ITキャリアを目指したいけど、本当に可能?
IT業界の道に進むと、どんなものが得られるの?
このような悩みの答えになるような経験をされた、木川さんにインタビューを行いました!
木川さんがIT企業の採用担当者に転職した経緯や、現在の業務内容など様々な内容を伺ったので、これからITキャリアを目指したい人はぜひ参考にしてください。
木川純一(きがわじゅんいち)
1988年生まれ。もともと10年間、消防の仕事に従事したあと、イベントディレクターやSNSマーケティングを経験した。最終的にIT・SIer企業にたどり着き、人事・採用担当者となる。その後は、自主的な業務効率化やエンジニアとの会話を通じて、エンジニア理解を深めた。
現在は、拡大フェーズのなか特に採用に力を入れて活躍中。
肩書 | IT企業の人事・採用担当 |
雇用形態 | 正社員 |
現在の業務内容 | ・人事/採用マネージャー |
なお、木川さんがIT企業の採用担当者に転職するまでの経緯は、次の動画でも紹介しているので是非ご覧ください。
消防の仕事から最終的にIT企業へ転職!反対されても後悔はなかった
ーーープログラミング・ITに触れたきっかけは何でしたか?
木川:私はもともと高校を卒業したあと、10年消防の仕事をしてから民間に転職しました。
その後はイベントディレクターやSNSマーケティング会社のディレクターをやり、事業規模の拡大を経験してIT業界に来ています。なので、民間に出てからはディレクターやマーケティングの仕事を中心に行い、最後にIT・SIerにたどりついた形になります。
ーーーもともと消防の仕事をしていたところから、最終的に全く違う業界にきてギャップは感じましたか?
木川:確かに自分のキャリアについて他人に話すと、「全く違う業界を渡り歩いているね」と言われるのですが、実は個人的に「全く違う」という感覚はないんですよ。
振り返れば、私はこれまで全て「人」に関わる仕事をしてきたと思います。消防も人と直接関わりますし、マーケティングも「顧客のニーズに対してどうアプローチしていくか」というのが仕事です。それらの仕事の中で、チームを作り大きくしていくフェーズをも経験しました。
こうした「人に関わる」という流れから人事の仕事に行き着いたので、これまでしてきた消防やマーケティングの経験、特に強みとしていたチーム作りの経験は今の業務で活かせていると思います。なので、急に無関係の業種へかじを切ったという感覚はないですね。
ーーーキャリアチェンジについて、周囲の反応はどうでしたか?
木川:最初に、消防の仕事を辞めて民間へ行く際は周囲からの反対がありましたが、私は押し切って出ていきましたね。反対されるのも最初のうちだけというか、転職してある程度成果を見せられてるようになれば、何も言われないと考えたんです。
実際に、ある程度やれるようになってからは応援してくれる人が増えています。最初のうちは少し苦しいですが、私は自分の選択を全く後悔していませんし、公務員からかじを切って良かったです。
採用と人事の仕事で事業拡大に貢献!入社した人の活躍がご褒美になる
ーーー現在の詳しい業務内容を教えてください。
木川:現在の業務内容は人事と採用ですが、メインは採用かと思っています。弊社はいま拡大フェーズなので採用ボリュームが大きく、年間規模が大きい新卒採用・必要ポジションの中途採用、ともに力を入れているところです。
また、人事領域についても社内の研修・教育制度設計や、会社内の人事トラブルへの対応を担当しています。弊社では人事の部署名が「事業推進本部」となっているのですが、事業をより大きく良いものにするため人事視点で何ができるかを考えるのが、私たちのミッションです。
ーーーIT企業に入って苦労したことはありますか?
木川:IT企業の人事担当者になって最も難しかったのは、やはり情報のキャッチアップですね。
これまでもエンジニア採用には関わってきましたし、自らも業務効率化の一環で開発に毛の生えたGASを組んだりしていたので一定の知識はありましたが、SIerのエンジニア採用となるとこれまでの知識とは規模も求められるスキルも全く変わってきます。
ただそのあたりについては、エンジニアといろいろな場面で会話したり、エンジニアにも面談に同席してもらいつつ勘を身につけたという感覚があります。
ーーー現在行っている仕事のやりがいは何ですか?
木川:やはり「採用」の領域が、やりがいを手っ取り早く感じられる部分ですね。自分が採用に関わった人が会社に入り、活躍してくれたり「この会社を選んで良かった」と言ってくれたりするのが、私にとって一番のご褒美になります(笑)
学ぶ目的が明確なら独学でもスクールでも良い!ITスキルは可能性の塊
ーーー未経験者をエンジニア採用する際は、どんな点を見ていますか?
木川:もちろんスキルがあるかどうかは、最初に見るところです。スキルをつけるにもいくつか選択肢があり、プログラミングスクールに通う人もいれば、国が提供している無料プログラムを履修する人もいます。
ただ、それ以上に人柄やコミュニケーション能力が大切です。エンジニアの仕事では、顧客と話して詳細を詰めていく場面が必ず出てきますからね。また、1人でできる開発は限られているので、チーム全体を管理して大きなグループで開発できるようになる必要があります。
そのため、弊社では人柄やコミュニケーション能力という部分を、採用において最重要視しているところです。
ーーー採用者目線で、スクールで学習した志望者に対してどんなイメージを持っていますか?
木川:採用というのはどこまでいっても志望者と実際に話してスタートなので、独学とスクール学習のどちらが良いという優劣はありません。ただ、採用者目線で様々なエンジニア志望者を見ていると、「プログラミングをできるようになること」だけをゴールとしてしまっている人が多い印象です。
本当はその先に何をしたいかなど夢を描けていると、弊社はそれに対して「ウチに入ることが夢への道につながるので応援したい」という話ができます。逆にもし弊社に入社することが遠回りなら、正直に伝えてあげることもできます。
なので、独学だろうとプログラミングスクールで学習しようと、学習する目的を明確に設定していれば大丈夫です。
ーーー座右の銘は何ですか?
木川:私は音楽をやっていてジャズが好きなのですが、有名なトランペット奏者にマイルス・デイビスという人がいるんです。彼の言葉に「ミスを恐れるな、ミスなんてない」というのがあり、私はそれを大事にしています。
音楽でも仕事でも「失敗」と思える経験はたくさんありましたが、長い目でみるとそれは失敗ではなく、むしろそのあと正解にしていけるかが大切だと思っているんです。
例えば、音楽の世界でも「この音と音はぶつけてはいけない」という常識がかつて存在していたのに、長い年月を経たら正解になるということがありますよね。なので、「ミスを恐れるな」という言葉は常に意識しています。
ーーー木川さんにとって「ITスキル」とは何でしょうか?
木川:今はどんな仕事をするにしても、世の中にあるあらゆるサービスがITと切り離せないものになっています。これまでITに無縁と思われてきた業界にすら、ITが入ってきているのが現状です。
そのため、ITスキルは「可能性の塊」だと思います。今後はどんなビジネスパーソンでも必ず必要になるので、ITスキルを身につけておけば先に広がる未来も大きくひらけていくはずです。
プログラミング以外も学べば成長が見込める!どんな人も挑戦してみよう
ーーー今後のキャリアビジョンを教えてください。
木川:いま弊社は変革期を迎えており、既にとても良い会社ですがさらに良い会社にしていくというミッションがあります。なので、私個人もこうした変化の波に乗り進化していきたいんです。
人事という仕事だけが最終ゴールではないと思っているので、ここを中心としてさらにスキルを上げて、影響を及ぼせる範囲をもっと増やしたいと考えています。
ーーーこれからITキャリアを志す人が、今やっておくべき行動は何でしょうか?
木川:IT業界は門戸がとても広くウェルカムな雰囲気があるので、どんなバックグラウンドの人であってもぜひ挑戦してほしいと思います。
ただ、採用場面でエンジニア志望者と話していると、どうしても「エンジニア=プログラミング」と考えている人が多いんですよね。実際はプログラミング以外のビジネススキルなども活かせるので、ぜひ今のうちから食わず嫌いをせず色々な経験を積んでほしいです。
むしろプログラミング以外をいろいろ学んだほうが、社会人としてもエンジニアとしても成長が見込めます。また、エンジニアが案件をこなす際には必ず対象の業界について知るフェーズがあり、プログラミング以外で学んだことが生きてきますし、人間としての幅にもつながるはずです。
ーーーこれからITキャリアを歩みたい人に、伝えたいメッセージがあればお願いします。
木川:皆さんが考える以上に、IT業界への扉というのは大きくひらけています。同族ばかり集まっても強い組織にならないため、IT業界の人は常に多様な人材がほしいと考えているので、どんな人も挑戦してほしいです。
そのうえで大切なのは、IT業界に行きたいという「覚悟」がどれくらいあるかですね。おそらくITは厳しい部分もある業界だと思うので、興味・好奇心だけでなく厳しさに飛び込む「覚悟」を持っておいてください!
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