前回はセルフコーチングに必要な潜在意識のコントロールについて執筆させていただきました。
https://www.sejuku.net/hack/663
前回の記事にも記載させていただいたのですが、メタ認知は潜在意識をコントロールする上で非常に重要なスキルになってきます。
私たちが普段の生活で何気なくストレスを回避したり、心身の状態を健康的に維持しながら生きていられるのは、そのメタ認知が働いているおかげなのです。
そして、メタ認知を積極的に活用できるようになると、目の前に生じる課題や出来事に振り回されず、自分の行動をコントロールできるようになるんです。
そこで今回はそもそもメタ認知とは何か?という内容を書いていきたいと思います。
仕事でもプライベートでも目標や理想に対して上手く動けていないという方には特におすすめのテーマです。
メタ認知とは”自分の思考をより大きな視点から認知する”こと
まずはメタ認知の言葉的な意味合いを見ていきたいと思います。
メタという言葉には「高次の」「超」という意味があります。
つまりメタ認知=”高次の認知”という訳し方になります。
認知という言葉はある程度、想像が付く方もいるかと思いますが今回の認知という言葉に当てはまる意味合いは
生活体が対象についての知識を得ること。また,その過程。
知覚だけでなく,推理・判断・記憶などの機能を含み,外界の情報を能動的に収集し処理する過程。
という意味が1番近いと思います。
つまり、自己の認知活動(知覚、情動、記憶、思考など)を高次元的に(客観的)に捉えることです。
言葉の意味合いだけだと分かり辛いですよね。
イメージとしては、「第三者の目で、自分を見る」や「他人目線で、自分を見る」と捉えると分かりやすいかもしれません。
何かを実行している自分に頭の中で働く「もう一人の自分」が自分自身を見ているということですね。
そして、普段の生活上で私たちはメタ認知をすることによって自分自身をコントロールしています。
例えば眠気を感じた時、自分自身が眠気を感じていることを認知できれば、その対応策として昼寝をするという行動へと自分自身をコントロールできますよね。
それが眠気ということを認知できていない子供の場合だと、何をすればこの眠気(子供自信は眠気と分かっていない)を解決出来るのか分からず泣き出してしまったり、機嫌が悪くなってしまうということが起こり、コントロールできなくなってしまいます。
イチロー選手もメタ認知を活用している
このメタ認知能力が高い人は、高い目標の達成や問題解決に優れていると言われ、人材育成分野でも注目されています。
具体的な例を挙げるとメジャーリーガーのイチロー選手もメタ認知能力が高いことで有名なんです。
2009年3月23日の第2回のWBC決勝戦(日本対韓国)で、3−3で迎えた延長10回表日本の攻撃の際、イチロー選手が2点タイムリーヒットをして、日本が勝ち越しを決めた瞬間がありました。
イチロー選手はその打席に入る際の心境について、こんなコメントを残しています。
「その時、なんだか自然に頭の中で始めているんですよ。
『イチロー選手バッターボックスに入りました。さあ、緊張の一瞬。ピッチャー足が上がって第1球、投げたー』みたいに。
そうしたら、なんだかとても落ち着いてきたんです」
自分のナナメ上にはもう一人の自分がいて、その目で自分がしっかりと地に足がついているかどうか、ちゃんと見て自分を落ち着かせていたんです。
実際にイチロー選手のメタ認知能力の高さは科学の専門家も事例として注目しているそうで、「自分の身体がどのように動いてヒットを打っているかを説明できることが非常に重要である」という趣旨の発言を過去にしていたことが論文で紹介されているんです。
メタ認知能力が高いと、大舞台でも平常心で臨むことができて結果を出すことができるんですね。
また普段からも調子が悪い時の修正力が高かったり、課題を見つけやすい状態になっているので常に成果を残すことができるんです。
メタ認知を高める方法とは?
とは言っても自分を客観視してコントロールしようと思っても、実際にどうすれば良いのか分からない方が多いかと思います。
そこでポイントとなってくるのがメンタルモデルというメタ認知の活用方法です。
これは侍メンバーも実際に導入している侍独自の活用スキルです。
次回の記事では活用方法を具体的に書いているのでこちらも是非参考にしてみてください。
https://www.sejuku.net/hack/1362