CSS Modulesについて知りたい
CSS Modulesはどのように使えばいい?
CSS Modulesのサンプルコードが知りたい
Modulesは、CSSは異なるCSSファイルでクラス名が衝突する際に役に立つ技術です。
Modulesについて知ることで、大規模なWebサイト作成の際に役に立つでしょう。
- CSS Modulesの概要
- CSS Modulesの使い方
- CSS Modulesのメリット
CSS Modulesとは
CSS Modulesは、CSSクラス名がグローバルスコープではなく、ローカルスコープで定義されるようにする技術です。
これにより、異なるCSSファイル間でのクラス名の衝突を防ぎます。
CSS Modulesを使用すると、各スタイルシートは独立しているため、他のファイルに影響を与えることなく、クラス名を自由に定義できます。
これは、大規模なWebアプリケーションや複数人でのプロジェクト開発において、スタイルの整合性を保ちつつ、メンテナンスの効率を高めるのに非常に役立ちます。
CSS Modulesのメリット
Modulesのメリットは以下のとおりです。
- ひとつのコンポーネントについてファイル分割して構成しやすい
- バンドルサイズが小さい
- 素の CSS が書ける
- 1コンポーネント1ファイルで作成できる
それぞれ解説してきます。
ひとつのコンポーネントについてファイル分割して構成しやすい
CSS Modulesでは、各コンポーネントを独立したCSSファイルに分割して管理できます。
これにより、コンポーネントごとにスタイルを隔離し、他のコンポーネントとの干渉を防ぎます。
また、このアプローチは、再利用可能なUIコンポーネントの開発を促進し、大規模なアプリケーションの開発時にも、コードの可読性と保守性を大幅に向上させます。
バンドルサイズが小さい
CSS Modulesを使用することで、不要なスタイルの重複を避け、最終的なバンドルサイズを小さく保てます。
これは、特にモバイルデバイスや低速なネットワーク環境でのパフォーマンス向上に寄与します。
また、CSSの最適化により、ウェブページのロード時間の短縮にも繋がります。
素の CSS が書ける
CSS Modulesは、通常のCSSの構文をそのまま使用できます。
これにより、開発者は新しい構文や特別なルールを学習する必要なく、既存のCSS知識をそのまま活用できます。
また、既存のプロジェクトにCSS Modulesを導入する際の障壁も低くなります。
1コンポーネント1ファイルで作成できる
CSS Modulesを採用すると、各コンポーネントに対応するスタイルシートを1つのファイルにまとめられます。
このアプローチは、プロジェクトの構造を整理し、コンポーネント間の依存関係を明確にします。
さらに、チームメンバー間での作業分担が明確になり、大規模なプロジェクトでも効率的な開発が可能になります。
CSS Modulesの設定とカスタマイズ
CSS Modulesの設定とカスタマイズ方法は、以下のとおりです。
- scope
- mode
- local
- localIdentName
- getLocalIdent
- exportLocalsConvention
それぞれ解説していきます。
scope
CSS Modulesでは、各クラスのスコープを局所的またはグローバルに設定できます。
この機能により、開発者はスタイルの適用範囲を細かく制御でき、意図しないスタイルの適用を防ぎます。
例えば、特定のコンポーネントにのみスタイルを適用したい場合や、プロジェクト全体で一貫したスタイリングを実現したい場合に、この設定が非常に役立ちます。
mode
‘local’や’global’など、動作モードを選択できます。
‘local’モードでは、スタイルはデフォルトでそのファイルに属するコンポーネントにのみ適用されます。
一方、’global’モードでは、スタイルはプロジェクト全体で共有されます。この選択肢により、プロジェクトのニーズに応じた柔軟なスタイル管理が可能になります。
local
ローカルスコープのスタイルを定義し、モジュール性を強化します。
ローカルスコープを使用することで、特定のコンポーネントや要素に対して特有のスタイルを適用できます。
これにより、プロジェクト全体のスタイルとの衝突を避けながら、必要な部分にのみスタイルを適用できます。
localIdentName
カスタムクラス名の生成規則を設定できます。
これにより、プロジェクト固有の命名規則を実現し、スタイルシート内でのクラス名の衝突を避けられます。
例えば、特定のフォーマットやプレフィックスをクラス名に含めることで、コンポーネントの識別性を高め、デバッグを容易にします。
getLocalIdent
カスタムの識別子生成関数を提供できます。
この機能を使用すると、クラス名の生成規則をさらに細かくカスタマイズできます。
例えば、環境に応じたクラス名の生成や、特定のパターンに基づいたクラス名の自動生成などが可能になります。
exportLocalsConvention
エクスポートするローカル変数の命名規則を設定します。
これにより、コード内での一貫性を保ちつつ、明確な名前付け規則によるコードの可読性の向上が期待できます。
CSS ModulesでのCSSの書き方【サンプルコード付き】
CSS ModulesでのCSSの書き方について解説していきます。
- 基本形
- マルチクラス or モディファイア
- 条件付き
- class名にハイフンが含まれている場合
- ダイナミックなクラス名
- メディアクエリ
- グローバルセレクタ
それぞれ解説していきます。
基本形
CSS Modulesを利用する際の基本的な書き方は、通常のCSSと非常に似ていますが、いくつか重要な違いがあります。
CSS Modulesでは、通常のCSSファイルで定義されたスタイルを書くことができますが、コンパイル時に各クラス名が一意の識別子に変換されます。
この変換により、グローバルな名前の衝突を防ぎ、スタイルのスコープを限定します。
例えば、あるコンポーネントで.buttonというクラス名を持つスタイルを定義した場合、CSS Modulesはこのクラス名をユニークな文字列(例えば_button_1a2b3c)に変換します。
これにより、同じ.buttonクラス名を持つ他のスタイルとの間での衝突が防がれます。
通常
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CSS Modulesを使用した場合
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マルチクラス or モディファイア
CSS Modulesでは、複数のクラスやモディファイアを組み合わせることで、より複雑なスタイルを実現できます。
これは、特定の条件下でスタイルを変更する際や、スタイルのバリエーションを提供する際に特に便利です。
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このCSSファイルでは、.buttonと.largeというクラスにスタイルを定義しています。
条件付き
CSS Modulesを使用する際、JavaScriptの条件文を用いて動的にクラスを適用することも可能です。
これは、アプリケーションの状態に基づいてスタイルを変更する際に有用です。
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このCSSファイルでは、.buttonと.largeというクラスにスタイルを定義しています。
class名にハイフンが含まれている場合
CSS Modulesでは、ハイフンを含むクラス名を扱う方法が異なります。
JavaScriptではハイフンを含むプロパティ名を直接使用することはできないため、ブラケット記法を使用してアクセスする必要があります。
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このサンプルでは、Reactを使用していますが、原理は他のJavaScriptベースのフレームワークでも同じです。
CSSファイルで定義されたハイフンを含むクラス名は、JavaScriptファイル内でブラケット記法を用いて参照されます。
これにより、ハイフンを含むクラス名もCSS Modulesの一部として扱うことができます。
ダイナミックなクラス名
CSS Modulesを使用する際、JavaScriptを利用してダイナミックにクラス名を生成し適用することができます。
この方法は、アプリケーションの状態や特定の条件に応じてスタイルを変更する必要がある場合に特に有用です。
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メディアクエリ
CSS Modulesでも通常のCSSと同様にメディアクエリを使用できます。
これにより、異なる画面サイズや解像度に応じたレスポンシブなデザインを実現できます。
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グローバルセレクタ
時には、グローバルなスタイルを適用したい場合もあります。
CSS Modulesでは、:global構文を使用してグローバルなCSSクラスを定義できます。
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まとめ
CSS Modulesは、スタイルシートのスコープを管理し、名前空間の競合を解決するための効果的なツールです。
これにより、伝統的なCSSの限界を克服し、よりモジュール化されたアプローチでスタイリングを行うことが可能になります。
通常のCSSと同様にスタイルを定義できますが、大きな違いはコンパイル時にクラス名が一意の識別子に変換されることです。
CSS Modulesでは、複数のクラスやモディファイアを組み合わせられ、これは特定の条件やバリエーションに応じたスタイルの適用に特に有用です。
通常のCSSと同様にメディアクエリも利用でき、異なる画面サイズや解像度に応じたレスポンシブなデザインの実現が可能です。
これらの機能を活用することで、CSS Modulesは大規模プロジェクトや複数の開発者が関わる環境でも、スタイルの整合性と管理の容易さを保てます。
また、コンポーネント指向のアプローチにより再利用可能で保守しやすいスタイルシートの作成を促進します。