【VBA入門】ActiveWorkBookの使い方!ThisWorkBookとの違いも解説!

皆さんは、VBAでアクティブワークブックを操作する方法を知っていますか?複数のブックを使った処理を作る場合、アクティブになっているブックを操作するケースはよくあります。

そこで今回は、

  • ActiveWorkBookとは
  • ThisWorkBookとActiveWorkBookの違い
  • サンプルコードを使った具体的な使い方
  • 合わせて覚えると便利なワークブック操作方法

といった基礎的なことから、応用的な方法まで、徹底的に解説します!

目次

ActiveWorkBookとは

はじめに、ActiveWorkBookについて簡単に解説します。ActiveWorkBookとは、現在表示しているExcelブックのことです。複数ファイルを開いて処理を書く場合に、表示しているブックに対して処理するときに使います。

使い方は次のとおりです。

使い方:

ActiveWorkBook.メソッド

メソッドの部分でブック作成、保存など、ブック操作をするためのメソッドを使うことができます。

ThisWorkBookとActiveWorkBookの違いとは

ActiveWorkBookと似ている書き方に、ThisWorkBookがあります。混乱してしまう人がおおいため、簡単に2つの違いを解説しますね。

ThisWorkBookとActiveWorkBookの違いは、以下のとおりです。

  • ThisWorkBook:マクロを実行しているワークブック
  • ActiveWorkBook:現在表示しているワークブック


1つのワークブックのみでVBAの処理が完結する場合は、ThisWorkBookもActiveWorkBookも同じブックとなります。

ただ、複数のブックを使って処理を書いた場合は、表示しているブックによってThisWorkBookとActiveWorkBookが違うこともあるので、注意が必要です。

ActiveWorkBookを操作するサンプルコード

つぎに、サンプルコードをもとに、具体的な使い方を解説します。

ActiveWorkBookからデータをコピーする方法

はじめに、データをコピーするサンプルについて解説します。セルのデータをコピーする場合は、Copyメソッドを使います。

Copyメソッドの使い方:

Workbook.Worksheets.Range(コピー元のセル範囲).Copy Destination:=Workbook.Worksheets.Range(貼り付け先のセル範囲)

アクティブワークブックをのデータをコピーするサンプルコードを用意しました。

画像:コピー元セルデータ

画像:実行前のセルデータ

サンプルコード:

Sub Test()

  'ブックを開く
  Dim wb1 As Workbook
  Workbooks.Open ThisWorkbook.Path & "Test.xlsx"
  Set wb1 = ActiveWorkbook 'アクティブなワークブック

  'アクティブワークブックから、マクロブックにデータコピー
  wb1.Worksheets(1).Range("A1:A5").Copy Destination:=ThisWorkbook.Worksheets(1).Range("A1:A5")

  'ブックを閉じる
  Application.DisplayAlerts = False
  wb1.Close
  Application.DisplayAlerts = True

End Sub

画像:実行後のセルデータ

このサンプルでは、Workbooks.Open ファイルパスで新しくブックを開き、開いた直後は必ずアクティブになる習性を利用して、アクティブワークブックからマクロのブックにデータをコピーしています。

このように、ActiveWorkBookを使えば開いているブックを簡単に操作することができます。

ActiveWorkBookを別名で保存する方法

次に、ファイルを別名で保存するサンプルについて解説します。ファイルを別名で保存する場合は、SaveAsメソッドを使います。

SaveAsメソッドの使い方:

ThisWorkbook.SaveAs  ファイル名を含めたファイルパス

アクティブワークブックを保存するときのサンプルコードを用意しました。

サンプルコード:

Sub Test2()

  'ブックを開く
  Dim wb1 As Workbook
  Workbooks.Open ThisWorkbook.Path & "Test.xlsx"
  Set wb1 = ActiveWorkbook 'アクティブなワークブック

  '保存してブックを閉じる
  Application.DisplayAlerts = False
  wb1.SaveAs wb1.Path & "名前を付けて保存.xlsx"  '保存
  wb1.Close                                      '閉じる
  Application.DisplayAlerts = True

End Sub

「wb1.Path」アクティブワークブックのファイルパスを取得し、「名前を付けて保存.xlsx」の名前でファイルを保存しています。

ちなみに、「ThisWorkBook.Path」でマクロ実行ブックのフォルダパス、「ActiveWorkbook.Path」でアクティブワークブックのフォルダパスを取得できるので合わせて覚えておくのがおすすめです!

合わせて覚えると便利なワークブック操作方法とは

ここまでActiveWorkBookの使い方について解説してきましたが、サンプルで紹介したOpenメソッド、Copyメソッド、SaveAsメソッド以外にもワークブック操作で覚えておくと便利なメソッドはたくさんあります。

ブックの作成、コピー、保存、値コピー、値書き込みなど以下記事で詳しく解説しているので、気になる方は見てみてくださいね!

まとめ

今回は、ActiveWorkBookの使い方について解説しました。複数ブックのデータを使って計算処理をする場合など、表示しているブックに対して操作をするケースは多いです。今回解説したActiveWorkBookは使い方も簡単なので、ぜひ使ってみてくださいね!

この記事を書いた人

【プロフィール】
DX認定取得事業者に選定されている株式会社SAMURAIのマーケティング・コミュニケーション部が運営。「質の高いIT教育を、すべての人に」をミッションに、IT・プログラミングを学び始めた初学者の方に向け記事を執筆。
累計指導者数4万5,000名以上のプログラミングスクール「侍エンジニア」、累計登録者数1万8,000人以上のオンライン学習サービス「侍テラコヤ」で扱う教材開発のノウハウ、2013年の創業から運営で得た知見に基づき、記事の執筆だけでなく編集・監修も担当しています。
【専門分野】
IT/Web開発/AI・ロボット開発/インフラ開発/ゲーム開発/AI/Webデザイン

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