この記事では難易度も交え、独学でフリーランスWebデザイナーを目指す方法を解説します。
独学でフリーランスWebデザイナーになれるかな…
独立に向けた独学は何から始めればいいんだろう?
独学でフリーランスWebデザイナーへ独立しようと考えているものの、何から始めればいいのかわからない人は多いですよね。
また、なかには独学でなれるのか不安な人もいるはず。
そこで本記事では独立後の現実も交え、独学でフリーランスWebデザイナーに独立する手順を解説します。「独学からいきなりフリーランスWebデザイナーになれるのか」といった疑問にもお答えするので、ぜひ参考にしてください。
- 独学だけでフリーランスWebデザイナーを目指すのは厳しい
- それでも独学で目指したい場合はきちんとした手順を踏もう
- より確実にフリーランスで活躍したいならスクールがおすすめ
独学でいきなりフリーランスWebデザイナーはリスクが高い
独学でいきなりフリーランスWebデザイナーへ独立するのはハードルが高いといえます。
独立してもずっと食べていける保証はなく、そもそも実務経験なしでは良い案件を獲得するのも難しいためです。場合によっては、年齢制限の問題もあります。
独学が可能な学習教材は数多くありますが、教材選びを間違えると知識が断片的になりがちです。一つひとつ習得しても、実務レベルに到達するまでの道のりは長くなります。多岐にわたるスキルを一から身につける過程で、自分の学び方に自信が持てず、全体的に中途半端な理解にとどまってしまうことも珍しくありません。
しかも、Web制作の現場では最新の技術やデザインのトレンドを常にキャッチアップしなければならず、これを独力で継続するのは思いのほか大変です。
以上のようなリスクを踏まえると、最初から独学でフリーランスとして一気に飛び出すのは慎重に検討すべきです。学習効率だけでなくメンタル面でも孤独に陥りやすく、早々に挫折してしまうかもしれません。
自分のペースで学べるのはメリットですが、その一方で自己管理能力やトータルな学習設計が求められるため、結果的に安易な道とは言えないのです。
独学でフリーランスWebデザイナーへの独立後に直面する厳しい現実
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ここからは次のトピック別に、独学でフリーランスWebデザイナーへ独立した場合に直面する厳しい現実を紹介します。
独立後に食べていけるかは別問題
Webデザイナーとして独立することは、難しいわけではありません。しかし独立後に十分な収入を得て生活していけるかは別問題です。
Webデザイナーの需要自体は伸びているものの、ライバルも多く、単価が低い仕事しか回ってこない可能性も高いためです。
しかもフリーランスになると、健康保険や各種税金の支払いも自分自身で行いならず、コスト管理が必要です。
実務経験の浅い時期だと、単価の低いデザイン案件を複数こなしながら実績作りをすることが多くなります。スキルが未熟だと、修正依頼が多く発生して効率が悪く、時間を費やしても収益が伸びにくいのが実情です。
その場合、アルバイトや貯金に頼らざるを得ないことも少なくありません。
こうした現実を無視して勢いだけで独立すると、金銭面の不安に苛まれて学習や営業活動に集中できなくなります。最終的にはフリーランスを継続できなくなる恐れもあります。
実務経験や実績なしでは案件獲得が難しい
実務経験や実績なしでは案件の獲得は困難です。特に法人との直接取引を目指す場合、ポートフォリオや過去の成果物、クライアントからの評価がものを言うからです。
「まだ経験がありませんが頑張ります」というだけでは、案件を勝ち取れません。クラウドソーシングを活用すれば小さい案件から始められるかもしれませんが、そこでの評価が積み重なるまでは低単価案件が続く可能性が高いと予想されます。
しかも独学の場合は、学習過程で得られるアウトプットの質にばらつきが出やすい特徴があります。本当に仕事として通用するものが作れているか、客観的に判断しにくい難しさがあります。
とりあえずポートフォリオを作ってはみたものの、デザインのクオリティやコードの書き方が中途半端で、プロとしての水準に達していないというケースも珍しくありません。結果として仕事が取りづらくなるという流れです。
年齢次第では案件に応募できない可能性も
年齢次第では案件に応募できない可能性もあります。
Webデザイン業界は年齢不問が主流です。しかし実際には年齢を選ぶ求人案件も少なくありません。最先端のトレンドや技術に対応できる人物を探している場合、年齢が高いことはネックだと考える企業もあるからです。
実務経験がしっかりあれば年齢は大きなハンデになりにくいのですが、未経験かつ年齢が高めだとクライアントが懸念を覚える場合があります。
また「子育てや家事の合間にできるからフリーランスがいい」と思っていても、実際には年齢や環境のせいで期待される作業スピードが出せないと、案件を継続できないことがあります。
「この人なら安心して任せられる」という総合評価の過程で、年齢やライフステージが合わないと敬遠される場合もあることには注意が必要です。年齢の壁を乗り越えるだけのスキルと実績が必要になります。
フリーランスWebデザイナーへの独立は実務経験を経た後が堅実
ここまで解説したように、実績のない状態でいきなりフリーランスWebデザイナーとして活動するのはリスキーです。長く安定して働きたいなら、まずは企業や制作会社などで実務経験を積むのがおすすめです。
会社に所属すれば、フリーランスのように自分の名前で仕事を取る必要はありません。また、デザインスキルだけでなく、クライアントとのやり取りやプロジェクト進行管理といった総合的なビジネススキルを習得できるのもメリットです。
チームで仕事をする経験は、フリーランスになってから他のクリエイターやエンジニアと協業するときに大いに役立ちます。
企業勤めを経てから独立すれば、すでにプロとして実績を積んでいる状態であるため、案件獲得のハードルがぐんと下がります。前の職場から独立後も依頼をもらえたり、職場の同僚と一緒に新たなチームを作って案件を受注したりできるのは、会社勤めを経て独立するケースならではのメリットです。
また、業界の知識や人脈を得られるのも大きなポイント。一連の力を独学ではなく実際の仕事を通して身につけておけば、フリーになったときに即戦力として評価される可能性が高まります。
Webデザインの副業を始める具体的な手順を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
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独学でフリーランスWebデザイナーを目指す手順
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なかには「独立後のリスクはわかったが、それでも独学でフリーランスWebデザイナーを目指したい」という人もいますよね。
そこでここからはフリーランスWebデザイナーを目指す独学手順を、5つにまとめて紹介します。
- ステップ1:Webデザインの基礎知識を固める
- ステップ2:デザインツールの使い方を覚える
- ステップ3:ポートフォリオを作成する
- ステップ4:独立に必要な手続きを進める
- ステップ5:案件獲得に向け営業活動する
ステップ1:Webデザインの基礎知識を固める
最初に身につけるべきは、Webデザインの基礎知識です。
ここでいう基礎知識には、画像編集ソフトの使い方だけでなく、HTMLやCSSなどの基本的なマークアップ言語やレイアウトに関する知識も含まれます。実際の制作現場では、コードを書くことが当たり前だからです。
思い描いたデザインをWebページ上に正確に表現するのが、Webデザイナーの仕事。そのためにはデザインだけでなく、SEOやユーザビリティについても考えなければいけません。
次に学びたいのは、JavaScriptやPHPなどのプログラミング言語に関する初歩的な知識です。高度なスキルは後回しでも構いませんが、クライアントのニーズによってはアニメーションや動的な要素を求められるケースがあります。
あまり深掘り過ぎると学習が終わらなくなるので、最初はどういった場面でどの技術が使われるのかを把握するレベルでも構いません。
この段階では、プロの真似をするつもりで実際のWebページを模写するのがおすすめです。
ステップ2:デザインツールの使い方を覚える
次のステップとして、PhotoshopやIllustrator、Figmaといったデザインツールの使い方を習得することが欠かせません。Webデザイナーの現場では、これらのツールを組み合わせて画像の加工やレイアウトの作成などを行うからです。
バナー制作やロゴ作成などの依頼も少なくないため、最低限の操作スキルは必須です。
学習の際は、チュートリアルやオンライン講座、YouTubeなどを活用すると効率的に身につけられます。コードの知識と同様、最初はプロの作品を模写する形でツールの特徴を掴んでいきましょう。
同じような作業を何度も繰り返すうちに、自然と操作が身体に馴染んでいきます。気づいたら画面を開く前から作業工程が頭に浮かぶくらいまで使い込むのが理想です。
Webデザインの独学方法をより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
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ステップ3:ポートフォリオを作成する
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ポートフォリオを作成することは重要です。あなたの実力や作風を、将来のクライアントに示す唯一の手段だからです。クライアントや企業は、口頭の説明よりも実際にどのようなデザインができるかを見て判断します。
たとえ独学でも、模擬案件を想定した作品やコンテストへの応募作品を多数用意しておけば、「このレベルのデザインを生み出せる人」としての評価が安くなります。
ポートフォリオを作る際には、単に作品を並べるのではなく、次のような解説を加えておくと説得力が増します。
- どんなコンセプトで作ったのか
- どのツールや技術を使ったのか
模擬案件を考案するときには、実在の企業やサービスを想定してLPをデザインしてみたり、架空のブランドを立ち上げてロゴからイメージカラーまで作り込んでみたりしましょう。実践的に取り組むと、より力がつきやすいです。
ポートフォリオの作成方法をより詳しく知りたい人は、次の記事を参照してください。
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ステップ4:独立に必要な手続きを進める
フリーランスとして活動を始めると決めたら、開業届や確定申告の提出など、独立に必要な手続きを進めましょう。個人事業主になると、青色申告や白色申告の選択、所得税や住民税の納付などを自分で管理しなければいけないからです。
特に確定申告の時期は混乱しがちなので、会計ソフトなどを使って収支を記録する習慣をつけることをおすすめします。
スケジュール管理や収支管理のための業務効率化ツールを導入しておくと、納期を守りながら複数案件を同時進行でこなすときに役立ちます。カレンダーアプリやタスク管理ツール、クラウド会計ソフトなど、自分に合ったものを見つけて早めに使い始めましょう。
また、最新トレンドの学習はフリーランスにとって重要な自己投資です。セミナーやオンラインコミュニティに参加して知識をアップデートし続けることで、顧客に提供できる価値が高まり仕事の幅が広がります。
フリーランスは孤独になりやすいので、コミュニティを通して情報交換できる仲間を見つけることも、独立に必要な「手続き」の一つと言えます。
ステップ5:案件獲得に向け営業活動する
スキルを身に付けて必要な手続きを済ませたら、いよいよ案件獲得に向けた営業活動を行いましょう。独学出身の場合はコネや人脈がないため、営業活動なしで仕事を得ることはできないからです。
考えられる手段は積極的に活用しましょう。たとえば次のような手段があります。
手段 | メリット |
---|---|
クラウドソーシングサイトへの登録 | 初心者でも案件を取りやすい |
SNSでの情報発信 | フォロワーを増やせればたくさん声がかかる |
友人・知人への声かけ | 最初から信頼関係がある中で仕事ができる |
最初は実績を積むために、小さな案件でも積極的に受け入れるところからスタートするべきです。単価が低めでも、クライアントとのやり取りを経験することでビジネスマナーや制作フローに慣れるメリットがあります。
実績が増えてくるとともに、評価や口コミが集まりやすくなり、次第に大きな案件に繋がる可能性が高まります。
独学以外でフリーランスWebデザイナーを目指す方法
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フリーランスWebデザイナーへの道は、独学以外にもあります。特に短期間で実務レベルのスキルを身につけたい人や、挫折を防ぐためのフォローアップが欲しい人は、次のようなものを利用するのがおすすめです。
職業訓練校に通う
職業訓練校に通うのは、独学以外でフリーランスWebデザイナーを目指す方法の1つです。
職業訓練校の大きなメリットとして、受講料がほとんどかからない点が挙げられます。失業者をフォローするために国が用意した制度だからです。
失業状態であればハローワークの給付金を受けながら通学できるケースもあるため、経済的な負担を抑えたい人にはありがたい制度といえます。ただし受講要件として失業中であることが条件になっている場合が多く、在職中の人が利用するのは難しいこともあるため注意が必要です。
カリキュラム自体は実践的な内容になっていることが多く、基礎知識から応用まで段階的に学べるのが魅力です。実際の制作課題に取り組むことで、卒業後には即戦力として働けるスキルを身につけることが期待できます。
ただし募集人数に限りがあり、応募者が多いコースでは競争率が高くなるのが難点です。面接や筆記試験などが課される場合もあるため、興味があれば早めに情報収集をしておくべきでしょう。
職業訓練校でWebデザインを学ぶ具体的な手順を詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。
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Webデザインスクールを活用する
Webデザインスクールの活用も、独学以外でフリーランスWebデザイナーを目指す方法の1つです。
Webデザインスクールを活用するにはある程度の費用がかかりますが、フリーランスWebデザイナーへの道を着実に歩みたいのであればおすすめです。プロが厳選したカリキュラムで、短期間に集中的に学べる利点があるからです。
現役のデザイナーやエンジニアが講師として在籍していることが多く、実務に直結したノウハウを直接教えてもらえるのが魅力。独学でモヤモヤしがちな「どこまで学習すれば仕事に結びつくのか」という疑問も、スクール側が明確なゴールを設定してくれるため基本的に生まれません。
スクールによっては受講生同士のコミュニティがあったり、転職やフリーランスデビューに向けたサポートを行ったりしているところもあります。学習後の実務経験がなくても案件獲得のチャンスを広げやすいのが特徴です。
なお、数あるスクールのなかでも挫折なくフリーランスWebデザイナーを目指すなら「侍エンジニア」がおすすめです。
月分割4,098円から学べる侍エンジニアでは、現役Webデザイナーと学習コーチが2名体制で学習をサポートしてくれるため、途中で挫折する心配はありません。「受講生の学習完了率98%」という実績からも、侍エンジニアなら挫折しづらい環境で学習を進められるといえます。
また、侍エンジニアでは最大80%OFFで受講可能な「給付金コース」を提供中。金銭面での支援を受けつつ、スキルの習得からフリーランスへの独立を一貫してサポートしてもらえます。
学習と金銭面をどちらもサポートしてくれる侍エンジニアなら、未経験からでも安心してフリーランスWebデザイナーを目指すことができますよ。
\ 給付金で受講料が最大80%OFF /
まとめ
独学から始めて一気にフリーランスWebデザイナーを目指すリスクや難易度、そして成功までの具体的なプロセスについて解説しました。
未経験から独学で独立する道のりは決して平坦ではなく、いきなりフリーランスになったあとも収入や案件獲得の面で厳しさが待ち受けています。
一方で、企業で実務経験を積むなどのステップを踏むか、Webデザインスクールといった外部サポートを積極的に活用することで、独立後に安定して活躍できる可能性が高まります。
大切なのは、自分がどのような働き方を実現したいのかを明確にし、そのために必要なスキルと経験を着実に身につけることです。
ここまで読んでいただいたことが、フリーランスWebデザイナーを目指す上での第一歩となり、あなたの未来を切り拓く力となるよう願っています。
本記事の解説内容に関する補足事項
本記事はプログラミングやWebデザインなど、100種類以上の教材を制作・提供する「侍テラコヤ」、4万5,000名以上の累計指導実績を持つプログラミングスクール「侍エンジニア」を運営する株式会社SAMURAIが制作しています。
また、当メディア「侍エンジニアブログ」を運営する株式会社SAMURAIは「DX認定取得事業者」に、提供コースは「教育訓練給付制度の指定講座」に選定されており、プログラミングを中心としたITに関する正確な情報提供に努めております。
参考:SAMURAIが「DX認定取得事業者」に選定されました
記事制作の詳しい流れは「SAMURAI ENGINEER Blogのコンテンツ制作フロー」をご確認ください。
この記事の監修者
株式会社SAMURAI
情報系の大学を卒業後、HR関連のサービスを複数展開する事業会社に勤務。コミュニケーションデザイン領域のデザイナーを4年ほど務め、LPやバナーデザインの制作、コーディング等を経験。現在は株式会社SAMURAIでWebデザイナーとして、バナーデザイン制作やLP改善、Instagram運用等に従事。
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