この記事では、プログラミング未経験からプログラマーに転職する具体的な手順を解説します。
未経験からでもプログラマーに転職できる?
何から始めればいいのかわからない…
プログラミングスキルを習得し、プログラマーに転職しようと考えている人のなかには、どう目指していけば良いのかイメージが湧かない人は多くいますよね。また、未経験の状態から本当にプログラマーに転職できるのか不安な人もいるはず。
もちろん、未経験からでもプログラマーへの転職は可能です。しかし、行き当たりばったりで目指してしまうと「もっとスムーズに転職できると思ってた…」と途中で諦めかねません。
そこで、今回は未経験からプログラマーに転職するポイントや必要なスキルなどを解説します。また、未経験からプログラマーに転職する方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- IT業界は人手不足のため未経験からでもプログラマーへの転職は可能
- 「未経験者歓迎!」といった記載のある求人に応募しよう
- 年収が増やせるよう少しでも転職前にプログラミングは学んでおこう
プログラミング未経験からのプログラマー転職が可能な理由
レバテック株式会社が実施した「ITエンジニア・クリエイター正社員転職・フリーランス市場動向」によると、2023年12月の時点での正社員求人倍率は12.0倍です。2022年頃から求人倍率は下落傾向ですが、それでも高い水準を維持しています。
また求人数は、2018年から右肩上がりで推移しており、ITエンジニアを求める企業が増えているとわかります。
さらに「レバテックIT人材白書2024」によると、ITエンジニア未経験者の採用を実施している企業が41.2%、検討中が29.8%もいます。
未経験者を採用する理由として、経験者採用が難しくなっている点を挙げる企業が多いです。日本ではIT分野の需要拡大に対して人材の育成が追いついておらず、人手不足が深刻化しています。足りない人材を確保するために、未経験から育成する方針を取る企業が増えているのです。
上記のデータはITエンジニア全般を対象としていますが、プログラマーも例外ではありません。求人数の増加やIT人材の不足を背景に、未経験者でも採用されやすい状況が生まれています。
なお、プログラマーの需要や将来性をより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
→ プログラマーに今後の需要や将来性はない?実態から真相を徹底検証
プログラミング未経験からプログラマーに転職する3つの方法
ここでは、未経験からプログラマーに転職する方法を、3つにまとめて紹介します。
1.未経験者の採用求人に応募する
1つ目は、自身で未経験者を対象とする採用求人に応募する方法です。気軽に応募でき、自分のペースで転職活動を進められます。
例えば、求人ボックスで「プログラマー 未経験」と検索すると、未経験OKの求人が見つかります。これらの中から自分の希望条件に合うものを探していくという流れです。
ただ、求人を探すのに時間がかかったり、なかなか希望通りの求人を見つけるのが難しいといったデメリットもあります。特に非公開求人を照会することができないので、限られた求人の中から条件を満たすものを探さなければいけないところが難点です。
非公開求人とは、従業員や競合他社などに知られたくないなどの理由で、企業が公開していない求人のことです。このような非公開求人に自分の希望通りの求人がある場合も珍しくなく、情報面で不利になる可能性があります。
ある程度転職活動に慣れた人でないと、この方法で転職するのは難しいかもしれません。
プログラマーへ転職する具体的な手順が知りたい人は、下記をタップしてご確認ください。
2.プログラミングスクール経由で転職する
2つ目はプログラミングスクール経由で転職する方法です。未経験からいきなり転職することも可能ですが、スクールでプログラミングスキルを身につけてから転職することで自信を持って転職活動に臨め、転職後も短期間で成果を出せる可能性が高まります。
「スクールはプログラミングを学ぶ場所じゃないの?」と思う人もいるかもしれません。しかし、プログラミングスキルを習得しつつ、転職活動を支援してくれるスクールは数多くあります。
例えば、侍エンジニアの「Webエンジニア転職保証コース」ではPHP・Ruby・Java・Pythonから自分の希望にあうプログラミング言語を学習しつつ、キャリアアドバイザーによる転職サポートが受けられます。
転職希望者は給付金を活用することで、実質最大80%OFFの費用で受講可能です。万が一、転職活動で内定が獲得できない場合には受講料が全額返金されるので、かけた費用が無駄になる心配はありません。
プログラミングスキルの習得と転職活動を並行して進められるスクールなら、未経験からでも安心してプログラマーへの転身が目指せます。
未経験からプログラマー転職が目指せるおすすめのプログラミングスクールを詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。
→ 未経験からエンジニアが目指せるプログラミングスクールおすすめ14選【無料あり】
3.転職エージェント経由で転職する
3つ目は、エージェントサービス経由で転職する方法です。
転職エージェントでは、求人探しや面談の日程調整など、転職活動に必要な手続きの多くを代行してもらえます。無料で利用でき、利用者側にはほとんどデメリットがありません。短期間で転職を実現したい人は、積極的に利用することをおすすめします。
ただし、エージェント側としては早期に転職を決めてほしいため、自分のペースでゆっくり転職活動を進めたい人には不向きかもしれません。
なお、未経験からプログラマーを目指す場合は下記のような、IT業界に特化したエージェントを利用するのがおすすめです。
IT業界に特化したエージェントであれば、プログラマーの求人も豊富に取り扱われている可能性があります。また提出書類の作成や面接など、IT業界に特化したサポートも受けることが可能です。
【年代別】プログラミング未経験からのプログラマー転職難易度
ここからは、転職サイトdodaが調査した「IT/通信系エンジニアへの転職成功者の年代別割合」をもとに、次の年齢別でプログラマー転職成功者の割合における傾向を解説します。
20代
20代未経験からプログラマーに転職する難易度は、他年代に比べて低いです。
調査結果によると、20代の転職成功者は52.3%と過半数をしめています。内訳は不明ですが、同業種への転職をした人だけでなく、未経験からプログラマーに転職した人が一定数いると予想されます。
一般に未経験からプログラマーに転職できる可能性が高いのは、20代〜30代前半であるといわれています。20代は新しい知識・スキルを吸収しやすいと考えられているほか、入社後活躍する期間も長いため、20代の未経験者は採用されやすいのです。
また一般的な転職市場でも、年齢が若いほど有利と考えられており、プログラマーに転職したいという人は、20代のうちに行動している人が多いと考えられます。
転職成功者の過半数が20代である点を考慮すると、未経験からの転職難易度は低めといえます。
30代
30代未経験からプログラマーへ転職する難易度は、20代に比べると高いものの、努力次第で実現できるレベルです。
調査結果によると、30代の転職成功率は32.9%です。30代は即戦力が求められる傾向にあるため、20代に比べると転職の難易度は高まります。しかし、IT人材が不足している背景から、30代未経験でも採用したい企業は存在します。
入社までに最低限のプログラミングスキルと前職で身につけたスキルがあれば、30代からでもプログラマーへ転職できる可能性はあるでしょう。たとえば、顧客との折衝を行うコミュニケーションスキルや、スケジュール管理を行うマネジメントスキルなどがあれば企業に評価されやすいです。
このように、30代は20代に比べると転職する難易度が高まるものの、しっかりスキルを身につければ十分実現できる年齢といえます。
なお、次の記事で30代未経験からプログラマーになる方法を解説しているため、ぜひ参考にしてください。
→ 30代・プログラミング未経験からプログラマーになる5つの方法
40代以上
40代以上の未経験者がプログラマーへ転職する難易度は、20・30代と比べると高いです。
調査結果によると、40代以上でのプログラマーへの転職は14.8%と最も低い割合です。40代での転職は即戦力であることはもちろん、企業全体の利益になるような働きが求められます。20・30代であれば未経験でもポテンシャルを加味して採用されやすいですが、40代を超えると難易度が年々高まります。
また、40代は企業が1から教育しても定年までに活躍できる年数が少ないため、同じスキル・ポテンシャルであれば20・30代を選ぶ可能性が高いです。
ただし、高い営業スキルや豊富な管理職経験など、前職の経験・スキルがあれば転職を実現できる可能性はあります。とはいえ、40代未経験から転職を目指すのであれば、できるだけ早い行動が大切です。
なお、次の記事では40代以降に未経験からプログラマーになる手順について解説していますので、あわせてご覧ください。
→ 40代・プログラミング未経験からプログラマーになるまでの全手順
→ 50代・プログラミング未経験からプログラマーになる4ステップ
未経験からのプログラマー転職に求められる5つのスキル
ここでは、未経験からのプログラマー転職時に求められるスキルを、5つにまとめて紹介します。
最低限のプログラミング知識
未経験からプログラマーへの転職をする場合、最低限のプログラミング知識が求められます。
企業側も未経験者が即戦力になるとは考えていないため、高いプログラミングスキルが必須とは考えていません。ただし、入社後の育成を考えると予備知識がない人の採用はためらうでしょう。
予備知識の有無は、とくにスキルの習得スピードにかかわります。基礎知識がなければ1からスキルを習得しなければいけませんが、予備知識があればスムーズにスキルを習得できます。
プログラマーを目指すと決めた段階で自習はできるため、プログラミングの基礎スキルは身につけておく必要があります。少なくとも、用語の理解やプログラミング言語の文法・特徴は学んでおきたいです。
なお、最低限の知識・スキルを身につけても、すぐに実践で通用するわけではありません。実務を想定してコード作成について学んだとしても、納期やミスをしてはいけないプレッシャーのなかで働く実務とは異なります。
また実務ではチーム開発が一般的なため、複数人での作業に慣れていないとギャップを感じるケースも。さらにプログラミング作業に関しても、学習より複雑かつ応用力が求められており、学習と実務の差に苦しむ未経験者は多いです。
プログラマーを目指すときは、学習と実務には差がある点を理解し、少しつまずいてもその都度修正すれば良いと割り切ることが大切です。
自発的な勉強意欲
プログラマーに転職する場合、自発的な勉強意欲が求められます。
現場での開発手順やコツなどの実務面は、入社後に仕事をしながら覚えるしかありません。「足りない部分は研修などで教えてもらおう」という受け身の姿勢ではなく、自分からスキルや知識を身につけるために行動する意欲が必須です。
入社後も、自発的にスキルアップをする意欲がなければ成長できません。足りないスキルがわかった段階で、積極的に勉強するようにしましょう。
またプログラマーとして長く活躍するには、新しいIT知識や技術の習得は必須です。IT業界は技術の移り変わりが激しく、常に最新の情報を入手する必要があります。本やネットなどで情報を随時チェックし、IT業界の流行やこれから必要なスキルを身につけなければいけません。そのためにも、自発的な勉強意欲が求められます。
コミュニケーションスキル
プログラマーに転職する場合、コミュニケーションスキルも求められます。
例えば、開発時にはプロジェクトメンバーと進捗状況や問題点などを共有する場面が多いです。第三者にわかりやすく状況を説明するには、コミュニケーションスキルが求められます。
企業側も、複数人での開発業務でコミュニケーションが取れそうか面接等で確認しています。営業職のような饒舌なコミュニケーションは求められませんが、最低限プロジェクトメンバーと意思疎通ができるくらいのスキルは必要でしょう。
論理的思考力
正確にコンピューターに指示を出さなければ、入力したプログラムは動きません。以下のように、論理的に考えてコードを書くことが求められます。
- どのようにプログラムを組んだらスムーズにシステムが動くのか
- 入力間違いなどを考慮して、どのようなエラーチェックを入れるべきか
目の前の課題や問題に対する解決方法を、道筋を立てながら考える力が必要です。
なお、プログラミングに論理的思考が必要な理由をより詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
→ プログラミングに必要な論理的思考とは?身につける方法も紹介
問題解決力
プログラマーに転職するには、問題解決スキルも求められます。
プログラマーがコーディングをしていると、エラーや不具合に対処することも少なくありません。
問題が発生した場合に状況を冷静に分析し、適切な対処をする問題解決力が必要です。
問題解決力があれば、効率的に問題を解決し作業が継続できます。実務では納期に追われながら作業を行う必要があるため、問題解決力が高くスムーズに作業ができる人材は重宝されます。
社会人であれば、うまくいかない事態を解決に向けて試行錯誤した経験がある人も多いはずです。今までに身につけた問題解決力を活かせば、プログラマーとして活躍できます。
未経験からプログラマーに転職するための6つのステップ
プログラミング未経験からプログラマーを目指すには、手順に沿った対策が必要です。ここでは、未経験からプログラマーに転職する手順を、6ステップにまとめて解説します。
それぞれ見ていきましょう。
ステップ1:IT業界への理解を深める
まず、転職活動をする前に、IT業界への理解を深めましょう。なぜなら、初めは「プログラマーになりたい」と思っていたとしても、調べていくうちに本当になりたかったのはシステムエンジニアだったと気付くこともあり得るからです。
また、入社したあとに「イメージしていた業界と違った」とギャップを感じる可能性もあります。
IT業界全般を調べるとともに、プログラマーの仕事内容やプログラミング言語でできることなどを詳しく確認しておきましょう。
転職活動を始める前の段階で業界への理解を深めておけば、進むべき方向性も定めやすくなります。
ステップ2:どのプログラマーを目指すか決める
まずは、どのプログラマーを目指すか決めることから始めましょう。
次のように、プログラマーは仕事内容ごとに次のような種類に分けられます。
プログラマーの種類 | 仕事内容 |
Webプログラマー | WebサイトやWebアプリケーションなどの開発 |
アプリプログラマー | スマホアプリなどアプリケーションの開発 |
ゲームプログラマー | スマホ・パソコン・ゲーム機器用のプログラムの開発 |
組み込み系プログラマー | 家電やIoT機器に組み込まれるプログラムの開発 |
AIプログラマー | AIや、AIを用いたサービスの開発 |
もちろん、自分が目指したいプログラマーの種類によって学ぶべきスキルは異なります。そのため、早い段階で方向性を決めることが大事です。
とくにプログラミング言語に関しては、開発する対象により向いているプログラム言語は決まります。選ぶ言語を間違えると、自分がやりたい仕事ができません。
まずは、どのプログラマーを目指すか決め、これから学習するスキルの方向性を決めましょう。
ステップ3:必要なスキルを学ぶ
目指すプログラマーが決まったら、次はそのプログラマーに必要なスキルを学びましょう。
具体的には選んだプログラマーが使用するプログラミング言語を学ぶ必要があります。最初は学習本やWebサイトなどで基礎を学び、ある程度理解できたらサンプルコードを使ってコーディング練習をしてみましょう。
実践的なスキルを身につけるには、コーディングの数をこなす必要があります。そのためには、例題集を使ってたくさんコードを書く、もしくはプログラミングスクールを利用して本格的に学ぶといいでしょう。
ちなみに、1つの言語がある程度できるようになったら、複数言語を学ぶとプログラマーとして活躍の幅が広がります。余裕ができたら、新しい言語習得にもチャレンジしてみましょう。
ステップ4:ポートフォリオを作る
プログラマーに転職するなら、未経験であってもポートフォリオを作るのがおすすめです。
ポートフォリオとは、実際にプログラミングで作成した作品集のことで、Webサイト・アプリケーションなど目に見える形でスキルを証明できます。
実際に作品を作るのが難しい場合は、学習してきた工程やアイデアなどを資料として提出する方法もあります。どちらにしても実績があれば未経験でもやる気があると判断されやすいので、学習と同時に実績となるポートフォリオも作成するといいでしょう。
なお、次の記事ではポートフォリオの作成方法を注意点も交えて紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
→ エンジニアのポートフォリオとは?作成するメリットや例、作り方も紹介
ステップ5:転職対策をする
プログラマーへ転職するにあたっては、転職対策も重要です。
いくらスキルを習得しようという意欲がある人でも、その気持ちや態度を企業に伝えられなければ意味がありません。
前職で培ったスキルを職務経歴書にまとめたり、面接で回答する内容を考えたりしながら、本番の採用試験に向けて準備を進める必要があります。
とくに面接に関しては、模擬面接・模範解答作成など、できる範囲の対策は必須です。未経験者の場合、どうしてIT業界・プログラマーを志望するのかを必ず聞かれるため、自分なりの回答を用意しておくといいでしょう。
また、本格的に転職対策をしたい人は転職エージェントサービスの利用もおすすめです。エージェントサービスを利用すれば、転職の専門家にサポートしてもらいながら、効率的に準備ができます。
ステップ6:転職活動を開始する
スキル習得・転職対策が終わったら、いよいよ転職活動開始です。
未経験だからといって弱気になると、企業側もあまりいい印象は持ちません。弱気になるのではなく、これから頑張るという前向きな気持ちをもって転職活動に臨めば、企業に評価してもらえるはずです。
現在プログラミングスキルを学んでいることや、前職での経験などを伝えることで、企業に評価してもらえます。
未経験からのプログラマー転職を成功させる3つのコツ
ここからは、未経験からのプログラマー転職を成功させるコツを、3つにまとめて紹介します。
前職で身につけたスキルをアピールする
前職で身につけたスキルをアピールできれば、企業からの評価を高められる可能性があります。
プログラマーで活かせるスキルは、技術力以外にたくさんあります。たとえば、営業職で身につけたコミュニケーションスキルはチーム開発で役立ちます。また事務職で身につけたタイピングスキルは、コーディング作業の効率化に活かせるはずです。
前職が他業界であっても、プログラマーで活かせるスキルは多いです。転職時にアピールできれば評価が高まる可能性もあるため、事前にスキルを棚卸ししておくと良いでしょう。
なお、前職のスキルをアピールするときはただスキルの紹介をするだけでなく、入社後の業務でどのように活かせるかを説明するのが大切です。活かし方までアピールすることで説得力を持たせられるため、企業の評価につながります。
面接対策を入念に行う
面接対策を入念に行うことで、転職成功率が高まります。
企業は面接をとおして、志願者の意欲やポテンシャルなどを確認するため、最大限自分の強みをアピールしなければいけません。プログラミングを学習したとしても、面接でアピールできなければ評価が下がる可能性もあります。とくに志望動機や入社後の展望などは、自分の言葉で熱意を伝えることが重要です。
たとえば、想定問答集を作成してよくある質問に回答できるようにする。はっきりとした声でわかりやすく伝える練習をすることで、面接官に自分の考えを伝えられます。面接対策は独学も可能ですが、客観的な視点からアドバイスをもらうには第三者に協力してもらうのがおすすめです。
プログラミングスクールやメンターが探せるサービスを利用することで、アドバイスをもらいながら面接に備えられます。
未経験からのプログラマー転職に欠かせない志望動機の作り方や書き方を詳しく知りたい人は、次の記事を参考にしてください。
→ 未経験からIT企業にエンジニア転職する志望動機の書き方とコツ【例文あり】
入社後のビジョンを明確にしておく
入社後の将来ビジョンを明確にすることで、企業からの評価を高められます。
企業は未経験者に対し、入社後に思った仕事と異なりすぐやめてしまうのではないかという不安を抱いています。入社後の長期ビジョンをしっかり説明できれば、今は実績不足でも成長してから長期的に活躍してくれる人材だと認識してもらえます。
5年・10年後にどのようなスキルを習得し、開発現場で活躍したいのか。将来的にどのようなキャリアアップを想定しているかなど、自分なりのビジョンをアピールできれば採用されやすいです。
加えて長期目標があれば、自己成長にも良い影響があります。目標はスキルアップのモチベーションにもつながるため、キャリア形成の意味でもメリットが多いです。転職を成功させるには、入社後のビジョンを明確にしてから活動をはじめましょう。
プログラマーとしてキャリアプランをどう描くか、その作成方法を詳しく知りたい人は、下の記事を参考にしてください。
→ ITエンジニアのキャリアプランはどう描く?例や決め方も紹介
プログラミング経験の有無で転職後に違いはあるのか
これからプログラマーへの転職を検討している未経験者のなかには、プログラミングスキルといった能力の有無で転職後の年収や仕事内容に違いが出るのか気になる人もいますよね。
そこで、ここからは次のトピック別に、プログラミング経験の有無による転職後の違いを解説します。
平均年収
プログラマー未経験者向けの求人に比べ、経験者向けの求人の年収が高い傾向にあります。
求人情報サイトの求人ボックスで「プログラマー 未経験」と検索すると平均月給は30万円と出ました。年収に直すと360万円です。国税庁の民間給与実態統計調査によると、2023年の国民全体の平均年収は460万円であるため、平均より低い年収といえます。
一方、求人ボックスの給料ナビによると、プログラマーの平均年収は417万円。最もボリュームが多い層は342〜408万円でした。全国平均の年収よりは低いものの、未経験者と比べると高い水準です。
この結果から、経験やスキルの有無で年収に差があるとわかります。
とはいえ、未経験でプログラマーに転職した人でも、キャリアアップや経験を積むことで年収アップのチャンスがあるのも確かです。未経験のうちは年収にこだわりすぎず、少しずつスキルアップして高収入を目指すのが現実的な手段といえるでしょう。
仕事内容
未経験者向け求人の仕事内容は、あまり高度なスキルを求められない傾向にあります。求人ボックスで「ITエンジニア 未経験」と検索すると、以下のような求人が見つかりました。
- システム運用・保守
- システム開発
- Webサイト構築
- ヘルプデスク
一方経験者向け求人の仕事内容は、さまざまなバリエーションがあります。求められるスキルは1つだけでなく、複数のプログラミング言語やクラウドなど多岐にわたるのが特徴です。求人ボックスで「ITエンジニア」と検索すると、以下のような求人が見つかりました。ここでは年収600万円以上の高収入案件に絞って紹介します。
- Webアプリ開発
- AIサービスの開発
- スマートデバイス向けのアプリケーション開発
- DX支援
このように技術的に難易度の高い案件や、大規模プロジェクトなどの責任あるポジションの募集はプログラミング経験者向けのものが多くなります。
プログラミング未経験からのプログラマー転職に関するよくあるFAQ
最後に、未経験からのプログラマー転職に際しよくある質問へまとめて回答します。
どんな人がプログラマーに向いているの?
プログラマーに向いている人の特徴は下記のとおりです。
- 論理的思考力がある
- 最後まであきらめない忍耐力がある
- ルールや改善事項を素直に受け入れる
- 協調性がある
プログラミングを行う上で重要な論理的思考力を持っている人や、エラーが出てもあきらめずに試行錯誤できる忍耐力、チームメンバーと連携できる協調性を持っている人がプログラマーに向いています。
なお、次の記事ではプログラマーに向いている人の特徴を詳しく解説しているので、良ければ参考にしてください。
→ プログラマーに向いている人の特徴8つ!向かない性格も紹介
未経験からのプログラマー転職に有利な資格は?
未経験からプログラマーに転職する上では、基本情報技術者試験を取得するのがおすすめです。特定のプログラミング言語に依存せず、IT全般の幅広い知識を身につけられます。
これに加えて、自分が専門としたい分野のプログラミング言語に関する資格を取得しておくと有利になります。例えばJavaであれば、Oracle社が提供するJava SE 11 Programmerが有名です。
なお、次の記事では各分野・職種別におすすめの資格を解説しているため、ぜひ参考にしてください。
→ プログラミング資格の難易度は?職業別に15資格の難度を徹底解説
未経験からのプログラマー転職におすすめのプログラミング言語は?
未経験からプログラマーへの転職時におすすめの言語は、Java・Python・JavaScriptです。
弊社が現役エンジニアに実施した調査によると、「未経験からITエンジニアへの就職・転職を目指す人におすすめのプログラミング言語」の1位はJava、2位はPython、3位はJavaScriptでした。プログラマー以外のITエンジニアも含まれる調査結果ではあるものの、参考になるデータです。
1位のJavaは、おもにAndroidアプリ開発や業務システム開発などに使用されています。日本では幅広い開発で使用されており、活躍の場が多いです。またJavaは利用者が多く、学習教材や情報を参考に学習しやすいのも魅力といえます。
2位のPythonはAI・機械学習の開発、データサイエンスなど最先端分野で活かせる言語です。またWebアプリ開発も可能で、将来性の高さから支持されています。
3位のJavaScriptは、Web開発では必須といえる言語です。Webサイトやアプリに動きを与えられる言語のため、Web分野で活躍したいプログラマーにおすすめです。
なお、次の記事で未経験者におすすめのプログラミング言語を紹介しているため、あわせて参考にしてください。
まとめ
今回は、未経験からプログラマーに転職する方法や必要になるスキルなどを紹介しました。
プログラマーは、未経験でも十分に目指せるキャリアです。年齢による難易度の差はあっても、どの年齢でも転職を実現できます。プログラマーになりたい人は年齢で諦めるのではなく、本記事を参考に挑戦するのがおすすめです。
この記事の監修者
フルスタックエンジニア
音楽大学卒業後、15年間中高一貫進学校の音楽教師として勤務。40才のときからIT、WEB系の企業に勤務。livedoor(スーパーバイザー)、楽天株式会社(ディレクター)、アスキーソリューションズ(PM)などを経験。50歳の時より、専門学校でWEB・デザイン系の学科長として勤務の傍ら、副業としてフリーランス活動を開始。 2016年、株式会社SAMURAIのインストラクターを始め、その後フリーランスコースを創設。現在までに100名以上の指導を行い、未経験から活躍できるエンジニアを輩出している。また、フリーランスのノウハウを伝えるセミナーにも多数、登壇している。
本記事の解説内容に関する補足事項
本記事はプログラミングやWebデザインなど、100種類以上の教材を制作・提供する「侍テラコヤ」、4万5,000名以上の累計指導実績を持つプログラミングスクール「侍エンジニア」を運営する株式会社SAMURAIが制作しています。
また、当メディア「侍エンジニアブログ」を運営する株式会社SAMURAIは「DX認定取得事業者」に、提供コースは「教育訓練給付制度の指定講座」に選定されており、プログラミングを中心としたITに関する正確な情報提供に努めております。
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