こんにちわ、フリーランスエンジニア兼ライターのワキザカ サンシロウです。
みなさんは、VBAで小数を切り捨て、切り上げする関数を知っていますか?パーセントを出す場合や、数字を細かく表示したくない場合などによく使いますよね。
この記事では、
など基本的な内容から、
など応用的な内容についても解説していきます。そこで今回は、VBAで文字を切り捨て・切り上げする方法について徹底的に解説します!
シンプルに小数を取り除くためのInt関数とは
最初に、最もシンプルに小数を取り除く方法についてご紹介します。
Int関数を使うと、簡単に小数を除いた整数のみにすることができます。
ただ、1つだけ注意点がありまして、マイナスの値とプラスの値で使ったときの動きが少し違います。プラスの値、マイナスの値を含めたコードサンプルは次の通りです。
コードサンプル:
Sub Test() MsgBox "Int(150.5):" & Int(150.5) & vbCrLf & _ "Int(-150.5):" & Int(-150.5) End Sub
実行結果:
の場合151、-151になるような気がしますよね。
ただ、実際は次のような結果になっています。
マイナスのみが小数切り上げとなり、プラスは切り捨てとなっています。このように、動きが違うことに注意して使う必要があります。
文字を切り上げ・切り捨てするためのRound関数とは
切り上げ、切り捨てを厳密にしていきたい場合は、ワークシート関数のRoundUp、RoundDownを使います。
ワークシート関数はExcelのセルで使う関数のことで、VBAで使うことができます。代表的なものでいうと合計値を計算するSUM関数を使う場合は、次のように書きます。
コードサンプル:
Sub Test() MsgBox "Sum(1, 2, 3, 4, 5):" & Application.WorksheetFunction.Sum(1, 2, 3, 4, 5) End Sub
実行結果:
このように、セルに入力する関数を使うことができます。
VBAの既存関数、ワークシート関数、独自に作った関数の違いについては以下記事で詳しく解説しているので、気になる方はこちらも見てみて下さいね!
RoundUp関数(切り上げ)の使い方とは
では次に、RoundUp関数の使い方について説明します。
Application.WorksheetFunction.RoundUp(切り上げする数値,桁数)
を入力することで、切り上げした数値を返すことができます。
桁数に0を入れると整数のみ取得することができるので、0を入れたサンプルをご紹介します。サンプルコード:
Sub Test() MsgBox "RoundUp(150.5) :" & Application.WorksheetFunction.RoundUp(150.5, 0) & vbCrLf & _ "RoundUp(-150.5):" & Application.WorksheetFunction.RoundUp(-150.5, 0) End Sub
実行結果:
プラスの値、マイナスの値どちらも151になっていますよね。
このように、値を切り上げしたい場合はRoundUp関数を使います。
RoundDown関数(切り捨て)の使い方とは
では次に、RoundDown関数の使い方について説明します。
Application.WorksheetFunction.RoundDown(切り捨てする数値,桁数)
を入力することで、切り捨てした数値を返すことができます。こちらもサンプルコードをご紹介します。サンプルコード:
Sub Test() MsgBox "RoundDown(150.5) :" & Application.WorksheetFunction.RoundDown(150.5, 0) & vbCrLf & _ "RoundDown(-150.5):" & Application.WorksheetFunction.RoundDown(-150.5, 0) End Sub
実行結果:
プラスの値、マイナスの値どちらも150になっていますよね。
このように、値を切り捨てしたい場合はRoundDown関数を使います。
まとめ
今回は、VBAで切り上げ、切り捨てする方法について解説しました。整数のみで数字を扱うケースはよくあると思います。
Int関数、RoundUp関数、RoundDown関数どれも簡単に使うことができるので、ぜひ使ってみてくださいね!