35歳・製造業の男性が未経験からエンジニア転職！独学で掴んだ自由なITキャリア

ITキャリアを目指したいけど、本当に可能？
IT業界の道に進むと、どんなものが得られるの？

このような悩みの答えになるような経験をされた、澤田さんにインタビューを行いました！

澤田さんがエンジニア転職した経緯や、現在の業務内容など様々な内容を伺ったので、これからITキャリアを目指したい人はぜひ参考にしてください。

肩書	ITエンジニア
雇用形態	正社員
現在の業務内容	・ECサイトのバグチェック

なお、澤田さんがエンジニア転職するまでの経緯は、次の動画でも紹介しているので是非ご覧ください。

きっかけは製造業を続けることへの疑問！転職に向けプログラミングを学んだ

ーーープログラミング・ITに触れたきっかけは何でしたか？

澤田：私が最初にプログラミングに触れたのは、大学生の頃でしたね。ExcelのVBAを使用してマクロを組み自動で動かすというのが、初めてITに触れた経験になります。

ーーーその後、どのように今のキャリアを選んでいったのでしょうか？

澤田：私は前職で「生産技術」と呼ばれる領域の仕事をしていました。製造業の職種であり、自社商品をいかに安く早く安定した品質で作るかを考えるのが仕事です。

しかし、私はお客様との接点が持てないのでつまらない感覚を抱いていました。また、忙しくて帰る時間が遅いこと、土曜や休日の出勤・夜勤など労働時間に制約があることもあり、定年までコレが続くのはどうかと思い転職を検討した感じです。

いま国内でITエンジニアが足りていない現状もありますし、お客様とサービスをつなげるにあたってITが必要だと感じていたので、IT業界に転職することにしました。

ーーープログラミングはどのように勉強しましたか？

澤田：プログラミングの勉強は、完全に独学でやりましたね。HTML/CSSを無料で学べるサイトで勉強したほか、「文系でも未経験から月15万円稼げる」という感じの本で、HP作成の真似事をしていたと思います。

同僚からはもったいないと言われた…技術より人柄の評価で内定獲得

ーーー未経験からのエンジニア転職に対して、周囲の反応はどうでしたか？

澤田：前職の同僚からは「めちゃくちゃもったいない」という声をたくさんもらいました。確かに、10年働いたことでそれなりに仕事や人脈もできてきたので、「もったいない」という声も理解できます。

ただ、「よく考えると、10年を足かせにして やりたいことができなくなる今後の30年のほうがもったいない」と伝えたら、全員に納得されましたね。

ただ、未経験からの転職であるため前職に比べて年収は下がることになったので、奥さんはかなり心配していました。とはいえ貯金でやりくりできる算段ができていますし、給料がゼロになるわけではありません。ITは今から伸びることが期待できる市場なので、奥さんに「そんなに心配じゃない」と伝えましたね。

ーーー転職活動で、苦労したことはありましたか？

澤田：1社内定をもらうまでに苦労しましたね。

独学でプログラミングをかじっていたとはいえ、実務として未経験の域を出ていないので企業からは心配されました。実際に仕事を始めてから辞めずに定着してくれるのかについても、かなり不安を抱く企業が多かった印象があります。

特に、私は35歳でかつ実務未経験・ワークライフバランス重視だったので、最初は「どこも取ってくれないのではないか」という不安がありましたね。

ですが最終的に、転職活動を始めて7か月で内定をもえらえました。プログラミング技術というより、人柄や前職の実績を評価してもらえたおかげで転職できたと感じています。

働き方の自由度が上がった！人と人をつなぐドアの役目がITスキル

ーーー現在の詳しい業務内容を教えてください。

澤田：私の会社はいま、ECサイトを作る事業を展開しています。メーカーがこれまで営業マンを通して販売していたのを、個人で購入できるようにするため、独自のECサイトを構築している感じですね。基本的に、受託開発で請け負って行う案件になります。

私の役割は、プログラミングで作成したサイトが思い通りに動くか確認する、いわゆる「バグチェック」です。実務未経験の私がいきなり活躍できるか心配していましたが、入社して1か月ほど続けた結果、意外とやりやすい仕事だと感じています。

もしかしたら誰でもできる仕事かもしれませんが、大切で責任ある仕事なので達成感を感じますね。

ーーーエンジニアというITキャリアを選択したことで、生活面で感じる変化はありますか？

澤田：例えば、いま行っているこの収録のあと私は仕事をするんですよ。だから今スーツ姿なのですが、前職は現場でやるしかない仕事だったので、こんなことはできなかったと思います。

子供を寝かしつけてから仕事するなど「働き方の選択肢が増えた」という感覚があるので、転職してよかったです。

ーーー現在行っている仕事のやりがいは何ですか？

澤田：私はどうやら、デバッグが好きみたいなんですよ。バグがあれば何でうまくいかないのかを考えて試行錯誤し、どのパターンならOKなのかを探すのが好きだと感じています。

また、「こうやれば直る」という提案も自発的にしているので、他人のあら探しをしたり細かいことが気になったりする人はやりがいを感じやすいかもしれません。

ーーー座右の銘は何ですか？

澤田：私の好きな言葉は「事前に許可を取るよりも、事後に許しを乞うほうが容易い」というものですね。

例えば、仕事で「これをやっていいのか？」と迷った際に関係者がたくさんいると、全員迷って進めなくなり時間がもったいないです。

そうではなく、全員の承認を得る前に誰か1人が「こういう方向で進む」と宣言してしまい全員で乗っかるか、明確に「ダメだ」という人がいたらそちらに乗っかるほうが、仕事が早く進みます。

もちろん仲が良い人だけで勝手に進めるのは良くないですが、プロジェクトの場合は少し進み出してから許しを乞うのもアリだと心がけています。

ーーー澤田さんにとって「ITスキル」とは何でしょうか？

澤田：私にとってITスキルとは、「遠くにいる人と人をつむぐドア」だと考えています。

私がいま担当しているECサイトもそうですが、もともとリアルの対面でしかマッチングできなかった相手と出会い、必要な人に必要なものを届けられます。これは、ITスキルがあるからこそ可能になったことですよね。

なので、自分がITスキルを身につけることで、誰かのほしいものを届けられれば良いなと考えています。

今後は社内リソースを効率化！普段と違う選択で人生を変えよう

ーーー今後のキャリアビジョンを教えてください。

澤田：私はまだバグチェックの仕事しかしていませんが、業務全体の管理やお客様とのやり取りが手薄だということは既に感じています。なので、まずは社内のリソースをうまく回してお客さんと密にやり取りをすることで、スムーズなサービス展開をしていきたいです。

そのためにはプログラミングスキルを用いて、効率良く仕事を進めていく必要があります。自分の業務もお客さんの業務も効率化して、将来的には家族の生活もラクにして、遊びながら楽しく暮らしていきたいです。

ーーーこれからITキャリアを志す人が、今やっておくべき行動は何でしょうか？

澤田：とにかく一歩踏み出してください。とはいえガッツリ進んで取り返しがつかなくなると良くないので、後戻りできる所まで進んでみてほしいですね。

今は無料の学習サービスや動画などがたくさんある時代なので、簡単にプログラミングを始めてみるのが良いと思います。いきなり大きな野望を持って失敗すると労力がもったいないので、1歩までいかずとも0.5歩だけでいいので進んでほしいですね。

ーーーこれからITキャリアを歩みたい人に、伝えたいメッセージがあればお願いします。

澤田：私が前職の会社に入社した時は、まさか将来がこんなことになると思っていませんでした。当時は、安定した会社で安定した給料がほしいと考えていたはずなんです。

ただ、ある時から「人生に小さな変化を作っていこう」と心がけ始めた結果、いつの間にか「自分は変化を楽しめるんだ」と気づき、大きな選択でも決断できるようになりました。

小さい変化というのは、例えば「今日は違う道で帰る」「普段と違うジュースを買う」などでも良いんです。とにかく普段と違う選択をすることに慣れていけば、いつか大きな変化を受け入れられるようになります。皆さんも、ぜひ心がけて挑戦してみてください！