとって、「HTMLのalt属性」は一見些細な要素に思えるかもしれませんが、その影響力は決して侮れません。

alt属性が何であり、なぜそれが重要なのか、どのように最適なaltテキストを作成するのか、そしてそれがSEOやアクセシビリティにどう影響するのか—これら全てについて、簡潔かつ実用的な情報を提供します。

「画像が表示されないときに代わりのテキストが出るだけでしょ?」と思っているあなた、実はそれだけではありません。

alt属性は、視覚障害を持つ人々がウェブサイトを利用する際にも非常に重要です。

スクリーンリーダーはaltテキストを読み上げ、ユーザーに画像の内容を理解させます。また、SEOの観点からも、altテキストは検索エンジンが画像の内容を理解する手がかりとなります。

この情報を活用すれば、ウェブサイトはより多くの人々にとって使いやすく、見つけやすいものとなります。

この記事を読んで、alt属性の真の力を引き出しましょう。

目次

alt属性の基本とは?

alt属性(代替テキスト)は、HTMLにおいて画像にメタデータを付与するための重要な要素です。これはSEOの最適化、ウェブアクセシビリティの向上、そして画像が読み込めない場合のフォールバックオプションとして機能します。

alt属性については、各分野でも下記のように言及されています。

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概要ソース元
SEO(検索エンジン最適化)Googleなどの検索エンジンは、altテキストを使用して画像の内容を理解します。Google SEOガイドライン
ウェブアクセシビリティalt属性は視覚障害を持つ人々がスクリーンリーダーでウェブページを閲覧する際に必要です。W3C
信頼性視覚障害を持つユーザーの約30%がaltテキストの不足や不適切な使用によってウェブサイトの使用に困難を感じています。WebAIMの2019年調査

alt属性は、SEO効果の向上、アクセシビリティの確保、そして信頼性の構築に不可欠な要素です。GoogleやW3Cのガイドライン、さらにはWebAIMのような信頼性のある調査も、その重要性を証明しています。

実際のビジネスや教育の場でも、alt属性の適切な使用は多くのメリットをもたらします。この一見小さな要素が、ウェブサイト全体の品質とパフォーマンスを大きく左右することを理解し、適切に活用することが重要です。

alt属性の効果とメリット

ここからはalt属性の効果とメリットを解説していきます。

簡潔にまとめると「alt属性」は、

  • 検索エンジンの画像理解に役立つ
  • 画像の代替テキストになる

上記2つの効果を持ちます。それぞれ、どのようなメリットがあるのか詳しく見ていきましょう。

検索エンジンの画像理解に役立つ

alt属性は、検索エンジンがウェブページ上の画像を理解するための重要な要素です。

GoogleのSEOガイドラインとWorld Wide Web Consortium(W3C)の推奨事項によれば、この属性は画像の内容を検索エンジンに効果的に伝える手段です。

具体的な例として、Eコマースサイトで「スポーツ用スニーカー」というalt属性を商品画像に設定すると、その商品が「スポーツ用スニーカー」で検索された際に上位に表示される可能性が高くなります。

同様に、ニュースウェブサイトで重要なイベントの写真に「2023年G20サミット」というalt属性を設定すると、そのイベントに関する検索で記事が上位掲載される可能性が高まります。

総じて、alt属性の適切な設定は、ウェブページのSEOに大きな影響を与えるため、その重要性は高いと言えるでしょう。

画像の代替テキストになる

alt属性はHTMLで画像に代替テキストを設定するための重要な要素です。

この属性は、画像が表示できない状況やスクリーンリーダーを使用する視覚障害者にとって非常に重要です。W3CとGoogleのガイドラインによれば、alt属性はウェブアクセシビリティとSEOにおいても大きな役割を果たします。

例えば、ニュースサイトで重要なイベントの写真に適切なalt属性を設定することで、その情報が失われることなく多くの人々に届きます。

したがって、alt属性の適切な設定はウェブページの品質を高める不可欠な要素であると言えるでしょう。

alt属性とtitle属性の違い

alt属性とtitle属性は、それぞれ異なる目的で使用されます。

alt属性は主にウェブアクセシビリティを考慮し、画像が表示されない場合の代替テキストを提供します。一方で、title属性はユーザーに対して追加情報や説明を提供するために使用されます。

▼それぞれの使用例

  • alt属性:画像が読み込めない場合やスクリーンリーダー使用時に、「この画像は夕日です」という情報を提供。
  • title属性:マウスカーソルを画像上に置いたときに、「夕日の美しい写真」という追加情報を表示。

W3Cのガイドラインに基づき、これらの属性を適切に使用しましょう。

代替テキスト(alt属性)の良い例と悪い例

alt属性には、画像の内容を正確に表現することが求められます。以下に、代替テキストの良い例と悪い例を紹介します。

代替テキスト(alt属性)の良い例

良い代替テキスト(alt属性)は、画像の内容を簡潔かつ明確に説明し、ウェブアクセシビリティを高めるものです。SEOにも寄与するため、適切な代替テキストの設定は非常に重要です。

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カテゴリ良い例のalt属性説明
商品画像alt=”ブラックレザージャケット”商品の種類と色を明示
ロゴalt=”XYZ社のロゴ”会社名を含め、それがロゴであることを明示
チャートalt=”2022年第1四半期の売上グラフ”データの種類と期間を明示
イベント写真alt=”社員が年次会議でプレゼンテーションを行っている”イベントと行動を明示

代替テキスト(alt属性)は、画像が何であるかを簡潔に説明することが求められます。これはウェブアクセシビリティを高めるだけでなく、SEOにも寄与します。

商品画像、ロゴ、チャート、イベント写真など、各種画像に対して適切な代替テキストを設定することで、より多くのユーザーにウェブコンテンツが理解されやすくなります。

代替テキスト(alt属性)の悪い例

悪い代替テキスト(alt属性)は、画像の内容を不明瞭にしたり、不必要な情報を含むものです。これはウェブアクセシビリティを低下させ、SEOにも悪影響を与える可能性があります。

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カテゴリ悪い例のalt属性説明
商品画像alt=”画像1″何の商品か全くわからない
ロゴalt=”ロゴ”どの会社のロゴなのか不明
チャートalt=”グラフ”何のデータに関するグラフなのか不明
イベント写真alt=”写真”イベントや行動が全く説明されていない

悪い代替テキスト(alt属性)は、画像の内容や目的を明確にしないため、ウェブアクセシビリティとSEOに悪影響を与えます。

具体的な商品名や会社名、データの種類、イベントと行動など、重要な情報が欠落していると、ユーザーがコンテンツを理解するのが難しくなります。

適切な代替テキストの設定は、ウェブページの品質を高めるために不可欠です。

alt属性の適切な記述方法と最適化のコツ

代替テキストを適切に設定するためには、以下のポイントに留意する必要があります。

  • 具体的な内容の記述
  • キーワードを詰め込みすぎない
  • alt属性の評価
  • 画像にリンクを設定する際のalt属性の働き

具体的な内容を記述する

alt属性には画像の内容を具体的に記述することが重要です。これにより、ウェブアクセシビリティが向上し、SEOにも寄与します。

alt属性に具体的な内容を記述することは、W3CのガイドラインとGoogleのSEOガイドラインにも推奨されています。

具体的な記述によって、視覚障害者や画像が表示されない環境でのユーザーエクスペリエンスが向上し、検索エンジンも内容を理解しやすくなります。

このような最適化は、ウェブページの全体的な品質を高める要素となります。

多数のキーワードを詰め込まない

alt属性に多数のキーワードを詰め込むのは避けるべきです。これはウェブアクセシビリティとSEOに悪影響を与える可能性があります。

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分野説明
Google SEOガイドラインキーワードの過度な詰め込みはペナルティの対象。
W3Cのガイドラインalt属性は画像の内容を簡潔に説明する目的。

alt属性に多数のキーワードを詰め込む行為は、GoogleのSEOガイドラインとW3Cのガイドラインに反しています。これはウェブアクセシビリティを低下させるだけでなく、SEOにおいてもペナルティのリスクがあります。

代わりに、画像の内容を簡潔かつ明確に説明するテキストを用いるべきです。

alt属性の評価

alt属性の評価は、その内容が画像を適切に説明しているか、そしてウェブアクセシビリティとSEOにどれだけ寄与しているかに基づきます。

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分野説明
Google SEOガイドラインalt属性は画像の内容を理解するための重要な要素。
W3Cのガイドラインalt属性の適切な設定はウェブアクセシビリティを高める。

alt属性の評価は、GoogleのSEOガイドラインとW3Cのウェブアクセシビリティガイドラインに基づいて行われます。

具体的な内容を適切に記述することで、検索エンジンの評価が高まり、さらにウェブアクセシビリティも向上します。

したがって、alt属性は適切に設定することで多面的な価値を提供する重要な要素です。

画像にリンクを設定する際のalt属性の働き

画像にリンクを設定する際のalt属性は、そのリンクの目的や遷移先を明確にする重要な役割を果たします。

▼実際の例

  • ホームページへのリンク: ロゴ画像にalt="XYZ社のホームページへ" と設定。
  • 製品ページへのリンク: 「詳細を見る」ボタンの画像にalt="製品詳細ページへ"と設定。

画像にリンクを設定する際のalt属性は、W3CのガイドラインとGoogleのSEOガイドラインによってその重要性が認められています。

この属性を適切に設定することで、ユーザーはリンクの目的を容易に理解でき、検索エンジンもそのリンクを適切に評価できます。

したがって、リンクに設定された画像には、その遷移先や目的を明確にするalt属性が不可欠です。

alt属性を簡単に確認する方法

alt属性を適切に設定するためには、以下の方法を活用することができます。

  • Googleの検証機能を使う方法
  • Chrome拡張機能「Alt&Metaviewer」を使う方法

Googleの検証機能を使う方法

Googleの検証機能を使用することで、alt属性が適切に設定されているか簡単に確認できます。これはウェブ開発者やSEO担当者にとって非常に便利な機能です。

▼確認手順

  1. Google Search Consoleを開く: まず、Google Search Consoleにログインします。
  2. URL検査を選択: 左側のメニューから「URL検査」を選びます。
  3. URLを入力: 検証したいページのURLを入力し、「URLを検査」ボタンをクリックします。
  4. 詳細情報を確認: 検査が完了したら、「詳細」タブを開きます。
  5. HTMLの確認: 「HTMLを表示」をクリックして、alt属性が適切に設定されているか確認します。

Googleの検証機能は、alt属性の設定状況を迅速に確認するための強力なツールです。

Google Search Consoleの「URL検査」機能を使用することで、特定のページにおけるalt属性の有無や内容を簡単に確認できます。

この機能を活用することで、ウェブページのアクセシビリティとSEOの最適化が効率よく行えます。

Chrome拡張機能「Alt&Metaviewer」を使う方法

Chrome拡張機能「Alt&Metaviewer」を使用すると、alt属性の確認が非常に簡単かつ効率的に行えます。この拡張機能は、特にウェブ開発やSEOの専門家にとって有用なツールです。

▼確認手順

  1. 拡張機能をインストール: Google Chromeの「ウェブストア」から「Alt&Metaviewer」を検索し、インストールします。
  2. 拡張機能を有効化: インストール後、拡張機能を有効にします。
  3. ウェブページを開く: 確認したいウェブページを開きます。
  4. 拡張機能を起動: ブラウザの拡張機能アイコンをクリックして、「Alt&Metaviewer」を起動します。
  5. alt属性を確認: 拡張機能が提供するインターフェースで、各画像のalt属性がどのように設定されているかを確認します。

Chrome拡張機能「Alt&Metaviewer」は、alt属性の確認作業を劇的に簡単にしてくれる便利なツールです。

拡張機能をインストールして有効化するだけで、任意のウェブページにおけるalt属性の設定状況を直感的に確認できます。

このようなツールを活用することで、ウェブアクセシビリティとSEOの最適化がより効率的に行えるでしょう。

alt属性が表示されない場合の対処法

alt属性が表示されない場合は、主にコードの誤りやブラウザの問題が考えられます。これを解決するためには、コードの検証とブラウザの設定を確認するステップが必要です。

▼主な対処法

  1. コードの確認: 最初にHTMLコードを確認し、alt属性が正確に記述されているかをチェックします。
    • 例: <img src="image.jpg" alt="説明文">
  2. ブラウザのキャッシュをクリア: キャッシュが原因である可能性もあるため、ブラウザのキャッシュをクリアします。
  3. JavaScriptの確認: JavaScriptで動的に画像が挿入されている場合、そのスクリプトがalt属性も適切に設定しているか確認します。
  4. ブラウザの拡張機能を無効化: 何らかのブラウザ拡張機能が干渉している可能性があります。拡張機能を一時的に無効にして確認します。
  5. 開発者ツールでエラーを確認: ブラウザの開発者ツールを開き、コンソールでエラーが出ていないか確認します。

alt属性が表示されない場合の対処法は、主にコードの確認とブラウザの設定の見直しです。これにより、ほとんどの問題は解決できます。

特にウェブ開発者やSEO担当者は、これらのステップを通じて問題の特定と解決が効率的に行えます。

まとめ

alt属性は、画像のアクセシビリティやSEO対策に重要な役割を果たします。

正確な代替テキストを設定することで、ユーザーの理解を深め、Webページの利便性を向上させることができます。

適切な代替テキストを設定することで、WebページのアクセシビリティとSEO評価を向上させ、ユーザーにとってより良いWebページを提供することができるでしょう。

この記事を書いた人

中川 大輝のアバター 中川 大輝 メディア編集長

東京都多摩市出身。前職では都内ホテルにて設備機器のメンテナンスを経験。当時から副業として行っていたWebライティングと独学でのプログラミング学習経験を活かし、「プログラミング学習の挫折をなくすためのコンテンツ作成」を心がけています。
プライベートでは双子育児に奮闘中。将来、子どもたちが侍ブログを見て、プログラミングを学びたいと思えるメディアを作ることが目標です。
今更ながら「キングダム」にドハマリ中。

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