30代・未経験からエンジニア転職！価値観を広げた「ITキャリア」という選択

ITキャリアを目指したいけど、本当に可能？
IT業界の道に進むと、どんなものが得られるの？

このような悩みの答えになるような経験をされた、和泉さんにインタビューを行いました！

和泉さんがエンジニア転職した経緯や、現在の業務内容など様々な内容を伺ったので、これからITキャリアを目指したい人はぜひ参考にしてください。

肩書	ITエンジニア
雇用形態	正社員
現在の業務内容	・システム開発

なお、和泉さんがエンジニア転職するまでの経緯は、次の動画でも紹介しているので是非ご覧ください。

本格的なきっかけは友人からの助言！研究者支援のためエンジニア転職した

ーーープログラミング・ITに触れたきっかけは何でしたか？

和泉：プログラミングに触れた最初のきっかけは、大学の授業でC言語を勉強したことでした。ただ、その頃プログラミングはとても嫌いだった印象があります。

私はもともと化学を勉強していたので、大学院を卒業したあと化学系の企業に入社しました。そこで、他の企業で働く友人から、「ラボベースから製造ベースに乗せるときにプログラミングが必要」と言われExcel・VBAを触ったんです。ここから本格的に学習しようと思いました。

ーーーその後、どのように今のキャリアを選んでいったのでしょうか？

和泉：しばらく「ITエンジニアとして働きたいけど働けない」という状況が続いたのですが、30歳前後の時にとある研究所にてエンジニアではない職種で働きました。その頃に、今後のキャリアとして「研究者支援をやりたい」と考えたんです。

当時の私は3Dプリンターにも興味があったので、研究者の支援をモノづくりで支援するのか、ITで実現するのかで悩みました。最終的に後者であるITエンジニアの道を選び、31歳でITエンジニアのキャリアをスタートさせたという流れになります。

最初はSIerで業務アプリ開発から始めてWeb開発にも携わり、その後はAIを含めた化学系のWebシステム開発を行い、最終的に「サイエンス+IT・Web開発」の領域で経験を積んできました。

ーーーキャリアチェンジについて、周囲の反応はどうでしたか？

和泉：「IT業界は本当に大丈夫なの？」と親から言われた時期はありましたね。ただ、私は24〜25歳の頃からずっとITの勉強をしていたので、個人的には「できるはずだ」と思い飛び込んだ形になります。

コミュニケーションで苦労したことも…独り立ちを目指し地道に継続

ーーー現在の活躍に至るまでに苦労したことはありますか？

和泉：残業が多くて苦労した時期もありましたし、人間関係で苦労した部分もありましたね。相手が考えていることとこちらが伝えたいことに大きな差が出てしまうことがあり、コミュニケーションの面では苦労した記憶があります。

でも、その辺りについては周りの支援を得られたので解決できました。

あとはコミュニケーション講座を受けるなど、その都度新しい知識を少しずつ学び続けたことで乗り越えられたと思っています。地道な努力の積み重ねが、今の自分を作っているという感じですね。

ーーー実際にエンジニアになって「理想とのギャップ」を感じることはありましたか？

和泉：実際にエンジニアとして働いてみると、意外と新規開発の仕事より既存システム改修の仕事が多いというのはありました。「新規システムの開発」と聞いていた案件でも、結局ほとんど既存システムの改修で納品することが多かったです。

ただ、当時は「やりたいことをやる」というより「ITエンジニアとして独り立ちする」というのが目的だったので、ギャップは感じたものの仕事を辞めたくなるほどではありませんでした。

お客様の喜びがやりがいに！人生の価値観を広げるのがITスキル

ーーー現在の詳しい業務内容を教えてください。

和泉：私が働いている会社はSESなので、システムエンジニアリングがメイン事業です。

守秘義務があるので詳しく話せませんが、お客様が「こういうモノを作りたい」と依頼したシステムについて、複数のメンバーで開発していく形になります。

ーーー現在行っている仕事のやりがいは何ですか？

和泉：私は以前にもSESで働いたことがあるのですが、当時と共通している私のやりがいポイントは、やはり「作ったものを納品してお客様が喜んでくれる」という点です。自分の成果物に対して、直接クライアントからフィードバックをもらえるのは大きなやりがいだと感じています。

これまでの仕事を思い返してみると、「和泉さんのおかげで助かった」「和泉さんで良かった」と喜んでもらえたことが一番嬉しかったです。

ーーー座右の銘は何ですか？

和泉：実はWantedlyのプロフィールにも書いているのですが、とあるマンガに出てくる「人の足を進めるのは希望でなく意志、人の足を止めるのは絶望ではなく諦め」という言葉が座右の銘です。ちょうど高校生の時に知りましたね。

そのマンガの中では主人公が地獄に落ちてしまうのですが、つらい中でも前を向いて活躍するシーンで出てくる言葉になります。自分が何かを辞める時は「つらいから」だけではなく、「つらいから辞めようと諦めたから」止まってしまうんですね。

足を止めるにしても進めるにしても決めるのは自分の意思なので、「状況がどうであろうと自分の決断で歩む」という考え方は大切だと思います。

ーーー和泉さんにとって「ITスキル」とは何でしょうか？

和泉：私にとってITスキルとは、「人生の価値観を広げるための道具」です。人生をより良くするためのツールといっても良いと思います。

人間は結局、単にITスキルを持っているだけでは幸せになれないし、アウトプットもできません。でも、ITスキルを用いて成果物を作り、誰かに価値提供できたときに初めて成長・やりがいを感じられます。

つまり、ITスキル自体は単なるツールでしかないのですが、活用することで価値観や視野を広げて収入を増やせるものという感じですね。

今後は学んだことを発信したい！1000時間を目標に勉強してみよう

ーーー今後のキャリアビジョンを教えてください。

和泉：今後5〜10年、あるいは20年という時間軸で考えると、私がこれまでに学んだことをより多くの人に伝えていきたいですね。あと、テックリードのような形で働いていきたいというのもあります。

ちなみに、実は今月結婚することが決まっているので、奥さんが少しでも笑顔でいられる世界を作っていきたいです。自分の周囲30センチ・1メートルなど「身近な人を少しでも笑顔にしたい」というのが私の価値観軸なので、奥さんも私も楽しく生きられるように頑張ります。

ーーーこれからITキャリアを志す人が、今やっておくべき行動は何でしょうか？

和泉：まずは、「覚悟を決める」ということが必要だと思います。たしかに、ITエンジニアにキラキラしたイメージを持つ人は多いし、インターネット上には「簡単に稼げる」という情報も多くあります。

でも、私が実際エンジニアになって思うのは、「つらいことがたくさんある」ということです。正直に言うと、これまで「エンジニアを辞めたい」と思ったことは何回もあります。

そうしたつらいことを乗り越えた先に「ITエンジニアとして大成する」という道があるので、「歩みを止めずに進む」という覚悟は、今後エンジニアを目指す人に持ってほしいですね。

あと、これは自戒でもあるのですが、最先端の技術ばかり追いすぎないことが大切だと思います。私は実際に最新技術ばかりを勉強した結果、基本的な部分が抜けて仕事が成り立たなかった経験があるんですよね。なので、オブジェクト思考やLinuxなど基本的な学びを深めてほしいです。

基本さえ深く理解できていれば、例えば「言語が新しくなる」など応用的なことが発生しても対応できるんです。基本を理解しないまま最先端の技術だけ触っていると、言語が変わる度にイチから勉強し直すことになったりするので、これから学ぶ人は注意しましょう。

ーーーこれからITキャリアを歩みたい人に、伝えたいメッセージがあればお願いします。

和泉：一度決めたならやり遂げてほしいと思います。本当にエンジニアとして大成したいなら、最低1000時間の勉強が必要です。学ぶべきことはたくさんありますが、まずは自分の時間・命をかけて向き合い、少しずつでも合計1000時間を費やせるかどうかが大切になります。

なので、「ITエンジニアになりたい」と心で決めたなら、とにかくがむしゃらに勉強してください。ある一定ラインを越えればIT技術を学ぶことがどんどん楽しくなってくるので、まずはそこまで到達してほしいと思います！