この記事では、できることや将来性も交え、PHP言語の特徴を解説します。
世界に200以上あるプログラミング言語。なかでも、PHP(ピーエイチピー)は「初心者からでも学びやすい言語」と定評がある人気の高い言語です。
ただ、実際にPHPを学ぶ利点や何ができるのか、イメージが湧かない人は多いですよね。また、現在の需要や今後の将来性を確認してから学ぶかどうか決めたい人もいるはず。
そこで、本記事ではPHPの特徴やできること、将来性などをわかりやすく解説します。おすすめの学習方法もあわせて解説するので、ぜひ参考にしてください。
次の動画でも「PHPとは何か」を解説しているので、よければご覧ください。
- PHPはWebアプリ開発に特化したプログラミング言語
- PHPはサーバとデータベースの橋渡しをする言語
- PHPは文法がシンプルで初心者でも習得しやすい
PHPとは?
PHPとは、カナダ人のラスマス・ラードフ氏が1995年ごろに生み出した、Webアプリケーションの開発に特化したプログラミング言語です。200以上存在するといわれているプログラミング言語の中でも、依然として高い人気を誇ります。
PHPは、プログラムの記述や実行が比較的容易なため、プログラミング初心者にもおすすめの言語です。
また、PHPには次のような特徴があります。
簡単に開発できるよう設計された言語
PHPは、簡単に開発できるよう工夫された「スクリプト言語」です。スクリプト言語とは一般的に、プログラミング言語の中でも構文がシンプルで記述・実行しやすいものを指します。
PHPもこのスクリプト言語のひとつで、Webページの動的な部分を効率的に構築するための言語として設計されています。例えば、HTMLの中に直接PHPのコードを埋め込み、Webページに動的な要素を簡単に追加可能です。
このように、PHPは少ない手間で効率的にWebサイトを作成できるプログラミング言語であるといえます。PHP以外では、PythonやJavaScriptなどがスクリプト言語にあたります。
なお、次の記事ではスクリプト言語とは何なのか、その種類や特徴を詳しく解説しているので良ければ参考にしてください。
→ スクリプト言語とは?種類やおすすめ言語も紹介【一覧あり】
プログラムの実行前に変換作業が不要
PHPは、プログラムの実行前に変換作業が不要な「インタプリタ言語」でもあります。インタプリタ言語とは、プログラムを実行する際に、それを事前に機械語や中間コードに変換する必要がない言語のことです。
多くのプログラミング言語では、ソースコードを実際に実行する前にコンパイルという機械語に変換する作業が必要ですが、PHPではこの手間が不要です。PHPのソースコードは、リクエストの都度、インタプリタによって直接解釈・実行されるため、変更や追加を行った際も即時にその結果を確認することができます。これによりスムーズに開発を進められる点が特徴です。
なおPHP以外では、Python、Rubyなどがインタプリタ言語に分類されます。
少ない記述量でプログラムを実行できる
PHPは、構文がシンプルなため、コード自体の記述量が比較的少ないです。
それだけでなく、変数の宣言時にデータの型を明示的に指定する必要がない「動的型付け言語」としての特性もあります。そして、動的型付け言語にもコードの記述量を削減できるメリットがあります。
例として、PHPとJavaのコードをご覧ください。
PHP
$number = 42;
$string = "Hello";
$bool = true;
<?php
echo "Hello, World!";
?>
Java
int number = 42;
String string = "Hello";
boolean bool = true;
public class HelloWorld {
public static void main(String[] args) {
System.out.println("Hello, World!");
}
}
このように、PHPは少ない記述量でプログラムの作成ができます。
なお、ITの仕事に興味はあるものの、どの職種が自分にあうのかわからない人もいますよね。そんな人は「ITキャリア診断」をお試しください。
かかる時間はたったの1分。5つの質問に答えるだけで、自分にあうIT職種を診断してもらえます。
自身に適した職種が知りたい人は、手軽に試してみると良いですよ。
\ 5つの質問に答えるだけ /
PHPの特徴4つ
ここからは、PHPの主な特徴を、4つにまとめて紹介します。
Web開発に特化したプログラミング言語
前述のとおり、PHPはWebアプリケーションの開発に特化したプログラミング言語です。IT化が進むなかでWeb開発の需要は安定的に高いため、PHPのスキルを身につければ仕事に活かせるチャンスが増えるでしょう。
Webアプリケーションは
- フロントエンド
- サーバーサイド(バックエンド)
の2要素で構成されます。フロントエンドはユーザーのWebブラウザ上で動作するもの、サーバーサイドはWebサーバー上で動作するものです。
なかでもPHPはサーバーサイドのプログラム開発に強く、便利な機能を豊富に搭載しています。長年Web開発に使われてきた実績の多さもあり、サーバーサイドのWeb開発では特に需要の高い言語です。
Web開発を仕事にしたい人にとって、可能性あふれるPHPは魅力的な言語といえます。
なお、下の記事ではフロントエンドとサーバーサイドの違いを詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
→ フロントエンドとサーバーサイドの違い。仕事内容・年収・需要を比較
また、フロントエンドとサーバーサイドの違いは次の動画でも詳しく解説しているので、良ければご覧ください。
初心者からでも学びやすい
PHPは、プログラミング初心者からでも学びやすいプログラミング言語といえます。前述した構文のシンプルさだけでなく、下記のような要素もPHPが学びやすいポイントです。
- インターネット上に多くの情報がある
- プログラムの動きをすぐに確認できる
PHPは長い間利用されてきている言語のため、多くの有益な情報がインターネット上に公開されています。インターネットを検索すれば解決のヒントを得やすいため、PHPはほかの言語と比べて習得難易度が低いプログラミング言語です。
また、作成したプログラムが動作する際、パソコン内部では記述したコードを一括してコンピューターが理解できる「機械語」(0と1の言葉)に変換するコンパイルと呼ばれてる作業が行われています。Javaのような「コンパイラ型言語」では、コードが間違っていた場合、コンパイルの際エラーが出て実行できません。
その点PHPは、実行時にプログラムが1行ずつ実行される「インタプリタ型言語」です。エラーの箇所まではプログラムが実行されるため、まったく動かせずに挫折するリスクは低いでしょう。
このように、PHPは初心者にとっての挫折ポイントが少ないです。ただし、プログラミングに慣れていない人や調べ物が苦手な人だと、問題を自己解決できずに挫折するケースも少なくありません。独学に不安があればプログラミングスクールの利用も考えましょう。
なお、次の記事では習得するまでの流れや必要な時間を踏まえ、PHPの難易度を詳しく解説しているので良ければ参考にしてください。
さまざまなOS・Webサーバーで実行できる
PHPのプログラムは、さまざまなOS・Webサーバーで実行可能です。それによって幅広いシステム環境に対応できることも、PHPが多くのWeb開発現場で使われているポイントといえます。
WindowsやMac、Linuxといった主要なコンピューターOSで動作するのはもちろん「Apache」や「Nginx」をはじめとした多くの「サーバーソフトウェア」と互換性があり、連携してプログラムを動かせます。サーバーサイドの環境に対応しやすいPHPは、企業がWeb開発を始めるうえでも有力な選択肢です。
効率的な開発を促すフレームワーク・ライブラリが豊富
PHPには、効率的な開発を促すフレームワーク・ライブラリがたくさんあります。フレームワークは機能の土台を簡単に作れる枠組み、ライブラリは再利用できるように部品化された便利なプログラムのことです。
フレームワークやライブラリを活用することで、開発の生産性を飛躍的に向上できます。PHPのフレームワーク・ライブラリとして代表的なものを4つ、下表にまとめました。
名前 | 概要 |
Laravel | 世界的に広く使われているフレームワーク |
CakePHP | 軽量で使いやすいフレームワーク |
PHPMailer | メール送信機能がそろったライブラリ |
Sentinel | ユーザー認証に関する機能が豊富なライブラリ |
優れたフレームワークやライブラリがあることは、プログラム開発において大きな強みです。ITエンジニアの負担軽減はもちろん、開発コストを抑えられるため、IT企業にとってもPHPを使うメリットは大きいといえます。
なお、次の記事では人気の高いPHPのフレームワークを詳しく解説しているので、良ければ参考にしてください。
→ 【徹底比較】PHPフレームワークおすすめランキングTOP5
また、下の記事ではおすすめのPHPライブラリを紹介しているので、あわせて参考にしてください。
なお、IT企業への転職や副業での収入獲得を見据え、独学でPHPを習得できるか不安な人は「侍エンジニア」をお試しください。
侍エンジニアでは、現役エンジニアと学習コーチの2名体制で学習をサポートしてもらえます。
「受講生の学習完了率98%」「累計受講者数4万5,000名以上」という実績からも、侍エンジニアなら未経験からでも挫折なく転職や副業収入の獲得が実現できますよ。
\ 給付金で受講料が最大80%OFF /
PHPでできること
前述したように、PHPはWebアプリケーション開発に特化したプログラミング言語です。基本的にWebアプリケーションのサーバーサイドであれば何でも開発できますが、実際にどんなことができるのか、イメージが湧いていない人もいますよね。
そこで、ここからはPHPでできることを、もう少し掘り下げて見ていきましょう。
データベースとの連携
PHPは、Webアプリケーションに欠かせない「データベース」と容易に連携できます。データベースとは、大量のデータを効率よく扱うための仕組みです。専用の「データベース管理システム」というソフトウェアを使います。
PHPのプログラムは、「MySQL」「PostgreSQL」といった主要なデータベース管理システムと連携が可能です。そのためPHPからデータベースを扱うことで、Webアプリケーションのデータを正確・効率的に管理できます。
ユーザーがWebブラウザ上で見るデータの多くは、サーバーサイドのプログラムがデータベースから取得・加工したものです。さまざまなデータベースに対応できることは、PHPの強みの1つといえます。
なお、次の記事ではPHPを用いてMySQLのデータベースに接続する方法を詳しく紹介しているので、良ければ参考にしてください。
→ データベースとは?導入のメリット・注意点と種類まで徹底解説
動的コンテンツの生成
PHPを用いることで、動的なコンテンツを生成できます。わかりやすく言えば、Webアプリケーションの稼働状況やユーザーの操作にあわせて、Webページの表示や動作が変化するイメージです。
Webページを作成する際は、HTMLを利用してWebページの表示内容を記述しますが、テキストベースの内容を表示させることしかできません。
そこで活躍するのがPHPです。PHPのプログラムはHTMLのファイル内に埋め込んで実行でき、Webページの表示内容を動的に変更できます。
具体例として、以下のコードをご覧ください。
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>PHPテスト</title>
</head>
<body>
<h1>計算結果</h1>
<?php
function culc() {
// 計算処理
}
$result = culc();
echo "<p>$result</p>";
?>
</body>
</html>
このように、HTML中にPHPの計算処理などを簡単に埋め込める点が、PHPの大きな強みです。
なお、下の記事ではPHPとHTMLの関係性を詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
→ 【PHP入門】HTMLでPHPスプリクトを実行しよう!
ファイル/フォームの操作・処理
PHPを用いてファイルを操作したり、フォーム(入力画面)のデータを処理したりすることも可能です。たとえば、下記のようなファイル/フォームの操作・処理であれば、PHPの標準機能だけでも実装できます。
- ユーザーがアップロードしたファイルを取り込み、Webサーバーに保存
- ユーザーが入力したフォームのデータを取り込み、内容に問題がないかチェック
ライブラリを使わなくても、ファイルやフォームを通じたユーザーとの対話が可能な点も、Web開発におけるPHPの強みです。ライブラリを組み合わせることで、より高度な操作・処理も行えます。
なお、下の記事ではPHPを用いたファイル操作の方法を詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
CMS (Contents Management System)のカスタマイズ
PHPは、「CMS (Contents Management System)」のカスタマイズに使われることも多々あります。CMSとは、ブログやネットショップといったWebサイトを簡単に構築するためのソフトウェアです。
CMSとしては「WordPress」や「Drupal」が有名ですが、これらはPHPで開発されています。基本的な機能はCMSに標準搭載されているものの、独自の機能を追加(カスタマイズ)したい場合には、開発言語のPHPが使われます。
今やCMSは、企業・個人を問わず多くのWebビジネスで使われています。PHPのスキルを習得すれば、CMSのカスタマイズに関する仕事も選択肢に入り、ITエンジニアとしての幅が広がるでしょう。
なお、次の記事ではPHPでできることを具体例も交え詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
PHPが苦手なこと
Web開発に強いPHPですが、もちろん「なんでもできる万能なプログラミング言語」ではありません。ここからは、PHPが苦手なことを2つにまとめて紹介します。
大規模データの高速処理
大規模なデータであっても、PHPを用いて処理することは可能です。ただし、速度性能に優れたコンパイラ型言語と比べると、速度面のパフォーマンスはあまり期待できません。
インタプリタ型言語であるPHPは、実行時に1行ずつプログラムを機械語に変換します。プログラムをすぐに実行できる反面、実行するたびに変換処理が行われるため、事前に変換を済ませる言語よりも遅くなりやすいのです。
そのため、データ処理に高い速度性能が求められる分野では、Javaなどのコンパイラ型言語に軍配が上がります。Webアプリケーションではそれほど問題にはなりませんが、PHPのデメリットとして覚えておきましょう。
ブラウザ上での実行・操作
PHPのプログラムは、基本的にユーザーのWebブラウザ上では実行できません。そのため、Webブラウザ上に表示されたキャラクターを操作したり、ポップアップメッセージを表示したりといったことはPHPの担当範囲外です。
Webブラウザ上での表示や動作の制御には、フロントエンドの開発言語である「JavaScript」を使います。JavaScriptはユーザーのWebブラウザ上で実行でき、ユーザーが見るWeb画面に変化をもたらします。
一方、JavaScriptはWebサーバー上での制御に適していません。Webアプリケーションを開発するなら、こうした言語ごとの担当範囲を把握し、やりたいことに合わせたものを選ぶことが大切です。
下の記事では、PHPのメリット・デメリットを現役エンジニアの知見も含め詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
→ PHPのメリット・デメリットとフレームワークの利便性【現役エンジニアが解説】
なお、PHPを学びたい気持ちはあるものの本当に自分にあう言語なのか、どう学習を進めればいいのかなどがあいまいな人は「プログラミング学習プラン診断」をお試しください。
かかる時間は1分ほど。4つの質問に答えるだけで、あなたにあう言語や学習プランを診断してもらえます。
効率よくプログラミングを学習したい人は、ぜひ一度お試しください。
\ 4つの質問に答えるだけ /
PHPの需要・将来性
結論、PHPは需要・将来性ともに高いプログラミング言語です。
IT関連の調査に定評があるQ-Success社の調査によれば、サーバーサイドのWeb開発言語として最も使われているのはPHPです。そのシェアは約78%と群を抜いており、何年も前からPHPがサーバーサイド開発をリードしています。
また、クラウドサーバーを提供するKinsta社の調査では、Webサイトの制作に使われるCMSのシェアとしてWordPressが約40%と圧倒的です。前述のように、WordPressの開発にはPHPが使われています。
既存のWebサイトの多くにPHPが使われているため、そのカスタマイズでもPHPを使うことになります。企業や個人が新しいWebサイトを立ち上げる場合も、シェア・導入実績の圧倒的なPHPが選ばれる可能性は高いです。
上記から、今後もPHPの需要は安定して続くと考えられます。Webサイトの増加にともなう需要拡大も期待できるため、PHPは将来性の高い言語といえるでしょう。
なお、次の記事では現在の需要も踏まえPHPの将来性を詳しく解説しているので、良ければ参考にしてください。
→ PHPの将来性は高い?現在のトレンドからわかる今後の需要
PHPの基本的な書き方
ここでは、PHPの基本的な書き方を解説します。
まず、PHPの記述自体は、パソコンに標準搭載されているメモ帳アプリでも十分に可能です。もちろん、コードエディタを活用して記述したり、プログラムを走らせたりもできます。
コードを記述後、「.php」という拡張子で保存することで、PHP用ファイルとして保存可能です。この拡張子は、Webサーバーに該当ファイルがPHPスクリプトであることを伝え、適切に処理させる役割を果たします。
下記はPHPコードの一例で、画面上に「Hello, World」と出力するプログラムです。
<?php
echo “Hello, World”;
?>
PHPのコードは、「<?php」と「?>」の間に記述します。この構文は、PHPコードの開始と終了を示しています。
また、PHPの命令文の最後にはセミコロン「;」が必要です。これは、その行のコードが終了したことを示します。最初のうちはセミコロンをつけ忘れるミスをしてしまいがちなので、注意しましょう。
PHPを実行する流れ
次に、PHPプログラムを実行する際の流れを解説します。PHPが実行される流れはいくつかのパターンがあり、下記はその一例です。
ユーザーがWebページにアクセスした際、そのページにPHPファイルで保存されているプログラムがある場合、まずはPHPファイル内のプログラムが読み込まれます。
次に、読み込まれたプログラムの結果がデータとして出力され、PHPの読み込みはここで完了します。HTMLで記述されている内容がWebページのコンテンツとして表示される際、PHPによって出力されたデータは、あらかじめHTMLで定められた位置に表示される仕組みです。
上記はあくまで一例であり、表示される順序が異なる場合もあります。
このように、Webアプリケーション動作時にPHPコードはHTMLとは異なるタイミングで解釈される仕組みなので、事前に変換作業することなく実行できるようになっているのです。
動かすには環境構築が必要
PHPを動かすには、環境構築が必要です。例えば、PHPを実行するためのWebサーバやソフトウェアが必要です。本格的なアプリケーションを作る場合は、データベースも必要になるでしょう。
このように、環境構築のために1つ1つそろえるには手間がかかります。動作確認だけを手軽に行いたい場合は、「XAMPP(ザンプ)」や「paiza.io」のように、ブラウザ上でコードを書いてプログラムを実行できるサービスを活用するのがおすすめです。
ただし、「XAMPPはPHPのバージョンを自由に変更しづらい」「pizza.ioはインポート管理がしにくい」といったデメリットもあるため、ご自身で使いやすいサービスを探すのがよいでしょう。
次の記事では、PHPの基本的な動かし方や、XAMPPの利用について解説しています。あわせてご覧ください。
→ PHPの開発環境を構築するには? XAMPP利用とその問題点もあわせて紹介
PHPの基礎文法
基本的な書き方に続き、ここからは次のトピック別にPHPの基礎文法を解説します。
変数
PHPでは、データを格納するための「変数」を使用します。変数は「$」記号で始まり、その後に変数名が続きます。
変数宣言のサンプルコードは以下の通りです。
<?php $name = "John"; echo $name; // 出力: John ?>
配列
配列は複数の値を一つの変数で管理するためのデータ構造です。PHPで配列を利用する場合、「array()」のカッコ内に要素を記述していきます。配列の要素を取得する際は、先頭の要素を0番目として、「[0]」のように何番目の要素を取得するか指定します。
配列のサンプルコードは以下の通りです。
<?php $names = array("John", "Alice", "Bob"); echo $names[1]; // 出力: Alice ?>
条件分岐
条件分岐は、特定の条件の時のみ処理を実行したい場合に使います。こちらのサンプルコードをご覧ください。
<?php $age = 20; if ($age >= 18) { echo "成人です。"; } else { echo "未成年です。"; } ?>
上記の条件分岐では、変数「$age」の値が18以上の場合に「成人です。」、それ以外の場合に「未成年です。」と表示されます。このコードでは$ageに20がセットされているので、「成人です。」と表示されます。
このように、変数の値などに応じて処理を変えたいときに条件分岐を利用します。
関数
関数は、特定のタスクを実行するためのコードのまとまりを意味します。PHPには多数の組み込み関数が用意されていますが、独自の関数を定義することも可能です。関数を定義するには、functionキーワードを使用します。例として以下のサンプルコードをご覧ください。
<?php function add($a, $b) { return $a + $b; } echo add(2, 3); // 出力: 5 ?>
ここで定義した関数addは、2つの数値を足す関数です。呼び出す際は「add(2, 3)」のように引数(関数に渡す値)を指定します。
関数を利用することで、同じ処理を複数記述せずに使いまわすことができます。
なお、下の記事ではPHPの基礎文法を詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
→ PHP基礎を超初心者向けに徹底解説!構文・文法・関数が丸わかり!
未経験からPHPを学ぶなら、侍エンジニアがおすすめです。
侍エンジニアなら、あなたの目的にあわせたカリキュラムを専属講師からマンツーマンで教わることができるため、PHPを最短距離で挫折せずに学べます。
また、受講料が最大80%キャッシュバックされるお得な給付金制度もご利用可能。オンラインで相談できる無料カウンセリングを行っているため、興味のあるかたはお気軽に相談ください。
PHPの学習方法
下記6つの手順に沿って学習を進めれば、効率よくPHPを習得できます。
- 1.HTML・CSS・JavaScriptを学習する
- 2.PHPの基礎文法を学習する
- 3.PHPの実行環境を構築する
- 4.データベースを学習する
- 5.PHPの主要なフレームワーク・ライブラリを学習する
- 6.Webアプリケーション開発を実践する
ここからは、おすすめのPHP学習方法を、3つにまとめて紹介します。
なお、簡単に各方法の特徴を知りたい人は次の表を参考にしてください。
学習サイト
パソコンを使って効率よく学びたい人には、オンラインで学べる学習サイトが向いています。パソコンでPHPのプログラミングを行うときに、学習サイトで知識を得ながら効率よく実践学習が可能です。
料金体系や学べる言語はさまざまなため、自分に合ったものを選びましょう。最もおすすめの学習サイトは、PHPをはじめとする人気のプログラミング言語を無料から学び始められる「SAMURAI TERAKOYA(侍テラコヤ)」です。
月額2,980円(税込)の有料プランなら、50種類以上の教材がすべて学び放題となります(2023年5月時点)。有料プランだと、現役エンジニアのマンツーマンレッスンが月1回受けられる上に「Q&A掲示板」でいつでも質問し放題です。
なお、侍テラコヤは入会金不要・いつでも退会OKに加え、有料プランへの切り替え後も利用から1ヵ月の間は「全額返金保証制度」が適用されるので「他のサービスを選べばよかった」と後悔する心配もありません。
コスパよく効率的にプログラミングスキルを習得したい人は、ぜひ侍テラコヤをお試しください。
公式サイトで侍テラコヤの詳細を見る下の記事では、無料でPHPが学べるおすすめの学習サイトを紹介しているので、良ければ参考にしてください。
→ 【初心者必見】PHPを無料で学べる学習サイトおすすめ6選
また、初心者には役立つ基本的な情報がつまったチュートリアルサイトでの学習もおすすめです。次の記事では、PHPが学べるおすすめのチュートリアルサイトを紹介しているので、あわせて参考にしてください。
→ 【初心者必見】PHPを学べるチュートリアルサイトおすすめ6選~レベル別~
本/書籍
オフラインでじっくり学びたい人には、本/書籍が向いています。PHPのプログラミングについて体系的にまとめられた入門書や参考書を読むことで、1冊でも幅広い知識が得られるでしょう。
初心者向けから上級者向けまで、本/書籍のレベルはさまざまです。プログラミング初心者であれば、基礎の基礎から学べる入門書を選びましょう。
おすすめの1冊は、『最初に「読む」PHP』です。PHPの基本が入門者向けにわかりやすく解説されています。図やイラストも充実しているため、プログラミングに慣れていない人でも挫折しにくいでしょう。
なお、下の記事ではPHPが学べるおすすめの書籍・本を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
→ PHPが学べるおすすめの本!入門~上級までレベル別に紹介
プログラミングスクール
学習サイトや本/書籍を用いた独学だと、問題に直面したときに誰にも質問できず、挫折してしまう人が少なくありません。挫折したくない人には、プログラミングスクールをおすすめします。
多くのプログラミングスクールでは、現役エンジニアの講師がしっかり相談に乗ってくれます。不明点や問題点があってもすぐに質問できるため、挫折せずスムーズに学べる可能性が高いでしょう。
独学で挫折すると、多くの時間や費用が無駄になってしまいます。プログラミングスクールは成功率やスピード面のメリットが大きいため、コストはかかりやすいものの有力な選択肢です。
なお、次の記事ではPHPが学べるおすすめのプログラミングスクールを、選び方も交え詳しく解説しているので良ければ参考にしてください。
→ PHPが学べるプログラミングスクールおすすめ15校【エンジニア監修】
PHPにまつわるFAQ
最後に、PHPによくある質問へ回答します。
PHPはどう勉強すればいいの?
下記6つの手順に沿って学習を進めれば、効率よくPHPを習得できます。
- 1.HTML・CSS・JavaScriptを学習する
- 2.PHPの基礎文法を学習する
- 3.PHPの実行環境を構築する
- 4.データベースを学習する
- 5.PHPの主要なフレームワーク・ライブラリを学習する
- 6.Webアプリケーション開発を実践する
Webアプリケーションの開発には、前述したHTMLやJavaScript、Webページのデザインを定義する「CSS」といった言語も必要です。PHPを学ぶ前に、これら言語の基礎を最低限は固めておく必要があります。
次にPHPの基礎文法を学び、プログラムを実行するための環境を構築します。基礎文法を実際に動かしながら学びたい人は、先に実行環境を構築すると良いでしょう。
その後、Webアプリケーションに欠かせないデータベースも学習してください。PHPからデータベースを操作するためのテクニックを身につけたら、主要なフレームワーク・ライブラリの使い方も学びます。
そして以降は、フレームワークやライブラリを活用しながらWebアプリケーションの実践を繰り返し、実践スキルを高めていきましょう。
なお、次の記事ではPHPの学習方法を効果的な勉強法も交えて詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
→ PHPを独学!初心者必読の学習ロードマップや効果的な勉強法
PHPを使う主な職種は?
PHPを使う主な職種は、Webアプリケーションを開発する「Webエンジニア」やサーバーサイドの開発を担当する「サーバーサイドエンジニア」です。PHPを主に扱うエンジニアを「PHPエンジニア」と呼ぶこともあります。
求人検索エンジン「indeed」によると、サーバーサイドエンジニアの平均年収は約596万円です(2024年6月時点)。求人の提示内容にもとづくデータのため実際とは異なるものの、PHPには高単価な求人が多いことがうかがえます。
また、WordPressはPHPで作られている部分が多いため、CMSでのWebサイト制作・カスタマイズに特化した「CMSエンジニア」も1つの選択肢です。WordPress制作などの仕事は在宅案件が豊富にあり、フリーランスとして活躍している人も多くいます。
サーバーサイドエンジニアやCMSエンジニアを目指すなら、PHPを学ぶのがおすすめです。
なお、次の記事ではWebエンジニアとPHPの相性を詳しく解説しているので、良ければ参考にしてください。
→ WebエンジニアとPHPの相性は?言語の特徴や求人数から徹底解析
PHPを学ぶべきか判断できない時は?
PHPは下記の3点にあてはまる人へおすすめのプログラミング言語です。これまでの復習も兼ねて確認しておきましょう。
- Webアプリケーション開発・Webサイト制作に興味がある
- ITエンジニアになるための成功率を高めたい
- 自由なワークスタイルで稼ぎたい
PHPは前述のとおり、Webアプリケーションの開発やCMSを用いたWebサイト制作を得意としています。仕事にする・しないにかかわらず、これらに興味がある人にPHPはおすすめです。
また、Web分野での需要が安定していることから、高いPHPスキルを身につければ、仕事獲得のチャンスがぐっと上がります。「とにかくITエンジニアになりたい」という人は、PHPを選ぶと成功率を高められるでしょう。
さらに、PHPが得意とするWebアプリケーション開発やWebサイト制作は、在宅ワークがしやすい仕事です。クラウドソーシングサイトにも在宅案件が豊富にあるため、自由度の高い在宅ワークで稼ぎたい人にもおすすめします。
それでもPHPを選ぶか決めかねている人は、弊社の「プログラミング学習プラン診断」をお試しください。
診断にかかる時間は1分ほど。4つの質問に答えるだけで、上画像のようなあなたに合うプログラミング言語やおすすめの学習プランを診断してもらえます。
どの言語が自分にあうかあいまいな人はぜひ一度お試しください。
挫折なくPHPの習得を目指すなら
PHPの特徴や学習手順を知り、独学でスキル習得しようと考えている方のなかには、
独学で習得できるかな…
途中で挫折したらどうしよう…
と不安な方もいますよね。
実のところ、PHPといったプログラミング言語の学習途中で挫折する独学者は多くいます。事実、弊社の調査では
- 不明点を聞ける環境になかった
- エラーが解決できなかった
- モチベーションが続かなかった
などの理由から、87.5%が「プログラミング学習で挫折や行き詰まりを感じた」と回答しています。
また、こうした背景もあってか、弊社がプログラミングに興味がある人100名へ実施した別の調査では
- 確実にスキルを身につけられると思ったから
- 独学では不安がある
- 効率よく学べそう
などの理由から、61%が「プログラミングの勉強を始めるならスクールを選ぶ」と回答しています。
加えて、プログラミングスクールの卒業生に「独学ではなくスクールを活用した理由」を聞いたところ「できるだけ短い期間でITエンジニアへの転職や副業に必要なスキルを身につけたかった」という回答も多く寄せられました(※1)。
上記から、1人でプログラミングスキルを習得できるか不安な人や短期間でスキルを習得したい人ほど確実性を求め、現役エンジニアといったプロの講師に質問できるプログラミングスクールを利用する傾向にあるのがわかります。
いざ独学でプログラミングを学び始めても、勉強の最中に挫折しまっては学習にかけた時間を悔やむだけでなく「プログラミングスキルを身につけるのって思っていたよりも難しいんだな…」とPHPの習得自体を諦めかねません。
仮にわからないことを飛ばしながら勉強を進めたとしても、ITエンジニアへの転職や副業での収入獲得を実現できる実践的なスキルが身につかなければ、結局後悔することになります。
そこで、おすすめしたいのが「SAMURAI ENGINEER(侍エンジニア)」です。
分割料金 | 一括料金 | 受講期間 |
---|---|---|
4,098円~ | 16万5,000円~ | 1ヶ月~ |
- 転職・副業・独立などの目的に特化したコースあり
- 累計指導実績4万5,000名以上
- 給付金活用で受講料が最大80%OFF
侍エンジニアをおすすめする最大の理由は「挫折しづらい学習環境」にあります。
先ほど述べたとおり、独学者の多くは自力で不明点やエラーを解決できないためにプログラミング学習を挫折しています。そのため、未経験者が現役エンジニアのようなプロに質問や相談できない状況で、プログラミングスキルを習得するのは非常に難易度が高いといえます。
しかし、侍エンジニアでは
- 現役エンジニア講師によるマンツーマンレッスン
- 現役エンジニアに質問できるオンラインでのQ&Aサービス
- 不安や悩み・勉強の進み具合を相談できる学習コーチ
といったサポート体制を整えているため、学習中に出てきたわからないことや不明点をいつでも相談可能です。「受講生の学習完了率98%」「転職成功率99%」という実績からも、侍エンジニアなら挫折しづらい環境でプログラミング学習を進められるといえます。
また、侍エンジニアではカウンセリングにて受講生一人ひとりの目的をヒアリングしたうえでカリキュラムを作成するため、限られた受講期間でもITエンジニアへの転職や副業での収入獲得に必要なスキルだけを効率的に習得可能です。
最短距離で目的を実現できるようカリキュラムが組まれているため、勉強する順番や内容を誤り非効率に時間や手間を費やす心配もありません。
なお、ITエンジニアへの転職を見据えPHPを学びたい人は受講料の最大70%が給付される「Webエンジニア転職保証コース」がおすすめです。金銭面での支援を受けつつ、PHPの習得から転職活動・就業後のフォローアップ(※1)までを一貫してサポートしてもらえます。
学習と金銭面をどちらもサポートしてくれる侍エンジニアなら、未経験からでも安心してPHP言語を習得できますよ。
公式サイトで詳細を見るまとめ
今回は「PHPとは何か」について、次の9点をお伝えしました。
今ではたくさんのプログラミング言語が存在しますが、その中でもPHPは高い人気を持つ言語です。Webアプリケーション開発やWebサイト制作で需要がとても高く、構文がシンプルで初心者でも習得しやすいといえます。
これからWeb分野で活躍したい人や、自由なスタイルで働きたい人は、ぜひPHPを学んでみてください。なお、PHPについてさらに理解を深めたい人には、次の記事もおすすめです。
→ PHP入門!インストールから勉強方法、必要な知識を初心者向けに解説
→ PHP初心者が基礎をマスターするための勉強法と全手順を解説
本記事の解説内容に関する補足事項
本記事はプログラミングやWebデザインなど、100種類以上の教材を制作・提供する「侍テラコヤ」、4万5,000名以上の累計指導実績を持つプログラミングスクール「侍エンジニア」を運営する株式会社SAMURAIが制作しています。
また、当メディア「侍エンジニアブログ」を運営する株式会社SAMURAIは「DX認定取得事業者」に、提供コースは「教育訓練給付制度の指定講座」に選定されており、プログラミングを中心としたITに関する正確な情報提供に努めております。
記事制作の詳しい流れは「SAMURAI ENGINEER Blogのコンテンツ制作フロー」をご確認ください。
この記事の監修者
フリーランスWebエンジニア
【プロフィール】
システム開発会社にて、製造業・生保業向けの基幹・業務システムの開発、社内プロダクト開発や、保守運用業務を担当。
現在は独立し、フリーランスのWebエンジニアとして活動。女性ならではの細やかな視点と、お悩みごとに丁寧に寄り添う強みを活かして、Webサイト制作やサービス開発に従事。
【専門分野】
・サイト制作全般(HTML/CSS,Javascript,WordPress,PHP,MySQL など)
・サービス環境構築全般(LAMP,SQLServer,Oracle など)
【実務経験】
・製造業向け基幹システムの開発
・生保業向け業務システムの開発
・社内プロダクト開発
・顔認証システムの構築
・サブスクリプション制販売サイトの制作
・マッチングサイト/予約システムの開発
・各種事業向けサイトの制作